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【ドラマまとめ】2024年1月-3月に見たジャニーズ(STARTO)ドラマ

クールごとに自分が見たジャニーズドラマの簡単な感想をまとめておこうと思う。これからもSTARTO社所属タレントが出演しているドラマは一通り見るつもりだけど、契約がややこしいのでこれからどう区切るかわからない。もし下記に挙がっていないSTARTO社所属タレントのドラマがあったら、気付いていないか見逃しすぎて諦めたかシリーズものなのでスルーしたかのどれか。
すべてネタバレあり。


作品

『彼女と彼氏の明るい未来』 2.5

けっこう面白い撮り方するなぁというシーンがちょこちょこあって、監督(演出)が有望そうだなぁと思った。たっぷり時間を使った、ドラマっぽくない自然で日常的なシーンの作り方が上手い。
ストーリーは、ちょっと過去が見れるVRがドラマの雰囲気から浮いちゃってる感じはあったけど、オタクと訳あり女子の恋愛を上手く描いていた。深夜ドラマらしいエグみも少しあったので、万人受けはしないかもしれないけど。誠也がわりと上手くオタクを演じてるなぁと思っていたけど、だんだんオタクっ気が抜けていったのは、成長する姿を描きつつオタクな雰囲気はもう少し残して欲しかった。最終回、特に終わり方がめちゃくちゃ上手かったのはかなり好印象。
個人的には誠也の走る姿が好きなので、走っているシーンがあったのが嬉しかった。走り方カッコいいんだよなぁ……。背が低い事が上手く作用してる役が多くて、割と作品に恵まれているタイプだと思う。デビューおめでとう。

『大奥』 2.0

このドラマ、スイーツ時代劇という新ジャンルを確立したという点だけは発見だったな。時代劇やったことない人が集まって作ったのかな?みたいな、軽くてスイーツなドラマだった。1話でこりゃヒドいなぁ……と思いながら見てたら最後に英語のエンディング曲が流れ出してめちゃくちゃ笑ってしまって、吹っ切れた。前半は『花より男子』みたいな構図で、後半はもうただのドロドロだった。
私、1話の感想メモに「倫子とお品がズッ友でありますように」って書いてて、めちゃくちゃ裏切られてんじゃんと思って読み返して笑ってしまった。大事な関係ほど裏切りだった時の衝撃が大きくなるものだけどさ、こういうドラマで倫子(小芝風花)とお品(西野七瀬)の関係だけは変わらなかったなっていう、視聴者を裏切らない部分も大事だと思うんだ。猿吉みたいなキャラが裏切るのも嫌なんだよなぁ。貞之助(小関裕太)みたいなキャラが裏切るよりある意味ガッカリ感が大きい。
とにかくドラマが下手なのがスイーツだなぁって感じだった。ラストシーンが、お腹に子どもが?!って所で終われないのがその象徴って感じ。めちゃくちゃお誂え向きのラストシーンだけどな。
亀梨くんが、他の男の子たちと年代が合ってなくて、主役はもうちょっと年下の方が良かったんじゃないかと感じた。舘様もかなり悪い奴で、出番もそんなに多くないし、うまみの少ない役で残念だった。

『ジャンヌの裁き』 2.0

漫画っぽいちゃちなノリで巨悪と戦うシリアスな物語を描こうとしているのがかなり無理があった。ハセも地味で根暗なオタク役で、出番も少ないし、残念だった。ハセもうイケメン役とかやらないのかなぁ……。

『新空港占拠』 2.0

絶対に続編作らない方がいいだろ、と思ってたのに続編作っちゃうところは『ネメシス』と共通するところ。
前作よりキャストがショボくなって前作と似たような事してるので、前作よりひどい。私はこのドラマのひどさを、ミステリーやアクションなんかの事件部分だと今まで思っていた。こんなバカみたいに穴だらけなストーリーで事件が進む訳ないだろってところや、システムの描かれ方への不満や。どうしてもシステムエンジニア目線で見るとフィクションで描かれるシステムって素人過ぎて嫌になる。でも今回の続編を見て、このドラマの決定的な問題点は、ミステリーやアクションの事件部分じゃなくて絶望的に感動できないドラマ部分の浅さなんじゃないかと思った。前回は最終話にお涙頂戴シーンが集約されていて気付かなかったけど、今回はけものの背景を並行して描いていたので人間ドラマの割合が多めでそう感じた。
櫻井くん、風磨、ジェシーとかなり精鋭を送り込んでいるけど、もう絶対続編は作らない方がいいよ。このドラマで得してるのってバキ童だけだと思う。

