人生というロールプレイング・ゲーム
46歳になった。
今年の誕生日はどこで過ごしたいかを考える間もなく、6月に東京近郊で起きるはずだったロケが7月になって、それに合わせて誕生日の2日前に帰国した。前日は早朝から大雨の中、千葉の森のなかで撮影で、愉快なチームで楽しい撮影だったものの雨にうたれて疲れ果て、帰宅してご飯を食べたら寝てしまい、朝起きたら46歳になっていた。
誕生日は歯医者と打ち合わせに行って、そのまま仕事をしていた。友達のみほちゃんがソニーパークでライブをやるというのでそれを見に行き、そのあといつもの気のおけない仲間たちとご飯を食べた。そのあとバーに行き、最後は友達のオープンしたストリップバーではっちゃけた。ストリップバーで飲んでいたら、前にイベントに来てくれた女性の編集者がやってきて、「こんなところに佐久間さんがいるとは」と驚いた声を出した。夜遊びも、馬鹿騒ぎも大好きなのだが、意外だと思う人が多いらしい。
自分がこんな46歳になると想定していただろうか、と考えたときに、答えはたぶんノーだろう。だが、自分は自由人になりたかったのだ。そしてある時からライターになりたいと思った。旅をする人生を送りたいと思った。その他に、望んだものはあまりなかった。子供がほしいと思ったこともないし、特にとりたてほしいものはなかった。若いときに自分がほしいと思ったものは手に入れたとも言える。
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