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俳優の高野ゆらこが書く雑記です。 毎月1回の更新を目標にしています。 自作ショートドラマyoutubeチャンネル 「息するようにおしゃべりを」はこちら↓ https://www.youtube.com/channel/UCd6jg1XWyEenLEbpgLjO-lw

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  • 足、のこと。

    わたしと右足の1年間。

  • ナントカ、のこと

最近の記事

202404 雑記

初めて彼女を観たのは、20年前。 下北沢の駅前劇場。 舞台上で全身から凄まじいエネルギーを発していた。 最高にカッコいいと思った。 その後彼女とは、同じ劇団のメンバーとして一緒の舞台に何度も立つことになった。 わたしの20代は彼女と共にあったと言ってもいい。 彼女の名前は町田マリー。 彼女からはいろんなことを学んだ。 まったくの素人から演劇を始めたわたしが「セリフって、どうやって言ったらいいかわからない」と正直に言ったら「うーん。よく読んで、どういう気持ちか考える、とか?」

    • 202403 雑記

      先月書いた雑記からの続き。 その後無事に第二子ちゃんは生まれ、スクスクと育っている。 (最高にかわいい)(かわいい)(かわいいしか言えない) 出産前のお手伝いから出産後のお手伝いへと形を変え、改めて堂々と当たり前のことを言うけど、育児って本当にすごいな。 生まれて9日目の赤子を抱っこしたとき、その、あまりのナマモノ感に衝撃を受けた。 こんなに頼りない生き物を生かさなきゃいけないなんて。 少しでも傷をつけたら水が溢れ出てきそうな、皮膚というより膜みたいなものに包まれた生まれた

      • 202402 雑記

        とある人から「もうすぐ第二子を出産するんですけど、色々助けてください!泣」の声を聞き「よしきた!」とばかりにあれやこれやとお節介を焼いた約2ヶ月。 まずは第二子を迎えるためのお家の整理整頓、動線の見直し、断捨離手伝い。 さらに出産が近づいてからは、食事の準備片付けや、第一子との公園遊び、入浴の介助、入浴後の着替えや保湿手伝い、あと保育園お迎えなど。 元はと言えば、昨年の雑記に書いた通り仕事もないし、わたしにできることならなんでもやらせて!とりあえず徳積みたいから人の役に立

        • 202401 雑記

          大変な年明けだった。 大地震、その被害は今も続いている。 こういうとき、どうして自分の家も水道も電気もいつも通りなんだろう、と思ってしまう。同じ国にいるはずなのに。テレビから流れてくる映像に実感がわかない。でもたくさんの方が寒く、辛い思いをしている現実がある。税金が正しく使われますように、と心から願う。寄付がいけないとかそういうことではなく、それはそれとして、ちゃんと国が動いてほしい。 我が家は胃腸炎でフラフラの正月だった。まず2日にわたしの調子が悪くなり、続いて4日に夫の

        202404 雑記

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          202312 雑記

          昨日まで知らなかった人が大切な人になる。 出会いってほんと不思議だわあ、と思わずにはいられない12月。 一夜にして『マイメン』になることもあるんだな。 神様的なものを信じている訳ではないのだけど、お導きとも言いたくなる。 実はかなり近いところにお互いいたはずなのに、出会ったのは「今」なんだ、というのが面白い。 もしかしたら何年か前だったら『マイメン』にならなかったのかもしれない。だから「今」なのかしら、と。 逆に、今だったらもっと仲良くなれたかもしれないと思う人もいて。

          202312 雑記

          202311 雑記

          自分が演じる役の根っこに共通する部分を見つけた。 それは「他人のことがどうでもよくない」ということ。 慈愛、お節介、過干渉、クレーマー、お人好し、その表出の仕方に差こそあれ、根っこに通じるのはそこだと思ったのだ。 自分ではない人のことがどうしても気になってしまう、それこそがわたしの性格である。 自分以外の人が何を考えているのかが知りたい。 シンプルにその欲求が強い。 それ以上でも以下でもない、ただただ気になって仕方がないということ。 先日、生まれて初めてワークショップの

          202311 雑記

          202310 雑記

          少し悩んだけどやっぱりここに記しておくのがいい気がするから、書く。 『あの夜であえたら』公演が終わって、一切の仕事の予定がなくなってしまった。 舞台も映像も、演技をするお仕事は今のところ何も入っていない。 この事実は、正直めちゃくちゃ辛かった。 だって東京国際フォーラムのホールAに立った翌日、気持ちは無職。 そんな人なかなかいないでしょう、きっと。 「誰にも必要とされていないんじゃないか?」 そう考えてしまうのも無理はない、でも絶対そんなことないんだ、いやでも、と思考が

          202310 雑記

          202309 雑記

          気がついたときには、かなり「ルーティン」のある生活になっていた。 朝。 起きたらまず家事。洗濯、掃除、お風呂洗いなど。 その後、20〜30分の軽い運動。 そして、しっかり空腹になったところで遅めの朝食。 ご飯、納豆、卵、漬物、味噌汁が定番。 昔の自分から見たらまったく別人のようだと驚くだろう。 信じてももらえないかもしれない。 クラブに通って朝まで遊んで、牛丼食べてから夕方近くまで寝てた自分を思い返すと、確かに、わたしですら過去のわたしを別人のように感じる。 結婚しても

