地味にヤバイ、ヤクルト・近藤一樹

このnoteでは、よくリリーフ投手(とりわけ広島の)を話題とすることが多いですが、今回は地味にヤバイ、ヤクルトの近藤一樹に焦点を当てようと思います。

オリックスもしくは広島、巨人辺りのリリーフ投手運用の杜撰さは、よく話題に上がるところですが、ヤクルトも大概おかしいのでは?とずっと感じていました。

この話題性の差異は、オリックスや広島は未来のある若手投手の選手生命を奪っているため、という点が大きいのでしょうが。

そのヤクルトのおかしなリリーフ運用の被害に遭っている投手の代表格が近藤です。

ここまでリーグトップの51試合に登板し、これまたリーグトップの24ホールドを挙げ、昨年最下位に沈んだチームの浮上に大きく貢献しています。

堂々たる数字を残していますが、現在74試合登板ペースで推移しており、中々の酷使ぶりであることがうかがえます。

広島戦でもよく近藤が登板しているのを見ますが、明らかに勝ちパターンの投手が投げるシチュエーションではないところで投げているのもちらほら見かけます。

今年35歳を迎え、先はそう長くないとはいえ、ヤクルトの中では数少ない計算できるリリーバーだけに、もっと慎重に起用すべきではないでしょうか。

では、その近藤が今季どのように起用されているのか?について詳細を見ていきましょう。

同点or1~3点差時の登板を「A」、4点差or-2~-1点差時の登板を「B」、それ以外を「C」としてまとめたものが上記表です。

やはり「B」や「C」のシチュエーションでの登板が多く、30%ほどがこのシチュエーションでの登板となっています。

「B」はまだしも「C」のシチュエーションでの登板は、調整登板を除いては避けたいところですが、明らかに調整登板でもないのに登板しているのが現状です。

この余計な登板が、ここからの勝負所でボディーブローのように効いてくるのでしょう。

私が思うに、ヤクルトのようなリリーフの駒が絶対的に不足しているチームは、思い切った「割り切り」をする必要があります。

ここでの「割り切り」とは、「A」のシチュエーションに登板を全振りして(勝負所のシーズン終盤は「B」にも投入)、勝てる試合だけをきっちり拾っていく、ということです。

今季の近藤のように、場面に構わずに投げさせまくっていると、シーズン終盤に疲労によるボールの劣化から、打ち込まれるようになり、接戦を取れなくなり失速というケースに陥る、というのはよくある話です。

勝負所で接戦を取るためには、勝てるかもしれない試合をきっちり諦めることができるかどうかが、重要になってくるのです。

これができれば、優勝は難しいにしても、Aクラスくらいには入れる可能性は高まります。

NPBの各球団は損切りが異常に下手ですから、これだけでそれなりに出し抜くことができるわけです。

優勝を狙うには、勝てるかもしれない試合を逆転なりで捲る試合も作る必要がありますが。

現状のヤクルトは、近藤と同じく酷使された中尾が抜け、シーズン開幕時のクローザー・カラシティーは先発へ回り、途中入団のウルキデスもパッとしない状態で、台所事情はかなり苦しいですから、こういう時こそ「割り切り」が必要なわけです。

ただヤクルトは打線が良いため、下手に終盤追い上げや逆転を見せることもあり、そのように運用するのは中々難しいですがね笑

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