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仙腸関節障害〜疫学〜

本日は,仙腸関節障害の年齢別発生頻度について記事を書こうと思います.

◎仙腸関節障害例の年齢分布

黒澤 大輔ほか:仙腸関節由来の痛みとADL障害.日本運動器疼痛学会誌.2020より引用

仙腸関節障害は,60歳以上の高齢者が49.7%を占めていたと報告されています.
※143名を対象(男性:54名 女性:89名)
(黒澤 大輔ほか:仙腸関節由来の痛みとADL障害.日本運動器疼痛学会誌.2020より)
一方で,
☑︎どの年代,性別でも起こり得る非常にありふれた病態で,一般的には腰殿部痛の原因の約20〜30%,腰椎疾患と合併する割合は39%と報告されています.
(Bernard TN et al:Recognizing specific characteristics of nonspecific low back pain.Clin Orthop Relate Res.1985より)
☑︎画像所見上,無症状患者においても何かしらの変性を認める割合が全体の65%,高度変性を30%の症例で認め,特に高齢者に多かった.と報告されています.

◎まとめ

仙腸関節障害は無症状の患者さんにおいても,画像所見上は変性が認められることがあります.腰椎疾患との合併例(上記論文では39%と報告)もいることから,理学所見を丁寧に取り,鑑別する必要があると思います.

以上になります.最後までご覧頂きありがとうございました.

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※論文を読んだ上での個人的な見解を多分に含んでいます.詳細が気になる方は是非論文を読んで理解を深めて頂ければと思います.

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