          202309 雑記

          202308 雑記

          8月が終わる。 どうやら、最近はもう8月31日が夏休み最後の日ではないらしい。 とはいえ、概念の『夏休み最後の日』は誰がどう言おうと今日だ。 どうせまだしばらく暑さは続くのに、今日と明日はなんか違う。 9月が始まるのはいつも少しだけ悲しい。 わたしの一番大好きな季節が確実に終わったことになってしまうから。 今年は、海にもキャンプにも行けなかった。 でも、最高の夏だった。 出演していた舞台『ピエタ』が無事に終了した。 東京公演のあとは、愛知公演、富山公演、岐阜公演。 トー

          202308 雑記

          202307 雑記

          今から20年ほど前にわたしはかなり大きな病気をして、誇張ではなく死にかけた。 「ああ、死んじゃうのかしら」とも考えたし、「絶対死にたくないな」とも思った。 そしていろいろなことが上手くいって、わたしは生きて元気に暮らしている。 同じ病気の人は、たくさん亡くなった。 ほとんど、いや全員と言っていい。 みんな死にたくないと思って、大変な治療に向き合っていた。 「元気になったら」「退院したら」「もう病院で会いたくないね」 何人ともそう言い合った。でも死んでしまう人もいた。 そ

          202307 雑記

          202306 雑記

          #これからの家族のかたち 子育てをしている友達の、母としての顔を見ているとふいに 「この人の子供だったらよかったな」と思うことがある。 また、母親と友達のようになんでも話して仲が良い人と比べて、なんでうちはそうならなかったんだろう、とも思う。 決して母親が嫌いなわけではない。 わたしが大きな病気をして、冗談でなくガチで死にかけた時に毎日病院にきて少しでもわたしの食べられるものを、とあれこれ駆け回って手を尽くしてくれたことは今でも覚えているし、めちゃくちゃ感謝してる。

          202306 雑記

          202305 雑記

          あるテレビ番組で『自分のことをカッコいいなと思った瞬間』というトークテーマで話していた。 ふと、横で一緒に観ていた夫が 「ある?自分のことカッコいいと思った瞬間。」 と聞いてきた。 わたしは、とあるワークショップに参加したときのことを思い出した。 すごく好きな作品をつくられた方のWSだったので、かなり気合を入れて臨んだ。 その方の作品に自分も出たいとも思ったし、どんなことを俳優に求めるんだろう、どんなことを考えているんだろう、とワクワクが止まらなかった。 詳細は伏せる

          202305 雑記

          202304 雑記

          どうしたって今月は心ここにあらずだ。 20日から開幕する舞台、ゆうめい『ハートランド』のことしかほぼ考えられない。 日々の営みと、演劇に持っていかれる心の相性の悪さよ。 電車は乗り過ごす、買った野菜を傷ませる、歯を2度磨く。 それでもなんとかここまでやってこれたのは、夜にきちんと寝て朝早く起きて毎日ストレッチをして朝ごはんをしっかり食べる。そういう基本を崩さないよう心がけたからだと感じている。 だから稽古が終わったあと家では台本をあえて開かなかった。 台本は、朝起きてか

          202304 雑記

          202303 雑記

          K子を旅行へ連れて行った。 K子とはわたしの母親のことで、「けーこ」と読むわけではなくKから始まる名前ということ。ちなみにこの書き方は、植本一子さんの本に書いてあったのをいいなと思って真似た。 ブログを読み返していたら、中学の時に書いていた日記かなんかのテキストを載せた投稿があった。 昔付き合った、というかわたしがはじめて告白した人がわたしのために書いてくれた手紙、なのかな。それに対してのツッコミなど。 『お前の家まで75分』て書いてあったけど 実際そんなかかんないし お

          202303 雑記

          202302 雑記

          昨年、アーツカウンシルしずおか主催事業のマイクロ・アート・ワーケーション(MAW)で河津町に1週間滞在した。 あの時間を過ごせたことで、自分の輪郭がよりはっきり見えてきたと感じる。自分の中にこれまで点で存在していたものが、線で結ばれ繋がっていく。 そしてその過程の中で重要なピースが「河津町」だったことに気づいたとき、まあ震えた。 河津は毎年キャンプしてる場所。10年以上、気に入って通い続けている場所。ただそれだけの場所、だったはずが実は人生変えちゃう場所だったんだと10年

          202302 雑記

          202301 雑記

          2023年がはじまりました。 今年も、心がワクワクする方向に進むのみです。 わたしがいてもいなくても世の中は変わらないことくらい知ってますが、いただいたお仕事は丁寧に。 高野ゆらこに任せてよかった、あの役は高野ゆらこ以外考えられないよね、なんて思ってもらえるように頑張っていく所存です。 さて、先日友人たちと新年の書き初め大会をしました。 抱負その1は「美」。 見た目の美しさ、心の美しさ、内臓の美しさ。 日々口に入れるものや、目や耳に入れる情報、肌に触れるもの、自分のいる環境

          202301 雑記