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本に関する定点観測 2022.8

8月もたくさん買って、たくさん読みました。

今月は長いおやすみもあったのでいつもより多めかも。

なんだかとても長くなりそうな予感しかないけど買った本、読んだ本をご紹介します!


①汝、星のごとく 凪良ゆう


発売されるのをめっっっちゃ楽しみにしてました。

装丁が発表されてからはさらに加速。

めちゃくちゃ綺麗…

凪良さんの本は「流浪の月」も「わたしの美しい庭」も装丁が大好きなんだけど、これも仲間入りしそう。

発売日翌日、仕事終わりに本屋さんに駆け込みました。

駆け込んだのには訳があって。

いつも行く本屋さんにサイン本が入荷されたらしいので、それがどうしても欲しくて。

Twitterで画像みたら、めっちゃ可愛いし、絶対欲しい!と思って。

めちゃくちゃ頑張って仕事終わらせて駆け込みました。

タイムラインが絶賛の嵐で、早く読みたいけどなんだか取っておきたい気持ちもあってまだ眺めてるだけです。

トークショーまでには読みたい。



②夏の庭 湯本香樹実


これは夏に読む!絶対!と思ってました。

夏に読みたい小説3選にも書いたくらいなので、ちゃんと有言実行。もちろんしおりもゲット!


お盆休みにかけて読んだのですが、読んでよかったと心から思いました。

小学生の男の子3人が近所のおじいちゃんが死ぬのを見たいと監視するところから始まり、ひょんなことから双方がだんだんと交流を深めていくところがとても良かったです。

どのシーンもとても素敵で、最後は少し胸が痛いけど同時に温かく。小学生3人がこの先二度と会うことはなくても、この夏の思い出はきっと、ずっと3人の心にあって彼らを支え、守ってくれるんだろうな。

毎年夏になったら読もうと決めました。



③護られなかった者たちへ 中山七里


友達にお薦めされたので買ってみました。

本屋さんに行ってから、あ、これ映画化されたんだと気づく。カバーが映画版になっていて、阿部寛と佐藤健がバーン。あまり見ないようにしたけど、読んでいると時々阿部寛と佐藤健で脳内再生されてしまう。なるべく避けたかったけど、致し方ない。

ちなみに本を読む時って具体的にイメージして読みますか?

実写化されてないと自分なりのものができてくると思うんだけど、わたしはいつもぼやーとしてます。まず、顔ははっきりしない。だから、この役は俳優の誰それさんぽいなーってイメージしながら読むってことはあまりない。

けど、実写化されてキャストが発表されると、あれ?ってなることはままある。なんでなんだろうね。顔はぼんやりしてるけど、なんとなくイメージしてるのかな、やっぱり。


それはさておき。

めちゃくちゃ良かった。めちゃくちゃ考えさせられ、途中からどんどん重く苦しくなって一瞬読む手を止めようかと思ってしまうけど、でもそこから目を逸らしてはいけない。

それに利根の行く先が気になって、やめられなかった。

それに最初は被害者に対してすごく同情していたのに、途中からくるりと考えが変わってしまって。そんな自分が少し恐ろしくもなった。

一気読みでした。



④傑作はまだ 瀬尾まいこ


これもおすすめされたもの。

瀬尾まいこさん、めっちゃ好きだけどこの本はなぜか見落としてました。

単行本が出たのが2019年で、同じ年の「そして、バトンは渡された」は読んでるのに。なぜなんだろう。


読み始めて思ったけど、瀬尾作品の登場人物って本当に個性的だし、突然、突飛なことを宣言しがちじゃない?

お父さんを辞めたり、明らかに年下なのに兄を名乗ったり、結婚と離婚と再婚を繰り返したり、駅伝したり、図書室をいろいろ改造したり、卵で生んだと言ったり。

(これ、どの作品のことか全部わかりますか?)

けど、それがなぜかいいんだよね。

今回もわたしの好きな感じで始まり、最後はちょっと駆け足というか怒涛の勢いだったけどわたしの大好きな終わり方でした。

これを読んだら、からあげクンを食べたくなる。



⑤腹を割ったら血が出るだけさ 住野よる


住野よるさんも昨年くらいからじわじわ読み始めて好きな作家さんです。まだ全然追いかけられてないけど。

最新刊であるこの作品は、このなんとも言えないタイトルに惹かれて買っちゃいました。



⑥夜に星を放つ 窪美澄


読みたかったのでようやく!

発売当初から気になっていて、気づけば直木賞を受賞されて、本屋さんでは品切れで巡り合えず。

ようやく見つけたのはサイン本でした!めちゃくちゃ嬉しい…

窪美澄さんは2年くらい前に出会った作品の読了ツイートをしたら、作者さんからいいねを頂いて、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えてる。

