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『自己像のトリセツ!?自己評価と自己受容(セルフアクセプタンス)の苦い関係』(ACT入門)

「リアルを解き放て!

むしろ幻影を身につけるのです!」

この記事は、マインドフルネスから生まれた心理療法ACTの入門書ラスハリス『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』の第22章を参考にしています。

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第22章では、『あるがままを良しとする』ことの大切さが語られています。

自己受容セルフアクセプタンスともいわれています。

自分自身への思いやりであるセルフコンパッションも同義的ではないでしょうか。どんな不完全性を備えている自分でも

・「人間だからしかたないよ。」

・「大丈夫、欠点だと思っていることは実は長所として活かすことができるよ。」

・「失敗したの?勇気あるね、挑戦したんだね。」

などなど温かいセルフトークをして、自己批判をやめることともいえるかと思います。

第22章では、

■自分自身をあるがままに受け入れることの大切さと、
それをじゃまする自尊心について

書かれています。

翻訳では”自尊心”となっていますが、おそらく、”自己評価”としたほうが内容に合致すると思われます。

自己評価やセルフイメージが、人生の質やこれから迎える未来の方向性に大きな影響を及ぼすことは、

自己啓発系の発信であったり、各種宗教や心理学分野でも語られることですが、

ACTでも同様に、人生に実りをもたらさないような自己評価に警告をならしています。

 例えば、以下のような悲観的な思考や低い自己評価を選択している人がいたとしましょう。

・「わたしは、ストレスに弱く、みながストレスに思わないような状況でもストレスによる悪い影響を受け、パフォーマンスを下げてしまうような弱い人間だ。環境の影響を受けやすい、人としてだめ。」

・「わたしは、過去において00というあやまちをおかしたから、幸福になるに値しないし、なってはいけない。」

・「僕は、過去に3度ふられたから、異性運には恵まれていない。」

・「こんな大きな失敗をするなんて、自分はダメ人間だ。」

など悲観的なセルフイメージですね。

これらは、真だと信じたとき真になる方向へ動き出し、単なる妄想だと決定したり、妄想だからととらわれることなく過ごすことができれば、

幻影として消え去っていきます。一方で、

・「わたしは、確かに生来的にストレスに弱いが、ストレス対策を講じてうまく扱えるようになる。なかなかに前向きな人間だ。確かに外部から影響を受けやすいが、環境を整えることができればパフォーマンスをあげることができるということでもある。」

・「次に最高の人と巡り合うための練習だった。僕もなかなかいけている部分もあり、そこをみてくれる人ときっと出会える。異性運が身についた。」

・「あの大失敗と考えていたことは、思えば改善点が大量に得られたわけで、代えがたい学習経験になった。きっと成功できる。」

・「過去の過ちを過ちだと認識して苦しむのは、良心の証。
それに人は、ときに闇黒の中で迷子になることもある。だから、不幸を無意識的に選んで自分を罰することをやめていこう。成功と幸せに価する。」

などと、楽観的な思考やより高い自己評価を選択できれば、実際にそれが真となる方向へ現実が動き出します。

勿論、結果が伴うには適切な行動をとっていればのはなしですが、少なくとも気持ちは明るくなり鬱などメンタル疾患のリスクを遠ざけることができます。

自己受容度が高いか不十分であるかどうかは、

人生の日々の充足度だけではなく、目標達成率や人間関係まで広く影響を与えます。

自己受容が不十分なまま、人生を変えようとする行動を起こすと、失敗率が高まることが知られていますし、失敗そのものからの立ち直りも遅いことで知られています。

逆に言えば、自己受容度を高めることができれば、

・人生の満足度が飛躍的に向上する

・目的達成スピードがあがる

・人間関係に恵まれる

・メンタル強化になる。

など、多くのメリットがあります。

今回は、自己評価と自己受容について、第22章を参考に、

悟った猫のマナと修行中の魔女ラーニャによるダイアログでお伝えできればと思います。ダイアログ形式で人は、情報を体験することができ、

理解を深めるそうですから。

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魔女らーにゃ「ねぇ、突然だけど、改めて

自尊心って、大切じゃない?

自分を尊重するから、他者も尊重できる。

自らを尊ぶからこそ、はじめて他者も尊ぶことができる、そう思わない?」

猫マナ🐾「そうだと思うよ。

自分にやさしくおもいやりをもって接することができて、

はじめて他者を本当の意味で温かい思いで迎えられる。それと同じだと思うよ。なんで?」

魔女らーにゃ「かねがね、疑問があったの。すんごい、自分のことは大切にして意見やら欲求やらを尊重するのに、人のそれはまるで認めない人がいる、これってなんでだろう?

