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5年前、44歳のタイムは10歳以上年下の男性と擬似恋愛をしようと思いつく。vol.1


もう5年ぐらい前の話になる。その頃の仕事はスーパーのレジ。10:00〜16:00のロングのパートだった。

まだ離婚こそしていなかったが、家庭はボロボロ。その当時、私の従兄弟が亡くなり、お通夜の話を旦那にしたら、完全無視。しかし、大事なことだからと反応するまで話しかけること30分。

「うるせー!聞こえてる!」

聞こえているだろうとは思ったよ。でも、反応がないと後で聞いていないとごねられても困るじゃないか。

かなり大事な話でさえ、この有様なので普段はまったく、話さなかった。話しかけても完全無視なので、話すのがつらくなったが正解かも。

そんな状態の家から毎日、仕事に行った。当然のことながら、他の従業員もお客さんも無視はしない。なんなら、話がめっちゃ盛り上がる時もあった。今、振り返ると、この仕事であったからこそ、なんとか生きていられたんだろうなあと思う。

でも、ジワジワとメンタルがやられていく日々。歴史物語風に言うと、この戦いは1年以上も続いた。1年完全無視されるという生活の中で、私は急に突拍子もないことを思いつく。

「擬似恋愛がしたい」

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