『恋する警護24時』 2.5

確かに岩本くんはボディーガード役が合いそうだな、と見る前から思える納得のはまり役だった。全体的にキャストのはまりは良かった。ストーリーは警備会社の寮の部活ノリみたいなのが若干ウザかったけど、それ以外は警備の日常業務と過去の事件と恋愛と、バランス良くてわりと面白かった。1話と2話でしっかり警備のアクションシーンがあったのに無くなったので、全話とは言わないまでももう少しアクションは見たかったなぁと思った。でも、すっごいお金なさそうなドラマだったし無理だったのかもな。明るくて、人間関係や事件もシンプルで、見やすくて良いドラマだった。
織山くんが大人になって溝端淳平になるんだ、ってところは意外だったな。織山くんにはまだ若いうちにたくさん少年役やってほしいと思っているので、良い役だったと思う。丈もめちゃくちゃ丈だなっていう役で良かった。
全体的にジャニーズらしいドラマというか、主役のカッコいい役と、バーターと、主題歌と、要所を握っておいて、明るくて万人受けするドラマっていうのが王道のジャニーズのやり方って感じで好き。

『厨房のありす』 3.0

けっこう感動してぼろぼろ泣くような回も何度かあったくらい、好きなドラマだった。ASDって病名を出してしまうから最近のドラマって感じがしてしまうけど、ああいう変わったタイプが主人公で、周りがそれに翻弄されたり助けたりしていたら大きな幸せをもらうみたいなストーリーは珍しくないと思う。コメディ部分も面白いし、問題が起こった時も応援したくなるし、ありすとその周りの関係がすごく良くて、そこに廉くんが上手く馴染んでいって、ありすが成長していく、見ていて楽しいドラマだった。ありすと倖生(廉くん)の距離が毎回近づいていくのをわかりやすく表現していたり、他の人たちの行動から学んで自分の成長に繋げたり、表現が上手いなと思った。
製薬会社関連の事件部分はドラマの雰囲気に合ってなくて残念だった。ありすの成長を描くために必要だったのかもしれないけど、バカみたいなオチだったし、製薬会社関連のミステリー部分は不要に感じた。
廉くんが演じた役は、もしかしたら原作ではもっと無骨なキャラクターだったのかもしれないけど、個人的にはあの根暗というか影のあるような雰囲気って廉くんに合ってて良いなと思った。

『先生さようなら』 2.5

構図としては『墜落JKと廃人教師』と似てるんだけど、出来は全然違った。ファンに怒られると思うけど、渡辺くんの学ランが違和感すごくてAVみたいだった。渡辺くんだけじゃなくて、嶺亜くんも琳寧くんも檜山くんももう高校生ではないよなぁ……って見た目だった。
なんか、かわいそうな場面から女の人を救い出すとか、四面楚歌になって二人の世界に入っていくみたいな状態を作り出したいのはわかるけど、こんなにいじめばかりの暗い世界嫌だなと思う。あの真面目そうな先生があんな生徒に出会ったばかりに人生むちゃくちゃになってかわいそうだなとか(ドラマ中でそれは否定されているけど)、よくこんな事があって教師になったなとか、今さら教師やめるとか騒ぎ出すなとか、全然共感できなかった。
渡辺くんの相手役の二人、教師の女性も生徒の女の子も、二人ともめちゃくちゃかわいかったのは良かった。嶺亜くんはまだ出番がそこそこあったけど(それでもかわいそうな当て馬役だった)、琳寧くんと檜山くんの出番が思ったより少なかった。

『リビングの松永さん』 2.5

王道スイーツドラマ。ちょっと『ハマる男に蹴りたい女』テイストで、出来としてはどっちも大差ない感じ。
まぁフィクションにあんま目くじら立てるのも良くないけど、17歳と29歳が恋愛するな!とは思う。女の子が大人っぽい見た目で、ケンティーも29歳より若く見えるから見た目のバランスはそんなに悪くないけど、めちゃくちゃ高校生だからなぁ……。親に保護者になりますと言って任された身分では恋愛してほしくないな。まぁドラマってそういう障壁を描きたいんだろうけど。恋敵が先生なのも、嫌だなぁと。でもまあ一番の問題は、キュンとさせようとするポイントがスイーツ過ぎて、全然恋愛ドラマとしても楽しめなかったところだった。
それと、こういう恋愛ドラマはだいたいお仕事パートが下手すぎて、それもガッカリする。まぁ、仕事をきちんと描けるドラマってほぼ無いから仕方ないけど。せめてデザイナー役のケンティーの服装や部屋のインテリアはさすがデザイナーだなと納得できるセンスを見せるべきだと思う。
康二がめちゃくちゃ康二のまんまのキャラだったのは面白かった。

