そめや ゆみこ

インテリアの仕事を通し、仕上げにアートをプラスするだけで空間が格段に素敵になることを痛…

そめや ゆみこ

インテリアの仕事を通し、仕上げにアートをプラスするだけで空間が格段に素敵になることを痛感し、アートがある暮らしの素晴らしさを提案。アートに苦手意識のある方にも、身近に感じ好きになっていただけるような美術展レポや、作家さんのご紹介など、アート関連をメインにご紹介させていただきます。

最近の記事

象牙&イラスト in 宮島

同級生の友人二人が、こちらも宮島にある同級生のレストラン「 レ・クロ」で二人展 を開催することになり、広島へ。 初めての宮島、初めての厳島神社に、同級生の友人と早朝からルンルンで、おしゃべりが止まりません。 行きがけからもう既に高校時代にタイムスリップです。 広島から電車で宮島口に行き、そこからフェリーで10分足らず。 ちょうど修学旅行の180名もの学生さん達と一緒になり、「こんなにいっぱい乗れるの?」との不安をよそに、結構余裕で乗れてしまってビックリ! だんだん島に近づ

    • 山下清の貼絵、ここが凄い!

      山下清は放浪の天才画家として知られ、その波乱に満ちた生涯は映画やテレビドラマにもなったので、美術ファンだけでなく、昭和世代の人たちの間では知らない人がいない程の有名人。 貼絵の山下清とも言われ、国民的大人気の画家です。 でも、映画やドラマの「裸の大将」のイメージが強すぎて、「天才画家って言われているけど、一体何が凄いの?」って思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、「山下清作品の何が凄いのか?」 🔹貼絵作品は、どんな風に作るの? 🔹清 独特のテク

      • 驚異の瞬間記憶! 山下清

        SONPO美術館で開催中の、国民的画家・山下清展「百年目の大回想」 🔹瞬間記憶能力って、聞いたことありますか? これは、目で見た情報を瞬時にそのまま記憶することができる能力で、しかも忘れないでずっとその記憶を保持できるというもの。 この能力は生まれつき備わっているもので、脳の情報を処理する方法が多くの人と異なるために起こる現象だそうです。 実は、清もこの瞬間記憶のような力を持っていたんですよ。 え?何?何? って思いませんか? 清は放浪の天才画家として知られ、その波乱に

        • モナリザの微笑に似てる?

          東京ステーションギャラリーで開催されている、ちょっと趣の変わった展覧会、「甲斐荘楠音(かいのしょう ただおと)の全貌」展 今回はちょっと違った視点からご紹介させていただきますね。 「西洋画の美術展はよくいくけど、明治以降の日本画はちょっと…」と、思われている方が多いかもしれませんが、「モナリザの微笑に似ていると評判」と、聞くと「どこがモナリザ?」って、気になりませんか? なぜ、こんな表情なんだろう? それにこのポスターの女性、「不穏な笑みを浮かべて、なんだか怪しい」そんな

        象牙&イラスト in 宮島

          壮大なロマンにタイムスリップ!

          マヤの「赤の女王(レイナ・ロハ)奇跡の初来日!」と話題になっている 東京国立博物館平成館で開催中の「特別展 古代メキシコ マヤ・アスティカ・テオティワカン」 このタイトルを見て、 「考古学とか古代遺跡とか、あまり興味ないし」って、思っていませんか? でもこの展覧会、 🔹まず壮大な空間構成が圧巻! 🔹歴史を知らなくても十分楽しめる 🔹とにかく展示物が可愛い! 🔹子ども向けのジュニアガイドがあるので、子どもにもわかりやすい! 🔹なんと中学生以下は無料という嬉しい企画! 🔹

          壮大なロマンにタイムスリップ!

          大正画壇の異才! デロリ画家

          今年の2月〜4月に京都国立近代美術館で開催され大人気を博した「 甲斐荘楠音(かいのしょう ただおと)の全貌展 」が、東京ステーションギャラリーで開催される事になり行ってきました。 前評判が凄すぎて、「 絶対見に行きた〜い! 」 事前にもらっていたチラシを眺め、 「 大正画壇の異才・甲斐荘楠音の全貌に迫る回顧展! 」 このキャッチコピーに、イメージは膨らむばかりでした。 甲斐荘楠音の代名詞とも言われている「 デロリ 」 これは、「 麗子立像 」でも有名な西洋画家・岸田劉生が名

          大正画壇の異才! デロリ画家

          平面的に描いて立体感を表す日本画!

          中嶌虎威(なかじま とらたけ) 展 ー日本画であるためにー 友人と千葉の流山にある森の美術館で開催されている中嶌虎威(Nakajima Toratake) 展に行ってきました。 以前友人が銀座のギャラリーさんで、中嶌先生のチラシを見て素晴らしかったので「 ぜひ美術館で見てみたい 」ということで実現。 そんなに遠くないのですが、知らない土地の美術館なので期待に胸膨らませ、ちょっと小旅行気分。 私は今回初めて中嶌先生の作品を拝見したのですが、濁りのない美しい色遣いに感動しまし

          平面的に描いて立体感を表す日本画!

          パテスト神のネコと燃え盛る炎!