どこからくるんだろう。」

猫マナ🐾「そういう人は、本当の意味でちゃんとした自尊心が育っていないんだよ。本当の自尊心を持っている人は、人も尊重する。

それは、深い自己受容と表裏一体だよ。自己受容を進めていくと、自分の人生が唯一無二であるように、他者のそれも唯一無二だし、同様に尊重されるものって見えてくるからね。

魔女らーにゃ「

人との対等感や平等感と自己受容が表裏一体?人種差別も?」

猫まな🐾「うん、密接につながってる。だから、おおげさでないはなし、自己受容を高めていくことは、世界平和にも貢献してる。

って、そんなことまで意識しなくってもよくて、まずは幸福度を高めるために自己受容度の高い人が増えたらいいなって、悟った猫であるわたしは思う。

<自己受容が高い人>=<幸福度の高い人>

これはあてはまってる。

幸せになりたいなぁと思ったら、今のありのままの自分やありのままの現状を受け入れることだよ。

魔女らーにゃ「で、こうしてわたしを諭してるってわけね^^;修行いたしますw」

猫マナ🐾「

<自己受容が高い人>=<幸福度の高い人>

これはあてはまってる。幸せになりたいなぁと思ったら、今のありのままの自分やありのままの現状を受け入れることだよ。

元々、人はみな悟った本性をもってる。存在するだけで至福で祝福された存在であることを知っている本性。

それが、暗雲やらタールやらに覆われてて、実感できなくなってるの。ラーニャもだよ。」

魔女らーにゃ「その暗雲やらが、人の思考、感情、様々なバイアスの負の側面。」

猫マナ🐾「ACTは、暗雲やらタールやらを取り除こうとするのではなくて、人はそんな思考や感情でいっぱいなことを認めたうえで暗さや粘着に捕らわることなく、それまるごと認めてしまうの。

温かくね。批判なくありのままで。そうすると、どんな思考がわいてきても本質の喜びに近づく。

今ここにあることの喜び。

魔女らーにゃ「それって、結構難しいね。

本当はこんなところにいたくない、もっと別のところで過ごしたい(現状否定)、

早く海外留学中の彼の隣にいきたい(今そうではないという否定)、

ってわたしたち人は思うもの。」

猫マナ🐾「それが、楽観的な希望起点だったら、そのまま思考をつづけたらOKだよ。

・こんな場所ですごすことになったら楽しーだろうーなー(夢見心地)

・あと数か月で彼の隣にいったら、天界きぶんだろうーなー(,ムフフ♡)

一方で、今が受け入れられず現状否定の思考が強くて、

今となりに彼がいなくてさびしいから、っていうような、不満や寂しさ、

何かの欠落を埋めるような悲観的な気持ちだったのなら、それはACTしたほうがいいよ。」

魔女らーにゃ「注力した感情が増えるような出来事が起こるからだよね。」

猫まな🐾「うん。不快な感情は、あらがわずに居場所をつくってあげたらいいよ。(ACTより)

いまを受け入れるのは難しいって言っていたけれど、それは、

・今を取り巻く環境がいやだ、よくない

・こんな今の自分は、いやだ、かえたい、よくない

なんて現状否定の入った自己評価を下しているからじゃない?

自己評価は、単なる思考だからディフュージョンする。判断しないの。

・「今を取り巻く環境を変えたいというのは、認めるが、よくないというのは思考による判断だから、とりあうのはやめておく」

・「今の自分を受け入うん。自己否定や現状否定してても改善しないし、マイナス方面への門くぐっているようなものだもんね。

れられないのは、認めるがそれも含めてよしとする。」って。」

魔女らーにゃ「それとね、自尊心についていえば、

ACT入門書『幸福になりたいのなら幸福になろうとしてはいけない』では”自尊心はいらない””自尊心に注力すしてはいけない”ってことがかかれてるみたいなの。自尊心大切だよね?

どういうことかしら。」

猫マナ🐾「これももしかしたら、翻訳の難しさなのかもしれないね。
おそらくだけど、self-esteemの訳語なんじゃないかしら?

