見出し画像

「長く続ける」とモチベーション ~宝塚の生徒さんを例に考えてみる~

こんばんは、ゆんです。

昨日は久々の投稿をお読みくださりありがとうございました。あれから別の小説を見つけたので、その話を書こうと思ったのですが、今日はそれではなく別に考えたことを綴りたいと思います。

みなさまには、長く続けていることはありますか。お仕事をされている方は何十年というスパンの方もいらっしゃるでしょうし、そうでなくても趣味のや習い事など、数年以上続けているものが誰しもあると思います。最近聞いた方では、今でもかつて所属していた部活やサークルのOBとして顔を出しているという方もいらっしゃいました。

そういった方は、コミュニティの中での立ち位置というのはどうしているのでしょうか。

わたしがファンである、宝塚の生徒さんをイメージして考えてみました。



始めて1,2年、下級生や新人の頃はとにかくそのコミュニティに溶け込むこと、仕事を覚えること、スキルを身に着けること。目標とする先輩がいたら、その人に追いつき、追い越すことを目標として頑張っていたように思います。失敗しても後輩だからと許され、本人もそれがわかっているからこそ果敢にチャレンジできる。理不尽なことで悩むこともあると思いますが、一番情熱に燃えていた時期でしょう。研1で初舞台を踏み、組配属を終え、初めての新人公演。2,3回すると新人公演でもセリフのある役をもらえる同期もでてきて、次は自分こそと切磋琢磨することと思います。


始めてから数年すると、ある程度そのなかでの身の振り方もわかってきますし、自分の限界も感じるようになります。研3-4のあたりでしょうか。同期の、特に娘役だと、早い人ではトップ娘役になる方も。今度星組のトップ娘役に就任される舞空瞳さん(ひっとん)もその一人です。

5年目を過ぎると、新人公演でも主役級、本公演でも抜擢される同期が出てきます。これからを期待される100期さんは研6。月組の風間さんや花組の聖乃さんなど、本当に新公学年!?と思われるような活躍をされる方もいらっしゃいますよね。下級生も増え、きっと上級生とまではいかなくても中堅の雰囲気なんだろうなと思います。

新公学年最上級生である99期で、今残っていらっしゃるのが24名。100期では34名。101期では35名が現在在団しています。102期生以下はほとんどやめていないことを考えると、研5あたりから少しずつほかの進路を考える方がいらっしゃるんだろうなと思います。

スターシステムの性質上、どうしても主役級を演じる方は限られてきてしまいますし、劇団メンバーの多くを占める下級生はそれほど知名度が高いとも思えません。しかし、毎年倍率が20倍以上の宝塚音楽学校ですから、入るためには相当な努力と、精神力をもって臨んだのだろうと思います。ですから、入るときから退団することを考えている方はそう多くないでしょうし、役やセリフがなくても、精一杯稽古して、たゆまぬ努力を重ねていることでしょう。どうしても、外から見ると下級生というのは一団となって見えてしまいますし、新公学年で退団される方がいると「もったいない」「まだ入ったばっかりなのに」と思いがちですが、新公学年でも上級生と同年代になってみると、新公学年って結構長いし、その間芸を磨き続けてきた方々にはとても尊敬の念を抱きます。でも、逆にそんなに長い間一生懸命努力しても、役やセリフがもらえるのは一握りで、「自分は今何を目標にやっているんだろう」とむなしい気持ちになることもあるのかもしれません。


それ以上になると、劇団の方針もあるのかもしれませんが、メンバーがぐっと減ります。研10を迎えた96期になると同期は20名を切りますし、それ以上になると各組に男役2,3名、娘役が1,2名。トップスター街道を走るか、名を知られた別格になるかで、どちらにせよ役も付き上級生となりますが、ある程度「私ポジション」が確立されてくると張り合いがないと思うこともあるのではないかなと思います。もちろん努力を重ねなければ舞台上であらが出てしまうので、努力はされているのでしょうが、新境地を開く努力というより、裏を返せば今の自分を「キャラ」として維持することになるのかなと。そこまで続けられているということでまずすばらしいのですが、下級生のころはもっていた「あいつを抜かしたい」というオラオラした情熱はないのかな…と思ってしまうこともあります。

それよりさらに上の方は、ちょっと想像がつかないので割愛させていただきますが、要は一つの舞台を創り上げる中で、それへのかかわり方をうまくシフトさせるのが必要で、それができた方から自分の道を見つけていくのだろうなと思います。それは必ずしも劇団に残ることではないのかもしれませんし、逆にほかに行くことより劇団に長く残ることを選んだ方もいらっしゃるかもしれません。ただ一つ言えるのは、立場が変わってもたゆまぬ努力を重ね、芸能界にいる間は芸の道に邁進している方はすごいなあとしみじみ思います。


まとめると、

下級生:とにかく場に慣れる、同級生や近くの学年と切磋琢磨。上の先輩に気を遣うこともあるかもしれないが、下の子らしく元気に活発にチャレンジの連続。

中堅:自分の限界や腕を把握し始める。まだまだ先輩がいるので負けずに努力。自分は何になりたいのか(歌うま、トップ系、別格、ダンスで締める、芝居ならだれにも負けないなど。他にも女優として芸能界デビューをもくろむ、広告モデルで一般社会への足掛かりも考えられます)を考える。劇団内でも責任が生じてくるので責任感がつくことも。

上級生:自らのキャラを生かして舞台に臨む。ただ努力の継続と向上へのモチベーション維持が重要。

といったところでしょうか。

と偉そうなことを書いてしまいましたが、実は私は長く所属する組織の中で上のほうになってきてしまい、最近何を話しても直立不動で「はい!わかりました!」といわれることか、「いやそれは今の方針とは異なるので」といわれることの2択になってきてしまい、一気に疎外感と自らの老害化を感じ、張り合いがないなあと思っている今日この頃です。

ただ、それは趣味のほうなので、このように生徒さんたちの生き方を参考にしながら自分も進む方向を決められたらなと思っています。


お読みくださりありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?