「美しすぎる目的で目標は達成できない！」
これを誰かにお勧めしたいわけではない。
あくまで私自身の戒めだ。
つまり三日坊主の悪癖を持った私の屁理屈だ。

目的が美しすぎる目標は達成できない！

「健康のために」という目的で禁煙していたころ何度も失敗した。
それでも一番長い禁煙は半年間続いた。
禁煙して半年ほど過ぎたある日、悪友たちに「今晩一杯やらないか」と誘われた。
晩酌の習慣がない私も街のネオンは嫌いではない。
その夜の二次会で行ったスナックで、隣に座った悪友が「禁煙してるんだって？」というから私は「今、タバコの話はしないでくれ」と言った。

目的を変えた禁煙

もう遅かった。
悪友が「おいお前も何か一曲歌えよ」と言いながら、うまそうに隣でタバコをふかしていた。

私は我慢できずに「一本だけくれ」と言った。
何とも意思の弱いことだと思った。

タバコを一本取り出しながら、私の心を見透かしたように悪友が言った。
「俺は一度始めたタバコを途中でやめるような意志の弱いことはしない」

「何という屁理屈だ！」と笑った。
その悪友は今も元気でタバコを吸っている。

何度か失敗を繰り返しながら禁煙をしたが、定年退職を迎える少し前からまた禁煙を始めた。
これまでの禁煙の目的は「健康」のためだった。

健康のためという最もありふれた美しすぎる目的が挫折の原因なのではないだろかと、三日坊主を棚に上げて考えていた。
その頃タバコの価格も上昇していたから、禁煙で毎日ワンコインを浮かすことができた。

一年もすれば18万円も残すことができる。
そのお金で一日でもいいから豪遊しよう。

酒も大して飲めない私だが、そんな風にできる限り美しくない目的に変えてみたのだ。

次はダイエットの目的を考える

定年退職してからは飲みに行く機会も減り、何とかタバコをやめることができた。
やっと「タバコ」という言葉が脳裏に浮かんだとしても、吸いたいという感情が出てこなくなった。

お蔭で食事も以前より美味しくなった気がしている。
そのせいか今度は検診でメタボ基準を超えるようになった。

次はダイエットを考えなければならないが、タバコと同じように健康のためという目的では何をしても続きそうにない。

目的が美しすぎるからだ。

男性の場合、腹囲が85センチを超え、血圧、血糖、脂質のうち2つ以上が基準値から外れるとメタボリックシンドロームと診断されるようだ。

私は腹囲が85センチを上回っただけなので、予備軍として保険師さんから痩せるように言われているだけだ。
これを聞くと、正に健康のため以外の目的は考えにくい。

しかしこの目的ではおそらく何をしても続かないのは自分が一番よく知っている。
他に目標達成が近くなる目的はないだろうかと、美しくない目的を考えた。

やはり一番相応しいのはモテるためという目的だ。

60半ばも過ぎたお爺の考えることでないことは重々承知だ。

これで継続できるなら安いものだ

このNoteも三日坊主で終わらせたくはない。

しかし自信はまるでない。
なぜなら三日坊主は私にとって最も頑固な悪癖だからだ。

「ひとりでも多くの方に自分の思いを届けたい」といった目的では続かない。
「第二の人生を心豊かに暮らすツールとしてNoteを活用しよう」という目的もだめだろう。

私にとっては目的が美しすぎるからだ。

「そのうち有料Noteをたくさん書いて年金では足りない小遣いにしてやろう」という目的がまだ一番継続のモチベーションを上げてくれそうだ。

多くの方に伝わる文章を書くにはどうしたらいいだろうというより、買って頂ける有料Noteを書くにはどうしたらいいのだろうと考える方が継続できそうなのだ。

サラリーマンの頃はいつも数字（お金）のことを考えていたので、定年退職後は数字からおさらばできると思っていた。
私は人生を営業で過ごしたせいで数字（お金）で苦しむことが多かった。

だからこそ定年退職後はその数字で苦しみたくはなかった。
私にとってそんな数字は美しくないのだ。

それが分かっていながら再びその数字（お金）を目的にNoteを継続させようとしているのだ。

そのあたりがどうも複雑な心境ではあるが、継続できるならそれでもいいかと思っている。
目的を小遣い稼ぎに変えても、数字目標を掲げることは絶対にやめておこうと思う今日この頃だ。

どうせ自分に甘い三日坊主だから、またうまい言い訳を考えてやめてしまうかも知れないが、とりあえずもう少し継続する動機付けにはなりそうだ。

そして三日坊主の悪癖を戒めるNote記事としてもまあまあだろう。

書くのが嫌になったら読み返してみようと思う。

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