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お金と投資とFIREの疑問

老後の資金のことがあれこれ言われます。2000万とか2500万とか。年金だけでは足りない分を取り崩して20年30年生きるためにどれくらい要るかのその辺の話です。私は自分でそれを作ろうという程の大それた考えもなく、タダ漠然と2008年の秋に投資をはじめました。少しでも自分を助ける手段として考えたのでした。

この記事を書いている昨今ではかなり株価も騰がっているのでそれなりに成果は出ているのですが、そこでちょっと気になる記事を見つけました。

詳しい人があれば教えて頂きたい部分が多いのですが、韓国の有名な資産家--キム スンホ--と言う方が--お金は君を見ている--と本をお書きになっていて、もし10億円あったら会社を辞めてリタイアするかと問うておられます。そしてその選択は怪しいと。

人間、金を持ってブラブラするとろくでもない結果を招くとか、その辺の論は別にして飽くまで数字を考えたいと思うのですが、結論すると仮に10億円が手に入ったとしてもそれはドンドン減って行くと仰ってて、別にそれが金を生んでくれる訳じゃない。今の世の中では銀行利子もない。不動産投資や株投資は危険そのものと結論しています。

くわしい数字は書きませんしあちらの国での計算ですが、今後の物価上昇率などを含めた計算では結果的に月23万円にしかならない。ということは23万円の月給のあるものは10億円の資産をもっているのに匹敵するとしています。

浮かれないで倹しく暮らすべきだと言うのは完全に同じ意見です。でも、23万円どころか仮に50万円を毎月取り崩したとしても年間600万円。毎月50万円はバブル時代でもそれなりのものです。四人家族が無理しなくても普通に楽に暮らせます。それで10年で6000万円。100年で6億円。残りの4億円はどこへ行くのでしょう。

私は詳しい計算は分かりませんが、物価上昇が続けば銀行金利も上がるのが普通で、ネット上でも過去の経済記事でも散見したのですが、実は銀行金利でインフレはヘッジできると言う意見もあります。ややこしいグラフや計算式が載っていて私にはチンプンカンプンですが、とすると資産がそんなに減って行くとはちょっと考えにくい。

念のためにもう一度言いますが私はその辺の数字には全く不明です。ああそうなのかと思う程度です。しかし過去インフレだった時代は金利も高かったので多分そうなのかなと思います。しかしヘッジなのだから実質的に増えも減りもしないと考えた方がよいのだと思います。もし投資がヘッジ目的でそれ以上のリスクを負いたくないのであれば無理に投資する必要はないとの意見もあってこれはこれで普通に頷けます。そういう人は定期預金。今まで我が国はデフレで金利はなかったけど金は目減りしませんでした。

不動産投資は全然知りませんが、著者は株投資も危険であるとも結論されているようです。そうでしょうか。市場にはパニックがあるので当然リスクはあります。しかし長期線でみれば結果的には揺れながら上昇するものなので、10億円もあれば私ならパニックごとに最低でも1000万円ほどをコストの安い仕組みの単純なファンドに投入して以後の楽しみにします。市場分散して置けば更に良いのでしょうが、私はあまりしません。これは個人の考えです。いきなり10億円投入してリーマン級のパニックに遭遇して損をしたまま解約するような極端なことを言い出したらどんなことでも話にならないと思います。確かにそういう人は居ましたけどね。

と言うことで、余程の無理がない限り今ある収入は捨てるべきではありません。それは完全同意です。世間にはなるべく若くして資産を築いて早期リタイアを目指すのが目標であると幾つかの投資家のブログでも拝見します。全然知りませんでしたけど、これをFIREというそうです。何でも英語にしてどいつもこいつも…。

いやいや余計なことでした。つまり早期リタイヤを目論んでも不動産関連では結果的に騙されることも多いとの報道にも接しますし株も危険となると10億円持っててもすることがない。後は減るだけと。

FIREは簡単ではないと言うのはもちろんだと思います。そして人と言うのは縛りがあることが生きる上でも意外に大事なので、資産を作って働かないを最大目標にしてしまうのはちょっと問題があると個人的には思います。ではなくて、自由になってからやりたかった仕事を始めたとしても、それがどんな世界かは全然分かりません。私は気が小さいので後悔するのと五分五分だと思います。

しかしながら、23万円の月給が実質10億の資産を持っているのに匹敵すると言うのは、ちょっと筋が違うかなと思います。それを生み出すにはという単純な例えなので、仮に50万円の月給を百年続けても10億円にはなりません。だいたいそんなことを言い出したら老後資金の2000万とか2500万の話などいきなり飛んでしまいます。問題にならない。老後と若年では違いますが、平均的な人は生涯かかってもそれだけは稼げない。そもそも10億円あってFIREできないなら今多くの投資家が地道にやっていることなど端から無理です。

と言うことで、今ある収入は大事にしろ、金があっても浮かれるな、倹しく生きろ--は完全に同意です。しかしながら、10億円あっても倹しく生きろなんて一体何のための金か、私は嫌だ--という意見にもある程度同意します。

多少は羽目を外してみたいですね私も。無いからできませんが。

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