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信じないと、前に進めなかったあの頃💊治験の話

少々腰を痛めてしまいました💦
17年前の今頃も腰痛で苦しんでいたのを思い出しました。
産後、体系が戻らないまま、腰に負担をかけて、夢中で育児をしていたんです。懐かしい…

今日は動けないほどではないので、ご近所のお友達に誘われるままに春らしさを感じてきました🌸


ところで、最近、大事なヒトシゴトを終えました。
達成感を得られ、気持ちがいいです。
とある製薬企業の治験同意説明文書のレビュー(調査・検討)のお仕事でした。


わたしが治験に初めて参加したのは、2020年7月。
当時、治験と言えば、治療法がなくなった人の最終手段だと思っていました。
それは、遠い親戚ががんで亡くなっていく手前で、最後に治験をやっていたからなんです。

お薬代は製薬企業が負担してくれるので、経済的には助かるけれど、正式に世に流通してないものを自分のカラダに入れるという、なんとも決断の難しい事態…

自分が副作用でどうなってしまうのか、また、そのお薬の効果はいかほどか?全く分からないし、ましてや経験者を探して、話を聞くなんて、とても難しい…
家族は医療的なことには皆無なので、全く当てにならず…

そんな中、今は亡き、がん友達が軽く背中を押してくれました。
そのおかげで、勢いで決断できたと思います。

「よく知らない」ということも、時には強さになったりしますね。

その時、散々読んだ「同意説明文書」。
初めて渡された時、「これはこれは…わたしは大変なところに向かおうとしてるのか?」とさえ思い、薄いとはいえ、50ページはあるであろう同意説明文書に引いてしまいました…

インフォームドコンセント=医師と患者との十分な情報を得た上での合意
とは言うものの、正直、患者なので、調子が上がったり下がったりする中、文章をたくさん読んだり、話をたくさん聞くことはとても大変でした。

でも…子どもが二人いながら闘病する中で、経済的にも延命治療的にも、丁度いいところを選ばないと!という想いがありました。

治験に入るタイミングで、実は仕事も始めたんです。
がんなのに、がんということを振りかざして、仕事に就くという、稀に見るケース。
「がん患者さんの働きたいをサポートします」という求人フライヤーに引き寄せられました。


当時のフライヤー


こうでもしないと、肺がんステージⅣで仕事に就けない日本の社会もイマイチだな…と、今は思うのですが、当時のわたしにはとてもセンセーショナルな出来事でした。

そして、就職して、いきなり治験のための入院となりました。
こんな新人、他の会社では通用しないかもしれません…
この出会いは奇跡?
でも、考えてみると、わたしも相当アンテナを張っていたので、必然かもしれません。


だいぶ横道にそれました。
それで、治験のための同意説明文書を初めて読んだとき、本当に大変だったんです。慣れない医薬のカタカナの羅列や、2つの治験が記載されていることで、頭がごちゃごちゃして、わかりにくかったり…
(2つの治験が記載されているというのは、ランダム化比較試験と言って、研究の対象者を2つのグループに無作為(ランダム)に分け、治療法などの効果を検証することです。)

更に治験に関するリスクの話が多く、万が一のための補償についてまで書かれていると、安心ではあるものの、わたしは大丈夫なのか???となってしまいました…

最終的には目の前の医師を信じ、治験コーディネーターさんを頼ろうと思いました。
それと、日本の製薬企業はちゃんとしてる!と漠然と思いました。

信じないと、前に進めなかったんですよね。

そんなことを経験してきたので、この同意説明文書のレビューのお仕事をいただいた時、わたしにぴったりだと思いました。

早速、未完成の同意説明文書を全て読んで、気になるところにコメント。
わたしが特に気になったのは、患者の気持ちをどう前向きにするか?というところです。

治験に参加する際、条件や約束事が色々あります。
条件は自分ではどうにもできない仕方のないこともあります(年齢や治験に入る前にどんな治療をしてきたか?など)。
約束事についてですが、わたしは結構難しさを感じました。というのも、簡単に手に入る市販薬を使うことや、近所の病院にかかるときも連絡を入れる(許可を得る)という、結構な手間を強いられるからです。もちろんそれは正確なデータを得るための大切なことなのですが…

それでも、治験に挑む患者の身になってみれば、副作用という辛い状況もありつつ、精神的に得られる「なにか」があるといいな、と思うのです。

わたしの場合ですが、治験は「社会貢献だわ!」と思っていました。
未来の患者さんのためになるし、ともすれば、重い病気も治せるようになるかもしれない…それは我が子の世代のためになるのかも、と思ったんです。

入院中、隣のベットの方とすれ違いざまに雑談する中で、
「わたしは治験なんです」と言うと、
「私は新しい薬らしいけど…治験なのか、よくわからない…」と、おっしゃっていました。

自分の治療が治験なのか、標準治療なのかが分からない、ってこともあるんだ…もちろん人それぞれなのですが…これが現実なのかな?と思いました。
でも、その方はひょっとしたら、ご家族にお任せしているのかもしれません。

こんなことがあって、益々、自分のことはちゃんと知っておきたいし、自分の経験を活かしたい、という気持ちになりました。


そして、ここでひとつ仕事を終えて、充実感に溢れています。
ご縁からつながったお仕事に感謝しています。
ありがとうございました。

では、今日はこの辺で。
またね♬



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