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はじめての「マクガワン・トリロジー」

現在、世田谷パブリックシアターで上映中の「マクガワン・トリロジー」を観てきた。
普段はそんなミーハーな感じでは劇を観ないが今回は特別。
主演・松坂桃李に惹かれたわけだけど、
そんな動機で行くのがもったいない感じだった

ストーリー、もっと時代背景を知ったらちがうのかな

劇を観に行く時は基本的にストーリーについて事前に調べて行かない事にしている。ストーリーがわからないと思ったことはこれまであまりないし、先入観を持たずに舞台を観たいからだ。
今回もそうしてよかった。

けれど、事前知識をもっともってもう一度観たいとも思った。
IRAやアイルランド独立については、そういったことがあった、カトリックを糾弾するイギリスとの戦いであることは知っていた。
けれど、ラインの各所に散りばめられるジョークや会話が転換するきっかけについて、もっと知っていたら。もっと笑えるコメディだったのかもしれない、と思った。
コメディ舞台と銘打っているけど、その事前知識こみの笑いのために大爆笑という風にならなくてすこしもったいなかった。

マクガワン・トリロジーは、Victor McGowanについての三幕という意味で、三幕通してでているのは松坂桃李だけ。
幕ごとに表情がどんどん変わっていて、その難しい役をよくやるなあ、よくしゃべるなあ、よくうたうなあという感じ。

個人的には一幕が一番好きで、勢いを感じた
ヴィクターの頭おかしい感じが前面に出ていて、一瞬も目を離せない感じだった。エネルギーすごいし、こっちもエネルギー使う感じ。
この写真はさわやかさを少し感じるけれど、全然そんなシーンではない。
いっちゃってるだけ。の笑顔。
こういう狂気じみている役が本当にうまい。
ただ今回は、前もって思っていたほど狂気は弱め。
二幕三幕では、なんだか人間味がにじんできて、一幕のやばいやつ感も重なって、ヴィクターの心情に思いを馳せる。

ロックガンガン

まったくもって音楽に詳しくないわたしだけれど、
それでも知っている曲も多い。Alessoのherosとか…プレイリストを頑張ってさがしたい所存。
客入れの曲もすごくよくて、おおこういう感じなのか!と期待感を膨らませる。劇中でも、どんどん松坂桃李がうたう。
大事なシーンでもロックが流れて…
こういう目的で楽しむのもありだと感じた。

セット

毎回プロの劇をみるときに楽しみなのはもちろんセット

一幕もごちゃごちゃしているセットは、みるところありすぎなかんじ。
かくしょにあるプロップの意味を問いたくなっちゃう。

世田谷パブリックシアターは初めてだった。
まるい客席と、たっぱの高い舞台がなんだか扱いずらそうではあったのに、
二幕ではシンプルなエクステリアでまとめてきて、
縦長な印象を打ち消したのがすごい。
二階席だったので、一階席から観たら違うのかもしれないが。

☝二幕

スモークが結構たかれて、霧っぽいアイルランドの雰囲気が伝わってきた。
ライトの使い方も相まって、とてもきれい。

語り切れないので、ぜひ見ていただきたい…
東京で明後日が千秋楽のようで、もう席はとれないかもしれないですね…
わたしだってもう一度みたい…


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