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The Big Boss Groove(The Style Council)

先日、youtubeでPaul WellerがいたユニットであるThe Style CouncilがライブエイドでThe Big Boss Grooveを演奏してる動画を見つけた。

カッコええー

ポールウェラーはThe Jamっていうモッズスタイルのロックバンドのギターとボーカルをしてた人で、詳しくはWikipediaとかで観てもらえればよいのですが、Jamを解散した後に結成されたThe Style Councilは、80年後半のお洒落な人たちが聞く感じのイメージで、日本でもお洒落な人たちにスタカンとか呼ばれちゃったりしてました。その後に日本で出てくる渋谷系とか似てるようなイメージです。

中学の頃、Jamが好きだった俺は、初めてスタカンを聞いた時に、「ポールウェラーは違う世界の音楽になっちゃったなー」って、愕然として聞く気がなくなった思い出があります。(今ではスタカン時代のポールウェラーも好きですけど、中高の頃の俺にはお洒落すぎてた。)

けど、高校2年生の夏にライブエイドで見たポールウェラーは、ギターをかき鳴らす感じに弾いてて、怒りをあらわにするような歌い方も健在で。カッコ良すぎてドキドキしてきた思い出があります。ビデオに撮ったこの曲を何度も何度も見返してました。

ライブエイドのようにスタジアム全部にオーディエンスがいる景色が圧巻なんですが、こういうのをテレビで見たのも初めてだったと思います。しかし、ライブエイドって1985年だから、もう40年近く前だからねー、田舎の高校生はビックリするわけだ。

ライブエイドの映像で見たポールウェラーと同じ髪型にしたくて、けど、ポールウェラーなんて誰も知らないわけです。日本では、マッチとかチェッカーズとかの時代ですよ!
けど、なんとしてもカッコよくなりたい高2の俺は、床屋さんに行って説明するんですが、当時はスクショするといったような手段も無く、紙に書いて説明するというわけのわからないこともして、結果中途半端な坊主みたいな髪型になってしまい、そもそも顔も違うから、高校2年生なのに坊主って。。って感じで泣きそうになった思い出もあります(笑)

スタイルカウンシルのour favourite shopってレコードも買ったのですが、この曲が入ってなかったのでほとんど聞かず。。。(おまけにour favourite shopがその後にリリースされる佐野元春のカフェボヘミアとあまりにも似てて、私自身の心の整理がつかなくなり、訳がわからなくなってたりしました…余談ですね、これ)

と言っても録画したビデオはあったので、ビデオデッキが家にあった頃は何年経っても見返してはカッコいいって思ってたものです。ギターの弾き方もこういうかんじで弾きたいなーとか。

今じゃ家にビデオデッキもないのでこの時撮ったビデオはもう見れないのですがyoutubeのおかげで見れて感激です!

その後、時は流れて、ポールウェラーはソロになってまためちゃめちゃカッコよくなります。その頃になってくると、インターネットが使えるような時代になってきてて、ネットで歌詞を調べられるようになると、スタカン時代のポールウェラーもシャレオツなこと歌ってるわけじゃないんだなってこともわかってきて、更にポールウェラーのこと好きになる、、みたいな。

歌詞はこのリンクでわかります

今回、初めての試みで私の解釈で意訳してみました。訳に責任は持たないのであしからず。

"がんばって耐えろ"と彼らが言う、それはみんな自分が引き受けることなる
"叫ぶな" ”イライラするな”
それは聖なるトーリー政権からのメッセージと同じだ

沈みかけている船でRockをするな
歯向かったりせずに、天国へ行けるためにも働け
それは首相の演説のたわごとと同じ

オレのやり方で手に入れた鍵がここにある
やつらの言うことを聞いてると頭がおかしくなる
"Let us pray(祈ろうぜ)" この地球で自分の天国が欲しいから

Paul Weller, Mick Talbot/日本語訳は私

tory governmentって今の保守党のことで当時のサッチャー政権のことを指すのだと思います。今のジョンソン首相も保守党です。

Don't rock in sinking ship は、rockって「揺らす」って意味もあるから「沈みかけの船を揺らすようなことするな!」だけど、「ロック音楽を演奏する」って意味もあるから、ロックやって楽しんでるなってニュアンスもあるのかもってこれも勝手に想像しているので「Rockするな」で。

fly in the face of はイディオムで普通で常識的なことに反するって意味らしいですので「歯向かうな」ってしてみました。

bullshitは「たわごと」って訳してみたけど、英語覚えると最初の頃に覚えてく「バカ」とか「こんちくしょー」みたいな言葉の一つですよねー。「それは首相と演説からの同じボーシェ!」って罵声的でかっこいい

"立ち上がろう"とオレたちは言う、 judgement dayを待たなくていい
あまりにも多くのことが起きている
自分を弱者だと思ってるのかもな、けどみんな一緒なら強くなれる

この世界は無法地帯だ
自分たちの人生は自らの手の中にある
自分たちの意志こそが力になる
一緒に力を合わせれば俺たちは立ち上がることができる

自分たちの信念こそがそのための鍵だ
あるべき理由のためにひとつになるんだ
ビッグボスグルーブの外側で立てば見えるはず

Get on up!(立ち上がれ、踊ろうぜ!)

Paul Weller, Mick Talbot/日本語訳は私

judgment day って、神が最後に裁く日って意味で、天国行くか地獄に行くかが決まる日みたいなかんじなので、そのまま「審判の日」だとニュアンスが伝わらないかと思いましたので「 judgement dayを待たなくていい」でいいかと。

the big boss grooveってどう訳すんだろうとおもって、そのままビッグボスグルーブってしましたがダブルミーニングなんじゃないかと勝手に推測してます。grooveって「ノリ」みたいなニュアンスだから「偉い人たちのノリの外側」とも取れるし、辞書で調べると「決まりきった型」とも出てくるから、「偉い人たちの決まりきったやり方の外側」って訳してもいいかもって思うし。どうなんでしょうね?

Get on upってジェームスブラウンのセックスマシーンの「ゲロンパ!」と同じなので、「踊ろうぜ」っていうのも足してみた。

今だと、The Big Boss Groove公式のMVも見れるってことを昨日知りました。

このMV初めて見たけど、みんなすげー踊ってるから、get on upは「踊ろうぜ」って訳していいなって思った。けど、こっちはお洒落だね。今となってはこれはこれでいいな、って思うけどやっぱライブエイドのほうが、心が掻き立てられる感じで何万倍もカッコいい!

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