『パティスリーMON』 2.5

冷たい上司とその人を尊敬する優しい先輩の間で揺れ動く恋みたいな、ありがちな恋愛ドラマ。なんだけど、恋が盛り上がったり感情が揺れ動いたりしそうなイベントがあるのに、特に何も起こらずいまいち盛り上がりに欠ける感じだった。濱ちゃんと中川大輔くんの二人の間で揺れ動くドラマだと思わせておいて、後半ほとんど中川大輔くんが出てこないのはさすがに期待はずれすぎて良くないと思う。こういうドラマは最終的に濱ちゃんとくっ付くとわかっていても、ちゃんと二人の間で揺れ動くべきだ。
濱ちゃんの昔の上司(桐山漣)とその妻(安達祐実)も良い奴なのか悪い奴なのかよくわからない感じで、あまり大きな波乱にもならず、本当に波風立たないドラマだなと思った。自分が店を失うかもしれない事を初めて実感して震えるような、そうならなくて良かったと心底安心して店で一人で酒を飲むような、そういう大きな感情の揺さぶりを表現して欲しいんだけどな。
最終回を見て思ったんだけど、やっぱり濱ちゃんって厳しい役じゃなくていつもニコニコしてる優しい役とかヤバい奴に翻弄されてあたふたしてるような役の方が合う。

『マルス-ゼロの革命-』 2.0

やってる事は『新空港占拠』とあまり変わらない印象。ネット配信を武器に権力と戦う構図って、これからスタンダードになるのだろうか。学校の薬物汚染とか、陸上日本記録の改ざんとか、地面師とか、闇金とか、取り上げる事件が全くリアルじゃないし、それと戦ってる高校生も幼稚すぎて、突っ込みどころが多い、本当に子供だましのドラマとして見ていた。決めゼリフの平凡さまで『新空港占拠』と同じだった。けっこう年上の、最近の若者とかよく知らないネットにも詳しくない人が脚本書いたのかな?って印象なんだけど、でも大人たちも全くリアルに描けてないんだよなぁ……。
ただ、今のみっちーが金髪であのいかにもフィクションらしい制服姿で革命に燃える役をやるっていう事の重要性はものすごく感じた。みっちーには、イケメンの価値みたいなものをダイレクトに感じさせる力がある。ドラマ自体は本当にバカみたいだったけど、ドラマ内の姿と、ドラマ期間中を金髪で活動した姿が残った事は素晴らしいと思う。まぁ、キャリアの中にはこういうハズレのドラマもあるものだ。

『マイストロベリーフィルム』 3.0

今クールの個人的ナンバーワンドラマ。BLなんだけどBLに寄り過ぎてない、普通の恋愛ドラマの中にBLが含まれていたみたいな珍しいドラマという印象。
何と言っても一番良かったのは深田竜生の佇まい。雰囲気のあるイケメンって姿が完璧すぎた。なんか、私がジャニーズドラマに求めているものってこれなんだな、と思った。生徒役できるくらいの年齢の、ちゃんとカッコいいと思える説得力のあるイケメン。周りとちょっと距離を置いて、自分の世界があって、でも好きな人には振り回されてて、それを隠してるナイーブなティーンエイジャーを完璧に演じてた。もともと王道のイケメンだなとは思っていたけど、今回の役ははまり役すぎた。
矢花くんもめちゃくちゃ良かった。意外と器用に明るい役やるんだなとか、老け顔だと思ってたけど全然高校生いけるなとか、思いの外よかった。ちゃんと凌(深田竜生)が好きになるのもわかるなっていう、こういう優しいやついるよなぁっていう、押し付けがましくない魅力があった。ドラマ中でSNSに踊ってみた動画投稿してぷちバズったみたいなシーンがあるけど、光(矢花くん)みたいなクラスメイトが踊ってる動画めっちゃウケるだろうなぁみたいな、そういうリアルさをすごく感じた。
ストーリーは、予想通りな部分も意外な展開もあって、欲張って詰め込みすぎていないちょうど良い進み具合で面白かった。あの転校生の美波が3人がうまくやってたのに引っ掻き回して、光にやたら冷たくて、イヤな女だなと思ってたけど、まぁドラマにはそういう存在が必要だ。一般的なBLって男だけで物語が完結するというか、女はただの添え物でしかない印象だけど、このドラマでは男も女もボーダレスに恋愛に絡んで親友になって、男の子の悩みを女の子が解決するような場面もあって、それがちゃんとした恋愛ドラマだなぁと思った。ちゃんと女の子もカッコよく描かれていて、それが良い。そして、男同士の恋愛の複雑さやナイーブさ、親友という関係からちょっとだけはみ出した部分を、ものすごく繊細に描いていた。役者も、脚本も、演出も、ちゃんと揃うとこんな良いシーンができるんだなと思った。登場人物の心情をものすごく理解できて、ハラハラするような、応援したくなるような、良かったねと思えるような、いろんなものが詰まったシーンだった。
たぶん美波は千花が好きなんだけど、そういうサイドストーリーを描き過ぎずあのエンディングにしたのも上手い。

まとめ

なんか2021年頃って、ドラマの面白さはともかくめちゃくちゃタレントに合っててタレントの格にちょうどいい役を見繕うよなぁと感じていたんだけど、最近その感覚がない。そういうの統括する敏腕がいたけど辞めてしまったのかなと勝手に想像するのだけど、偶然だったのかもしれないし、ただの憶測だ。色々あったけど、今のところ事務所全体のドラマ出演が減ってない事はひとまず安心している。

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