          山種美術館で開催中の、[特別展] 小林古径生誕140年記念「 小林古径と速水御舟展 」 私の大好きな作品、重要文化財の速水御舟の「 炎舞 」と小林古径の「 猫 」の対照的な画像が描かれているチラシに目が釘付け。 日程調整して、終了間近にやっと見に行くことができました。 今回の展覧会は、古径と御舟の代表作が一堂に会して見られる貴重な機会で、二人の名品を比較して展示するという、かつてないユニークな展示。こんな貴重な機会、逃すわけにいきませんよね! 古径作品は、前期・後期合わ

          パテスト神のネコと燃え盛る炎!

          国際アートフェア、日本初開催!

          初開催となる世界水準の国際アートフェア「Tokyo Gendai」 7月7日(金)〜7月9日(日)の3日間、パシフィコ横浜で開催されました。 このTokyo Gendaiアートフェアは、海外のギャラリーの出店が全体の6割を占めるという、まさに世界水準のアートフェアです。 今回話題になったのが、「保税地域」という聞きなれないこの言葉。私も今回初めて知りました。 これは外国から輸入された貨物を、関税を保留したまま展示できる場所のことで、今回のTokyo Gendaiでは、この

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          木彫家・長谷川昂の記憶

          妹と金谷の鋸山美術館で開催中の「 木彫家・長谷川昂の記憶 」展に行ってきました。 妹がお世話になっている鋸山美術館の館長さんに、解説していただきながら鑑賞させていただくという超贅沢な時間。 長谷川昂氏のことは、今回初めて知ったのですが、独自の木彫りの表現とぬくもりのある作品の素晴らしさに、目が釘付けでした。 鴨川市粟斗出身の長谷川昂氏(1909~2012)の作品展「 房総から聞こえる鑿音(のみおと)〜木彫家・長谷川昂の記憶 」 鴨川市と君津市の両教育委員会所蔵やアトリエに

          木彫家・長谷川昂の記憶

          圧巻!300年ぶりに修復・五百羅漢図

          東京国立博物館で開催中の、今年大注目「 特別展・東福寺 」 東福寺は鎌倉時代前期に京都東山に創建された、京都を代表する禅寺のひとつです。 この展覧会では、臨済宗の絵仏師・明兆による記念碑的大作と言われている「五百羅漢図」全幅が修理後初めて公開されるということで大注目となりました。 この「 五百羅漢図 」というのは、水墨と極彩色が見事に調和した若き明兆の代表作で、一幅に10人の羅漢を表し50幅本として描かれた作品です。 昨年末「 300年ぶり、14年かけた五百羅漢図の修復が

          圧巻!300年ぶりに修復・五百羅漢図

          マリー・ローランサンとモード展

          渋谷の Bunkamuraザ・ミュージアム で開催された「 マリー・ローランサンとモード展 」 東急百貨店本店が建物の老朽化に伴い閉店となり、完成予定の2027年迄休業となるので Bunkamura 最後の展覧会です。 大好きな美術館の一つだったので、最後のお別れに行ってきました。 いろいろな思い出が蘇り懐かしさでいっぱいに。建て替えなくても良いような気がしますが、時代の流れなんですね。 マリー・ローランサンの柔らかな色彩の美しい作品は、いろいろな場面でよく見ていましたが、

          マリー・ローランサンとモード展

          エゴンシーレ展

          東京都美術館で開催された大人気の「 エゴン・シーレ展 」 前評判も良かったのでぜひ行きたいと思い、やっと行くことができました。 「どのくらい混んでいるんだろう」とそんな事を思いながら会場へ。 会場へ降りるエスカレーターの前に「予約していないと入れない旨のメッセージ」があり、予約のことはすっかり抜けてしまっていて、一瞬頭が真っ白に! とりあえず気を取り直して、ダメ元で会場に行って聞いてみることにしました。 「 今すぐ入館されるのでしたら、チケット購入できます 」と、並ぶこと

          エゴンシーレ展

          シンガポールで一番美しい美術館!

          シンガポールで一番美しい美術館と評判のナショナルギャラリーは、旧裁判所と旧市庁舎という歴史的建造物を改装して2015年にオープンした、まだ新しい美術館です。 建物に注目しながらの美術館巡りも楽しそうですね。 建物が巨大なので入り口も何ヶ所かあり、ちょっと迷うところ。 そういう私も違うところから入ってしまい、聞きながらやっと地下へのエスカレーターを見つけ、チケット売り場へ。 入場料は20ドル(シンガポールドル)ですが、割引クーポンを利用すると2ドル安く購入することができます

          シンガポールで一番美しい美術館!

          祈りの仏像 出雲の地より

          島根県立美術館で初めての仏像展となる、「祈りの仏像 出雲の地より」が9月16日から開催。 国の重要文化財に指定されている仏像や文化財級の価値のある仏像が、自寺以外での公開が初めてとなる仏像たちが大集結しているなんて、またとない機会ですね。 自然災害、天候不順、戦乱や疫病、近しい人の病や死・・・。 ひとの力ではどうすることもできないものに向かうとき捧げられた祈り。 この企画展では、人々の祈りを受けとめてきた仏像はどのような展開を見せたのか? 飛鳥時代から鎌倉時代までに制作され

          祈りの仏像 出雲の地より