石鹸が好きである。
顔も身体も石鹸で洗っている。
特に詳しいわけではない。
あの包み紙を破る時の
新しい出会いにワクワクするのだ。

石鹸が好きなので
旅先やドラッグストア、
ホームセンターでも石鹸を探す。
好みの石鹸に出会うとウキウキして購入する。
個人的には、アレッポの石鹸や、
マルセイユ石鹸など、
オリーブオイルを使ったものが好きだ。
安くて質も確かだと思う。
酒粕系、ハーブ系もお気に入り。
ちなみに今顔を洗っているのは黒砂糖の石鹸で、
身体はアレッポの石鹸だ。

さて、そんな、石鹸好きだが
石鹸にこだわりが強くない私が
一度だけ衝撃を受けた石鹸がある。

豆乳石鹸だ。

泡立てた瞬間、
「コレは違う！！！」と
私の手が反応した。
ふんわり柔らかくて、滑らかさもあり
ムース状の泡の細かさは他のものとは段違い。
身体を洗うことが喜びにしかならない逸品であった。
この石鹸が文字通り泡と消えて無くなるまで
私のバスタイムは幸せに満ち溢れていて
なんなら泡でもう一度石鹸復活できないかと
思うレベルだった。

しかしながらなんということか、
私はこの石鹸のメーカーを覚えていない。
袋はさっさと捨ててしまった。
確か実家から持って帰ったか、
雑貨屋のレジ前に置かれていたものを
買ったかのどちらかだと思うのだが、
どちらも確信がない。
雑貨屋に再び行った時に探してみたが
見つけることはできなかった。

あの石鹸に再び会いたいと
豆乳石鹸をネットやら店で
探してはみるものの、
パッケージが違うので
買うのに躊躇している日々だ。
いっそ片っ端から試そうかと思うが、
石鹸ってひとつ使うのに
軽くひと月はかかる。
少し気の長いお試しになりそうだ。

また見つかったら
報告するつもりなので
暫しお待ちを。


（了）