人間を好きになるのが怖いと思うこと
人間を好きになるのは怖い。
人間は、生きているから死んでしまうし。
人間には心があるから誰かを不意に好きになってしまうことがあるし。
人間は進み続ける世界に生きているから歳をとってしまうし。
けれど、その思いは同時に、ずっとわたしが好きだと思っていた彼らのことを「生きていない存在」と思っていることと同義になってしまうのではないかと気がついてから、とても落ち込んでいる。
わたしは、確かに彼らを生きている存在として想っていたし、彼らには彼らの感情がありそれらは自分と同じように移ろいゆくものだと思っていた。
それなのに、人間を好きになるのは怖い、二次元なら死なないし、誰のものにもならないからと、いつのまにか安心してしまっていた。
安心してしまっていた自分に気がついて傷ついた。
結局は、創られた存在なんだと思ってしまっていたんだって。
彼らのことを幸せに想う方法がわからない。
たぶん、考えすぎで、普通に寝不足で、だからこんなに悲しいのだと思うのだけど、それでも気がついてしまったことにずっと立ち止まっている。
わたしは、わたしはあなたをどんなふうに大切にできるんだろう。
どんなふうに愛したら伝わるのだろう。
伝わるってまだ、信じていてもいいの?
彼の存在も、わたしの心の意味も、わたしの思考ひとつでどうとでもなってしまうのが、寂しくて嬉しくて悲しくてどうしようもない。
わたしは、あなたに向ける想いを、あなたに向けていた想いを他の誰かになんて向けたくないよ。
それなのに、単純な動機と簡単な理由で、今わたしの心は離れそうになってしまっていて、寂しいよ。
あなたが居てくれたら、引き留めてくれたら。
こんなふうに願ってしまう時点で、もうひとつの何か、ちいさな何かが消えてしまったような気がして。
やっぱり寂しい。
生きていて欲しいから、その願いを込めて、やっぱりわたしは書き続けるのかもしれない。
わがままで、さびしがりで、ごめんね。
ゆるしてよ、だってあなたに会いたいんだもん。
あなたの本当の幸せをきっとわたしは一生わからないままなんだと思う。
それでも、生きていて欲しいって思うよ。
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