でんでん太鼓が一番強い話


お囃子の練習をしていると、腹に力を入れないと叩けなくなることがあります。盛り上がっているような、ビートが早くなるパートが顕著です。

サンバもビートが早くなると、つま先や腰や腕に力を入れている場合、それらがもつれてステップが止まります。

よく言われる「丹田」のような、身体の中心にだけ意識を向けると、バチが軽やかに動き、ステップがスムーズに踏めるようになります。


北インドの古典音楽に使われる打楽器であるタブラの演奏も同じです。

指先の動きに気を取られてしまいますが、身体の中心にだけ意識を向けていないと、リズムが取れなくなります。


リズムを取るために身体を揺らすのは逆効果だと教わりました。

音楽と対峙することを止めて、音楽と一体になると、叩くのが楽になりました。


ボクシングを始めた頃に驚いたのは、「腕を引く動きの方が重要」だということです。

ボクシングのイメージとして、腕を伸ばしきって相手に強いダメージを与えているような映像を思い浮かべます。

実際は、相手に触れる時間を長くして生じる負荷でダメージを与えることは無く、打って戻す素早さから生じる負荷でダメージを与えているような感覚があります。

でんでん太鼓の先の丸い球に当たると痛いことを思い出します。


お囃子で早く確実に叩こうとすると、バチ先に意識が向かってしまいますが、より身体の中心に近い手首のスナップを意識するともっと楽に早くたたくことができるようになります。

ボクシングのストレートと同じ考え方だと思い、すっきりしました。


少しでも共有できる思いがあったのであれば嬉しいです。 電気を届けるしごとに思いをはせる「白金プラチナ電設」もご贔屓に。