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【超短編小説】「今日はゴミの日」

 ふわふわと寝ぼけ眼で外に出る。冬の朝はまだ暗い。庭の片隅に、一匹の黒猫が座っていた。縮こまってて寒そう。猫を驚かさないように、そっと近寄って、手を伸ばす。「ひやっ」と、それはつるりと冷たくて、プンと、生ごみの匂いがした。




黒いゴミ袋と猫はよく間違える……。話しかけてアッと気づいた瞬間の虚しさよ。


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