他の作品も少しずつ読んでいて、どれも好き。

なので、直木賞を受賞されたときはめちゃくちゃ嬉しかった。

この作品は5篇からなる短編集で、どれも星に纏わるもの。

とても綺麗で、でも少し切なく悲しげなお話。

最後に少しだけ光が見えるのが、暗い夜の中に光を放つ星のようで、まさにタイトルの通り。

素敵なお話ばかりで、ゆっくり丁寧に読みました。



⑦言葉の園のお菓子番 森に行く夢 ほしおさなえ


シリーズ3作目。

発売されると知らずにいたので嬉しい驚き。

前にジュンク堂に泊まる企画で読んだので、8月の企画まで置いておこうかと思ったけど、我慢できずに読んでしまいました。

登場人物が多いので、期間が空いていると、あれ?この人誰やっけ?となってしまって思い出しながら楽しく読みました。



⑧風と共にゆとりぬ 朝井リョウ


正欲で衝撃を受けた後、最初の作品はエッセイに。

実は同年代なので読むのが楽しみで、読み始めたら止まらない。

笑いが。

これは外で読んだら危険。

週報にも書いたけど、外で読んではいけない御三家。(さくらももこ、三浦しをん、朝井リョウの3名です)

朝井リョウさんは、正欲の他は桐島〜しか読んだことがないので、今後もっと読んでみたい作家さん。

それにしても振り幅すごい。ほんまに同じ人だよね?と何度か確認したくなりました。



⑨いのちの車窓から 星野源


昔、誰かからエッセイもいいよ、と教えてもらったのをふと思い出した。

このエッセイは真田丸や逃げ恥を撮影されていた頃なのかな。時期としては結構前のエピソードが多くて、あの有名な新垣結衣さんのエピソードも入ってます。

逃げ恥の撮影中に書かれたそうで、その時はまだ何もなかったんでしょうけど、あとの結末を知っているからか、読むとなんだかくすぐったいような、甘酸っぱいような気持ちに勝手になってしまいます。

なんだろう、両片想いを知ってるクラスメイトみたいな感じ。厳密には違うんだけど。

それはさておき、本当に星野源って多彩ですごい。歌にお芝居に文章に。多忙だと思うのでくれぐれもお体には気をつけて、あなたにとっての普通が守られますように、と勝手に祈りたくなりました。



⑩両手にトカレフ ブレイディみかこ


去年、エッセイを読んでとても感銘を受けたところ、そのエッセイでは書けなかったことをフィクションにしたのだそう。

となれば読むしかない。

この方はイギリスに住んでおられ、イギリスのことがたくさん書かれていたのだけど、嫌な感じがなくて好きです。



11. 時をかけるゆとり 朝井リョウ


風と共にゆとりぬを先に読んでしまったので慌てて前作を買いに本屋さんへ駆け込みました。

ところが!

置いてあるのが一冊しかなくて、しかもちょっと汚れてたんです…なので泣く泣く諦めました。

結局その日は買えなくて別の日にとある用事が終わった後に大きめの本屋さんで綺麗なものを買いました。

帰りの電車で読みたい衝動に駆られましたが、外で読んではいけない御三家(に勝手に命名した)なので必死に耐えました。

これは週末に取っておいて、金曜日のよるにダラダラしながら読みました。

もう、めちゃくちゃ笑った。耐えた甲斐がありました。

朝井リョウさん、天才的にばかすぎる(褒めてる)。

面白いことしか起きないの?!ってくらいご本人も周りの人も面白エピソードで溢れてる。

めちゃくちゃ笑ったので、やはり帰りの電車で読むのを我慢したわたしよ、グッジョブ!



12. 縁結びカツサンド 冬森灯


ふと、平積みされた帯に青山美智子さんのお名前があったので惹かれて買ってしまいました。

食べ物にまつわる連作短編集、好きです。

ただ、これがデビュー作らしくちょっと読みづらいところはあるかも。なんだろう、ちょっと表現がわかりにくかったり?とか。

でも、それを差し引いても良かったです。

ほっこりしたい時にぴったり。



13. そして誰もゆとらなくなった 朝井リョウ


3部作、完結。

最初のエッセイから10年かけて作者はここに辿り着いたのに、わたしときたら1ヶ月で3冊読み切るという。

いやー、これも笑いました。

買った帰りにこれも読みたい衝動に駆られたけど、耐えてよかった。

何も考えずにただ笑いたいときはこれ。



14. 嘘つきジェンガ 辻村深月


この本が出たタイミングで、「噛みあわない会話と、ある過去について」を読んでいて、やっぱり辻村深月はうまいなー面白いなー止まらないなーとしみじみしたので、新作も迷わず買いました。

読むの楽しみ。



15. デクリネゾン 金原ひとみ


前に買ったときにも書きましたが、金原作品は定期的にしか読めない。

なぜならば読むのにとてもエネルギーが必要だから。

けど、たまに読まないとうずうずしてくるのも事実で。前に読んだのが年明けに単行本が出たときだったのでちょうど良いタイミングで新作が。

こちらも迷わず買いました。

まだ読み始めたばかりだけど、ドキドキ。



積読事情とおわりに

8月は昨年買って積んでいたものを4冊読んだので、いい調子!と思っていたのですが、今月買って読めなかった本が5冊と、ちょっと多くてトータルで微増です。

ちなみにこの4冊。「その扉をたたく音」、「今日のハチミツ、あしたの私、「いっぱしの女」、「噛みあわない会話と、ある過去について」。

どれも積んでいたのを後悔したくらいには面白かった!


9月の新刊をチェックしたところ、気になる本はそこまで多くなかったので、この機会に積読をたくさん読んで行こうと思います。

(と言っても買っちゃうのが私なので気をつけねば)

では、また。








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