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自己肯定感が低すぎる私が、唯一自分をほめたたえられる案件とは

※この記事は以前ほかで書いていたブログの記事に少し手を加えたものです。

40歳になったとき、禁煙した。

それまで20年は吸ってたタバコをやめるのは、ほんとにしんどかった。

でも、やめてよかったとしみじみ思う。

私が思う、タバコをやめてよかったこと2つ。

1つ目は金銭的な負担が減って、他に使えるようになったこと。

私が禁煙する頃には1箱500円に近づいてて、チェーンスモーカーだったから1日1箱は吸ってた。

だから禁煙を決意したんだけど、その時点でも毎月1万円以上はタバコ代に消えてたから、それが浮いたのは大きい。

2つ目は、出先で「ここはタバコが吸えるところかどうか」を気にする必要がなくなったこと。

ちょうど喫煙席が徐々に減ってきた頃で、そうなると少ない喫煙席を喫煙者どうしで取り合う形になる。

それで「吸いたくても吸えない」状態になって、イライラすることが多かった。

禁煙してそういうイライラとは無縁になったから、席でのんびり過ごせるようになってほんと楽。

全面禁煙のスタバとか、前は味とかじゃなくタバコが吸えないだけで選択肢に入らなかったけど、今はそれを気にせず行けるのも嬉しい。

(とはいえドトールとかタリーズのほうがお値段的にも優しくて好きなのでスタバそんなに行かないけど)

逆にタバコをやめてよくなかったこと、微妙だったこと2つ。

よくなかったことのいちばんは、口さみしくて飴とかガムとかお菓子とかを食べまくるようになったこと。

禁煙ってものすごい忍耐力が必要だから、飴とかガムとかお菓子の力を借りないと、乗り越えるのは不可能。

でもそういう良くない習慣って、禁煙が成功して「もう大丈夫かな…?」と思える頃には、すっかり定着してるんだよね。

だからお菓子を食べる量が増えたし、禁煙してだいぶ経つけどいまだに食べちゃう。

個包装のファミリーパックとか「少しずつのんびり食べよう」と思って買うのに、いったん開けると気づかないうちにすごいスピードで食べてる。

食べ終わったガラが山のようになってると、体重とか体脂肪とか血糖値とかコレステロールとか、いろんな意味で危機感を覚える。

微妙だったのは、肌がキレイになるって言われてるけど特に変わらなかったこと。

もともと若い頃の不摂生やストレスでニキビ痕がひどいクレーター肌だから、そんなに期待はしてなかった。

でもタバコをやめたことで肌がワントーン明るくなったとか、くすみが消えたとかはまるでなかった。ちょっと期待してたのに。

お菓子とか食べる量が増えたせいもあるだろうし、年齢的にもう手遅れだったのかも。

やめるときは本当に本当に大変で、吸いたくてたまらない衝動を何度も何度もやり過ごして、禁煙アプリとか飴とかガムとかお菓子とか、いろんなものの力を借りた。

でも不思議なことに、禁煙をはじめたばかりで吸いたくてたまらなかったとき「もういいや吸っちゃえ!」ってならなかった。

本格的な禁煙の前に何度もトライした節煙は、何度も失敗したのに。

20年は吸ってきたタバコも、いったん離れちゃえば「あーもう吸いたい」って思うこともほぼなくて。

むしろ「なんであんなに煙をプカプカさせてたのかな自分?」って思うほど。

いま思えば、美味しいと思ってタバコを吸ってたというより、タバコを吸うという行為やタバコを吸う時間に執着してただけなのかなって気がする。

禁煙して5年以上経って、喫煙者が快適に過ごしづらい状況になって、もちろん同情の気持ちはある。

あるけど、あのとき足抜けして良かったなー、あのとき頑張ってよかったなー、あのときの私グッジョブだなー、という気持ちのほうが大きい。

自己肯定感が低すぎる私が唯一、自分を盛大にほめたたえられる案件なので、最大限に活用して今後の人生の浮き沈みを乗り越えていこうと思います(大げさ)。


※後日談:喫煙者の肩身はどんどん狭くなるばかりで、つらそうだなー大変だなーとは思うけど、やっぱり足抜けしてよかった!と思う。

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