つまり自尊心っていうよりもむしろ自己評価

自分がどんな人間かっていう自分自身の意見。

・わたしは、仕事ができる人間です

・社会的にも成功しています

・わたしは、社会不適合者です

・わたしはコミュ障傾向があります。

というような自己評価。

自己評価は、正しいとは限らない。

事実、メンタル正常な人は、実際よりも高い自己評価をするというのは、心理学では知られていること。

つまり、まずまず、自己評価っていうのは、正しくないw

というよりも

自己評価が正しい、正しくないかは問題ではなくて、

どうなりたいか、どうありたいかが大切

なわけだけど、もしね、

自己評価を書きだしているときに、ブルーな気分になったら、それ改めたほうがいいよってサインだと思うよ。

そもそも自己評価は、正確なんかじゃないんだかし、正確である必要もないんだから。

人は自己評価に左右される生き物だから、

だめだって思ったら、本当にだめになっちゃう。

自己評価は、他者からの評価にもとても左右されてしまうのが人。

心理学の実験でも

・「歳をとる記憶力が低下します。」

なんて、介入を受けた高齢者の方々は介入を受けていない人たちよりも実際に記憶力が悪くなることが知られてる。

・「あなたたちは、とても出来のいい生徒です。」

と言われた生徒さんたちは、そうでない生徒さんたちよりも成績が実際に向上することはピグマリオン効果として知られているけれど、その逆も真なの。

これは、他者から与えられた自己評価の影響。

人間は社会性のある生物だから、人によって程度は違っても他者からの評価に影響を受けてしまう。

だけど、影響力をゼロにすることは難しくてもある程度までは自分でコントロールできるよ。

その方法が、

評価から自由になること。自己受容を高めること。

・「歳をとれば記憶力は向上する」

・「歳をとればとるほど活躍しやすくなる。」

って、思考を取り入れれば、実際にそのようになっていくわけだから、うまく自己評価を設定することができたら徐々に無敵になっていくわ。

他者からのダメ出しのような評価にもめげずに、挑戦ができて高い自己評価に近づいていける。」

魔女らーにゃ「あぁ、それで、

●自己評価(本書では自尊心)は非常に主観的な価値判断以上のものではない。

●自己評価(本書では自尊心)は基本的に、思考する自己が作り上げた人間像(P183)

っていう本文があるわけね?」

猫まな🐾「

悲観的な自己評価は、強弱はあっても結局自己否定なわけだから、苦の感情を強めちゃうよ。マイナス方面への門をそれと知らずにくぐっているようなものだものだよ。

だから、実りをもたらさない自己評価はディフュージョン。」

魔女らーにゃ「でも本書では

●自分はすぐれた人間だ

っていうような楽観的な見方からも離れるように言ってるね。

なんで?そういう方向になっていくんだからいいんじゃない?」

猫マナ🐾「

●自分はすぐれた人間だ

って考えて自己像にふさわしいように努力することは素敵と思うよ。

目標に努力して近づくことは、人が生きる上での大きな楽しみのひとつなんじゃない?

ただしね、

もし、他者との比較があればそのほかの人は劣ってるって蔑視が発生する人もいたり、

自己像に適合しなかったら、自責したり自分のだめだしをはじめたりするような人間もいるからじゃない?

努力しないタイプの人が、

自分より優れた人間を発見したら、自尊心をたもつためにあれやこれやとひきずりおろしをはじめたりすることだってある。

実際は、自分が思うほどすごくもかしこくもないとしたら、ものすごいショックを受ける人もいるかもよ?」

魔女らーにゃ「だから、

●優れている劣っている、

●かしこい、その逆、

●きれい、みにくい、

●成功者、非成功者

そんな価値判断から自由になれるようにしておくといいっているのね。

基盤として、

『価値判断ぬきで、不完全なありのままでいい。

そのままで、すばらしい。』


そういうと、努力なしの怠けにならない?現状維持的な・・・」

猫マナ🐾「怠けていてもそれでよしってするの。

だって、怠けだって、それは言い換えたらのんびりやさんでゆったりしている、って言い換えすることができるでしょう?

”怠け”って単語が、すでに価値判断であり、主観的な思考なの。」

魔女らーにゃ「あ、そっか。」

猫マナ🐾「それでも

・「あ~、このままじゃ、あーなりたいのに達成できないよう。何か行動しなきゃ。努力しよう。」

ってなるのは、成長欲求があるタイプの人になら必ずおきるわ。

そしたら、努力すればいいんじゃない?

怠けものだ、って自分を責めてる間では挑戦の意欲なんてでないよ。

・「人間だからなまけるときもある。」

と、受け入れて、責めるのをとめて受け入れて、

・「そもそもこれは怠けではなく、必要な休憩だ。ゆとりもててる。」

・「今、力をためていて、ときがきたら一気に放出することもあるだろう。」

などなど、明るい感情が生まれるような前向きになれる思考を選択したら、行動の意欲がわくよ。

生きる意欲が沸々。

生きる意欲の抑圧の蓋をはずすのが、自己受容。

明るい感情になれる前向きな思考を選択するのが、まきに火をくべること。」

魔女らーにゃ「

・自分は、だめだ

・どうせ

っていうマイナス評価が始点だと、目標達成から離れるだけじゃなくて、マイナス評価の証明努力をしてしまうような案ばかりが出るっていうもんね^^;」

猫マナ🐾「そうそう、

ありのままを受容することができたら、

明るい展望が開けるような思考を選択することができるようになる。

魔女らーにゃ「生きる意欲、沸々🔥

明るい展望が現実に近づく行動意欲もメラメラ🔥🔥

温かい温泉旅行が近づいてきた~~~♨

絶景の朝日が近づいてきた~~❢」

(魔女ラーニャの夢は、温泉旅行を頻繁にいくことと、日本中の絶景朝日をマナと見に行くことなのです^^♪)

猫まな🐾「じゃ、今日もマカロンでお茶タイム☕休憩♡」

(マナは、大のマカロンファンです。↓千葉のおいしいマカロン。)

https://macaronlab-jugon.com/







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