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リスクを恐れて外資系への転職に踏み出せない人へ

「外資系企業は実力主義で、クビもあり得る分、リスクが高い」
外資系で働くことは、世間からはこのように思われていることが多いです。

しかし、長く外資系にいる身としては、「会社に依存しない人生設計ができる」という意味で、むしろ一般的な日系企業よりリスクは低い!と感じています。

もし、「外資系に興味があるけど、リスクが心配だ」「安定を手放したくない」という理由で一歩踏み出せない方がいたら、この記事がチャレンジの後押しになればと思います。

「クビ」になっても次がある

そもそも突然クビになってしまうこともそんなにあるものではないですが、万が一、クビになったとしても、外資系企業にいれば、次の職場を見つけることは比較的簡単です。

「実力主義の環境で仕事の力がつく」ということもありますが、それよりもポイントなのは、外資系の経験が一度でもあれば、少なくとも「同業の外資系企業」には採用されやすいからです。

外資系企業はとにかく「外資経験者」が好きです。同じ仲間意識なのか、安心感なのかはわかりませんが、外資にいたことがあるというだけで、外資系企業から声がかかりやすくなるのです。

ある会社では全く活躍できずに辞めざるを得なくなった人が、別の外資系企業に行って楽しく仕事をしている。そんな話は実際にとても多いです。ある意味、外資系企業同士で雇用のセーフティネットを作っていると言えるでしょう。

また、外資系企業は、日系企業と比べると、中途採用のポストが常に開かれており、様々なキャリア選択の機会があります。

同業他社や競合への転職もしょっちゅうで、部署を変えるかのように数年単位で会社を渡り歩く人も珍しくありません。それだけ、転職が当たり前、という世界です。

このような理由から、少なくとも私の周りでは、クビになった人、ポジションが無くなって辞めた人が、職を失って路頭に迷ってしまったなんていう話は聞いたことがないです。

ちなみに行き先としては、やはり同業の外資系が多いですが、大手日系企業やスタートアップに行く人もいます。

日系に行く場合、外資にいたというだけで、ある程度「箔がつく」ところもあるため、それなりのポジションで転職する人が多いですね。
(もちろん所属していた会社の格もそれなりに重要ではあるけども)

会社を辞めるという選択肢があるということ

ここからは、「そもそも転職が怖い」という人向けの話です。

「いざとなったら会社を辞められる。」

この選択肢があることで人生設計の自由度が増すことは明らかです。

辞める選択肢が無いということは、会社の命令や方針に服従して働き続けることしか無いことを意味します。

どんなに嫌な仕事、どんなに嫌な上司、どんなに嫌な場所で働かされようが従うしかありません。

嫌だと思ったことも後で振り返れば良い経験となり、成長に繋がることはもちろんありますが、世の中そんなにうまい話ばかりではありません。

例えば、突然の転勤辞令で、買ったばかりのマイホームを手離し、家族と離れ離れになってしまうなんてことはよくあるサラリーマン不幸話ですし、やりたくもない、成長もできない仕事に長い間つかされ、すっかり働く意欲と能力が落ちぶれてしまう人もごまんといるでしょう(そもそも全国転勤がある会社でマイホームを買うこと自体理解に苦しみますが。。)

知り合いの中には、マーケティングがやりたくて飲料メーカーに入ったものの、10年以上も地方で営業をやることになり、もはや当時の夢すら忘れてしまった人や、損保に入社して順調なキャリアを歩んでいた所、コールセンターの部署に異動になり、全く性に合わず心身共に病んでしまいましたが、待遇は良いため中々辞める決断が出来ないという人もいます。

会社を辞めるという選択肢があるということは、このように受け入れたくない人事、異動に対してNOを言える権利を持てる、自分で今の環境から脱出する機会を作れるということです。

しばらく仕事から離れて留学したい、起業をしたい、なんてチャレンジをするにしても、大手の日系企業にいては辞めることに尻込みしてしまいがちですが、外資系企業なら辞めるのが当たり前。再び働きたくなった時の出戻りも容易だし、外での経験をむしろプラスとして受け入れてくれる多いです。

日系企業でも中途採用が増えてきているとは言え、伝統的な大企業はまだまだ新卒文化。中途でそれなりの会社に入ることは難しいし、ましてや出戻りを受け入れるケースは珍しいです。

一度出てしまったら戻れない。同じだけの地位や規模の他社に転職することは容易ではない。そんな思いが、人に迷いを抱かせます。かように硬直した労働市場が、本当はチャレンジしたいサラリーマンの決断をますます鈍らせます。

結果、一つの会社で働くことが当たり前として自分に言い聞かせ、会社の指示に従うだけの従順な人間を産み出していきます。

自分でキャリアを選んでいく人のための外資系企業

別に外資系企業を手放しで褒め称えるつもりはありませんが、実力主義やクビがリスクと恐れる前に考えて欲しいのは、自分にとって人生の本当のリスクとは何かと言うことです。

どんな環境で働くことになってもいいから、雇用だけは保証して欲しいと思うなら、公務員や日系大企業が現実的に最良の選択ですが、そんなことばかりに目が向いて、他のリスクを見落としていないでしょうか。

会社の言いなりになって行きたくも無い場所、成長出来ない環境で働かされることや、会社都合で何十年も、自分に合わない、進歩のない仕事をさせられることはリスクにはならないのでしょうか。

もしあなたが、新卒で誰しもが知る優良企業に入ったものの、周りのおじさん達が会社の言われるがままに我慢を重ねて仕事をしている、愚痴をこぼしながらも他に転職も出来ず嫌々働いている、そのことに強烈な違和感を覚えるなら、その感覚は多分正しい。

このような選択権の無さ、主体性の消失を最大のリスクだと認識するとしたら、外資系のフィールドは極めてリスクの低い選択肢になり得ます。

また外資系企業はそのような、自分で進む道を選択し、自分の意思で仕事をしていく人を求めてもいます。

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