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3回目の手術(血管内治療)で見えてきたこと(2024年1月10日~12日)

2024年1月10日。
○病院に再入院し、翌日、放射線科のB先生による3回目の手術(血管内治療)に臨みました。

「今回も塞栓物質が私の右手に注入されるのね。今回のはコイルかな?接着剤かな?」

と、しょーもないワクワク感を抱いて手術台に横たわりました。

しかし結論としては、無水エタノールを注入する程度に留められたのでした。
治療のターゲットだった母指丘の血管の交通網があまりに複雑すぎるため、必要以上にいじらない方がベターだろうという判断になったからです。

その日の夕方、B先生が病室に現れ、私の血管造影画像を見せながら丁寧に説明をしてくれました。↓

  • 去年の10月の治療によって、少なくとも右手親指の症状はかなり改善した。岸川さんが「1月は血管内治療しなくてもいいんじゃね?」と言っていたのも、ある意味一理あったのかもね。

  • 血管内治療で整容面の問題を解決したいわけではないのなら、このまましばらく様子を見て、虚血のサイン等が現れたら次の打ち手を検討するのが得策かもね。

  • たぶん母指丘か、小指丘に何らかの症状が現れるはず。次の打ち手を施すのはそんな症状が現れた時になるだろうね。

  • この病気は女性ホルモン分泌量が増えたとき(妊娠・出産等)に症状が悪化しがち。例えば、もし乳ガンになってホルモン治療をすると、動静脈奇形の症状が進んでどんどん悪くなるはず。なので、乳ガン検診はきちんとやっておいてね。

  • 右手親指の骨が超細い状態なので、骨折に注意してね。

  • 血流が行きわたりすぎないように、母指丘と小指丘あたりを圧迫しておいた方がいいなぁ。

血管内治療のプロであるB先生の話に耳を傾けながら、「なるほど~」と目からウロコでした。
この日はダイナミックな治療をしたわけではなかったけど、時間をかけて血管を読影し、丁寧に今後の可能性や方向性を示してもらえたのは、患者としてとてもありがたいことでした。

そういえば、数年前から更年期症状が出ていたので、近々婦人科に行ってホルモン補充すべきか相談しようかと思っていたところでした。
でも、女性ホルモン分泌量の増加によって動静脈奇形の症状が進行してしまうのなら、私は更年期を楽しむしかなさそうです。

ただ、B先生が言う「母指丘と小指丘あたりの圧迫」というのは、やや高難度の課題です。
動静脈奇形の進行を抑えるために病変を圧迫すべしなのは、理屈としては十分理解できるのですが、圧迫によって皮膚にダメージを与えてしまうと、潰瘍発症の引き金にもなってしまうのです。
また、この病気が発覚した小学生の頃、当時通っていた地元の病院で圧迫用サポーターをオーダーメイドで作ってもらいましたが、いつの間にか使わなくなっていました。幼少期は今ほど症状が進行していなかったし、圧迫は少なからず煩わしさを感じるものなのです。

とは言え、今は煩わしいなどと言ってられません。
形成外科のA先生に相談し、結局、包帯とチュービコット(チューブ状の弾性サポーターみたいなもの)を使って圧迫を試み、しばらく様子を見ることにしました。

こうして3回目の手術を終え、2泊3日という最短での退院となったのでした。

<次回につづく🎵>

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