兼業農家という生き方。(訂正再掲)
静岡の県知事が差別している農家からの話。
私の家は農家だ。世間で言う「兼業農家」だ。
「農家」であることは不変のカテゴリーだ。
作物を育てる人=農家ではない。
農家は農家と定められている人たちのことだ。
(届け出だしたら農家になれる)
上に示されているのが「農家」だ。
当たり前だが、農家でなくなることは容易にできる。
農地を手放せばいい。
カーストのように生涯縛られるものではない。
ただ、一生米もイモも作らなくてもうちは「農家」だ。
ここだけの話だが、農家なんて本当にやってられない仕事だ。
コメなんて作っただけで年間100万円赤字がでていた。
その農地は戦後の払い下げを借金で買わされて、その後その借金を返したあげく、最終的にはほぼ無価値になった。
何十年にもわたって、買い取ったときの借金を農協ーJAに支払っていた。
トラクターやコンバイン、他の機器や乾燥機、それらの費用は別にしてだ。
でもそれでも米は過剰供給で、買い上げる国も赤字になる。
それでも農地を持っていたら、ただそれだけで「固定資産税」がかかる。
その上農地は農家にしか販売できないので、簡単に手放すこともできない。
しかもうちは「市街化調整区域」にあるために転地もできない。
それでも小作やってたときから言うと「やったー」って感じだったと思う。
農地を購入した当時は。
同じ農民の方でも移民という名前の棄民でとてつもないご苦労をなさった方々から言えば、日本国内にいただけでも幸せと言えるかもしれない。
しかし、日本にいたことなど、苦(く)粗(そ)だと思えこそ、幸せと思ったことはない。
まあ、「幸せ」という漢字は「死刑免れた」って意味なので、その程度には日本でも良かったかもしれない。
フランスは自給率が100%超えている。
自給率についてはいろいろな見方がある。
めんどくさいから説明は省く。
利益を生み出さない働き方は、日本のGDPを下げる!とか、場合によっては「退職した老人が報酬をろくにもらわず働いて、若い者の職場を奪ったあげくに生産性を落としている」などと
非国民扱いされることもある。
ちなみに批判している人と、批判されている退職者の方々を比較した場合は
概ね退職者の方々のほうが圧倒的に高額納税者である。
そもそもご自身がGDPを大きく引き上げておられる方は
他人がどう働くかに対してはアドバイスすることはあっても批判することは皆無である。
批判などと言う「非生産的な行動」を取る時間があれば、投資のアイディアでも考えているだろう。
ちなみに私の地方では大人扱いされるようになるのが大体60歳を超えたころだ。
定年と成人が同じと思ってもらってかまわない。
60歳になるまでは「ちゃん」づけで呼ばれるくらいだ。
70歳を超えるころにやっとベテランと認めてもらえることもある。
そもそもベテランとは退役軍人のことだが。
ところで、農家とはあまり関係ないけど、投資と言う部分で、下の方のご意見は非常に「ロジカル」で「分かりやすい」
「割合は時間ですか、収入ですか。」
最初から本当に当たり前のことを言っている。
この人に言わせたら
「農家であることをやめたら支出は大きく減じることができる」なのかもしれないが、なんとなく、そういういい方はしない気がする。
では、一体何を私は言いたかったか
投資技術を身につけて不労所得で生活しながら、赤字であっても農作物を育てる努力をしてみたい。
と。
一次産業を大切にしない国は有事に滅びる。
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