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不遇の時間という貯金

ちょっと前に北海道でくらし方冒険家の伊藤菜衣子ちゃんとトークをしたときに、お客さんからこんな質問をいただいた。

「お二人は自分の好きなことを仕事にしているように見えるけれど、不遇の時代はあったのでしょうか?」

自分の「不遇」が世間一般の水準で考えて、特に不幸だったとは思わないけれど、不遇と呼べる時代があったかというと、答えはイエスである。もちろん菜衣子ちゃんの答えもイエスであった(それもけっこうに壮絶なやつ)。

でも今ははっきり言える。不遇の時間は、貯金なのである。若い頃の苦労は買ってでもしろというのは、絶対に本当だ。

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