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旅と雨

雨が降ることがある。
旅先で、雨。

雨季とか、スコールとか、たまたま天気が悪かったりとか。


天気予報を見て予め雨が降ると知ったところで旅をキャンセルなんて考えられない。
必ず晴れる訳ではないのはわかっているけど、雨って少し大変。

濡れないようカメラをかばいながら慣れぬ土地を歩き回らねばならない。
ちょっとめんどくさい。

傘を持ってカメラを構えるとどうしてもワンテンポ、シャッターを切るのが遅れてしまったり。
そんな時はひたすらノンビリするに限る。
何にも縛られない、一人旅だからこそ出来る楽しみ方がそこにある。

歩みのペースを落として、雨宿りをしながら街の様子や人の様子を観察したり。

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雨音に耳を澄まし、匂いを嗅ぐ。
雨の匂いも土地によっては微妙に変わってくるのが面白い。

草の匂い、土の匂い、アスファルトの匂い。
ちょっとゴミの匂いがする時もある。


大自然の、恵みの雨とか

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都会の無機質さを際立たせる雨とか。

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所変われば、雨の様子もまた変化する。

裏路地に入ってみたり、市場で現地の雨合羽や折り畳み傘を買うのも面白い。
チープなビニールの質感と派手な色使いを堪能する。
雨に濡れた建物やオブジェは晴れている時とはまたちょっと違う印象を与えてくれたり。

一つの傘に身を寄せ合うカップルの姿を楽しむのも一興だ。

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そして雨が降っても、人々の暮らしは淡々と進んでいく。
特にスコールのある土地の人々は雨なんてへっちゃらだ。
さっとカバンの中から傘や雨合羽を取り出して、何事もなかったかのように買い物を続けたりバイクで颯爽と去っていく。

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強いなあ、なんて感心することも多々ある。

旅先で雨に降られても落胆することなかれ。
いつもとは違った、ガイドブックにも載っていない光景が見られる絶好のチャンスなのだ。
最近はこう思うようにしている。


やっぱりちょっとめんどくさいけど。

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