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丸の不調は本塁打王を意識したためなのか?

皆様ご存知の通り丸佳浩は、4月末に故障で約1ヶ月の離脱があったにも関わらず、最後まで本塁打王争いに絡み、1シーズンの四球獲得数が歴代10傑入りするなど、歴史的な活躍を見せました。

しかしシーズン最終盤に差し掛かり、本塁打王を意識したのか、打撃不振に陥り、打率も大きく落とすし本塁打王も結局取れずじまいとなってしまいました。

ペナントレースはここで終了ですが、ポストシーズンがまだ残っている中で、打線の中心である丸の状態はチームの得点力のカギを握るため、一刻も早い復調が待たれます。

そんな丸が最終盤に不振に陥ったのは、上記のように本当に本塁打王を意識したからなのかについて本稿では分析していきます。

閉幕前2週間の成績をまとめたものが上記表①となります。

四球はきっちり取れているものの、打率は1割台と当たりがパッタリ止まってしまっています。

これを優勝決定後の試合に絞った成績が下記ツイートとなります。

8試合でわずか1安打で16三振は、いくら不調だとしてもさすがに異常と言わざるを得ません。

三振がここまで増えてしまったのも、本塁打王を意識したからと言っても何も違和感はないでしょう。

もう少し細かく成績を見ていきましょう。

閉幕前2週間の成績とシーズン通算成績を比較する形で表にしたのが、上記表②となります。

打球がライナー性である割合を示すLD%が0%で、フライ性である割合を示すFB%が上昇していることから、フライ性の打球の増加が見て取れます。

また打球の引っ張りの割合を示すPull%は59.3%と20%弱の上昇を示しており、広角打法が持ち味の丸としては引っ張りの意識が強くあったことを伺わせます。

打球の強さを示す指標の内Hard%(放った打球の内強い打球だった割合)はシーズン通算では44.9%を示していますが、閉幕前2週間では25%まで落ち込み、そもそもきっちりとボールを捉えることが出来ていなかったことが分かります。

以上のデータから、フライ性の打球の増加(フライを打つことを意識?)、強すぎる引っ張りの意識等が推測され、やはり丸は本塁打を多少なりとも意識していたと推測されます。

また実際の映像で好調時と比較しても、少し違和感のあるところがありました。

上の画像が8/11に菅野からレフトスタンドに運んだ25号本塁打のインパクト時のスクショで、下の画像が10/2に岩田から左中間へ運んだ39号本塁打のインパクト時のスクショです。

画像中にラインが引いてありますが(ラインが手書きのためかなり曲がっていますがご了承ください)、8/11の画像では肩や腰のラインとバットが平行に近い形で出ており、自然と角度が付く形でバットが出ています。

しかし10/2の画像では、分かりづらいかもしれませんが、肩と腰のラインと平行ではなく、ヘッドが下がった状態でボールに入っています。

ボールが低めでかつインコースという高さコースの問題もありますが、無理矢理角度を付けようとしているようにも見えます。

ここには、是が非でも本塁打王のタイトルが取りたいという意識が、やはりあったのではないでしょうか。

本塁打を打つには、フライを上げる必要があるため、どうしてもヘッドが下がり気味に出てしまっていたのでしょう。

ここまで高レベルな安定感を見せていた丸ですら、タイトルを意識しすぎるとこのようになってしまうのですから、あまりにも本塁打を狙いすぎるのはよくないのでしょうね。

以上から、当初の見立て通り丸は本塁打王を意識したため、打撃を崩してしまったという結論になります。

CSファイナルまでは1週間以上時間はあるため、その間にメカニクス修正や本塁打への過剰な意識を捨ててもらい、短期決戦での大暴れを期待したいところです。

#野球 #プロ野球 #広島 #カープ #丸佳浩 #本塁打

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