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上手く固まらないジャムの話

ジャム作りが趣味だった。
だった、というのは今はあまり作ってないからだ。
一時はこの街の余った果物全部ジャムにしてやるわ!くらいの勢いで作っていた。

そもそもは愛媛の夫の実家から
毎年何箱もみかんなどの柑橘類が送られてきて、
近所に配っても自分たちで食べても
ジュースにしても消費し切れなかったため、
いっちょマーマレード作ってみるかと思ったのが
始まりだ。

温州みかんのマーマレードは
そんなに難しいものでもないのだが、
これがレモンになると格段に手間と時間がかかる。
まずレモンを真ん中から切って、それぞれ絞る。
絞ったあと、中の薄皮をスプーン等で刮げとる。
薄皮の無くなったレモンの皮を薄切りにして
水につけ、水を何度か替えながら2時間ほど。
ふやけた薄切りの皮と水を火にかけて煮る。
種を取ったレモン汁と砂糖を足してさらに煮る、と
ざっとこういう感じだ。
朝から始めて、出来るのは夕方とか普通なので
レモンマーマレードだけは相当な気合を入れないと作れない。そしてできれば作りたくない。

さて、昨年の秋に、私たち夫婦は初めてブドウ収穫のお手伝いに行った。
私たちはワインを飲むのが好きなのだが、
収穫をしたり、実際に作っている生産者、醸造家の話を聴いて、もっともっとワインと近くなりたかったのだ。
そのお手伝いをさせてもらったワイナリーのひとつで、ワインにできないカベルネ・ソーヴィニヨンのブドウを沢山もらって帰った。

結構ある


ワインにできないとは言え、カベルネ・ソーヴィニヨン!ワイン好きにはたまらない。
ウキウキしながら、早速ジャムを作ることにした。

しかし、早速あることに気付いた。
ワイン用のブドウは皮が厚くて身が少な目、
しかもタネが多いのだ。
(でも生食用のブドウよりはずっと甘い)

あれ、これ大丈夫かな。
不安がよぎる。
ワイン用のブドウでジャムを作った人がいないか
調べてみたのだが、見つからない。

まぁなんとかなるやろ。

いつも参考にしているレシピ、
あと山ブドウでジャムを作った人のレシピを元に、
適当に進めていく。
まずはある程度煮て、種を取るために一度濾す。
濾したものに水を足し、砂糖を加えて煮詰める、という手順なのだが、どれだけ煮てもサラサラのままなのだ。

これは皮と種を濾したところ

あー、これやっちゃったかな?
水が多過ぎたか、もしくは水無しでも良かったのか。
結局、砂糖を加えてしばらく煮てもそのままだったので、あきらめてサラサラのまま瓶詰めした。
あーあ、カベルネ・ソーヴィニヨンが…。

後日悔しくてペクチンを買ってきて煮返して一箱丸ごとペクチンを入れたけどあんまり変わらなかった。
と思っていたのだが!
冷えると少しはトロミがついていた!
(あんかけのあんくらいのトロミ)
次回は最初からペクチンを使ってみようと思う。

よく考えたら今までいろんなワイナリーに行ったけれど、ワイン品種単独でジャムを作っているところはなかったような気がするので、難しいのかもしれない。
今年もまたチャレンジするつもりだ。

(もしこうやったらもっと上手くできるよ、ということがあればぜひ教えてください!)

できあがり



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