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アプリを入れただけなのに~「Clubhouse」を始めてからの変化

「Clubhouse」と「A4メモ書き」

Clubhouse」とは音声型SNS。私がその存在を知ったのは、確か、まだ日本にいた頃で米国在住の友人を通してだった。といっても当時はまだ私の周りにはやっている人は少なく、iPhone限定、招待制オンリー、それも招待枠などの縛りもあった。私も高校時代の同級生を通じて招待してもらって始めた。アプリは入れたものの、しばらくは、ごくたまに友人の出ている「Room」(番組)を視聴する程度だった。

そうこうしているうちに渡米が決まり、「Clubhouse」のアプリを開くこともほとんどなくなっていたのだが、昨年の年末に近づいたある日、何気なく、視聴したのが『ゼロ秒思考』著者の赤羽雄二さんがゲストで出演されていたRoom。そこで「年末に参加者皆で『煩悩108枚A4メモ書き会』をZoomをやります(参加料無料!)。」というお知らせ。「A4メモ書き」というのは、A4の紙に心に引っかかっていること、モヤモヤしていること(皆でやる場合は共通のテーマが出されることもある)などを何でも1件1ページ、4~6行、各20~30字を書くという作業。制限時間は1枚1分でそれ以上はかけないのがポイント。

「A4メモ書き」のことは著書(「ゼロ秒思考)」や有名人がYouTubeで紹介しているのを見たことがあったが、読むだけで終わっており、自分自身は実践したことがなかった。そんな自分も「煩悩」というキーワードが心に留まり、「108枚書けば何かが変われるかも?」という思いで申し込んだ。しかも無料であったし、失うものは何もない(笑)。

初めてのA4メモ書き、それも年末休み初日の朝6時から、意識が途中朦朧とする中で、ひたすら書き続けた。途中ペンが止まることもあったが、終了後は108枚書き切った、心地良い爽快感があった。せっかく始めたこの「A4 メモ書き」を続ける方法はないかな、と思っていたところ、「Clubhouse」で毎日「メモ書き」している「Room」があるということを知った。

「A4メモ書き」部屋

「Clubhouse」では私が知っているだけで2つ大きな「A4メモ書き」をする「Room」がある。日本時間の4時半~7時半~の2つで、私の住んでいるニューヨーク時間では何れも午後~夕方の時間帯。平日は業務時間中でなかなか参加がしづらいのだが、週末にふらっと訪れてメモ書きをするようになったのが今年の1月。何度か参加するうちに、いわゆる「常連」で参加している人たちの何人かは赤羽さんのオンラインサロンで活動しているらしい、ということが分かってきた。

「『オンラインサロン』って何するところなんだろう?」と最初はまだ敷居が高かったが、アメリカに来て半年、自分の中で漠然とだが「何か自分の持っているもの(経験など)をアウトプットしていきたい」という思いが燻っていたこともあり、もしかしたらそれを後押ししてくれるきっかけになるのではないか、という思いで、勢いで入会してみた(2月の初め)。

赤羽さんとオンラインサロン

赤羽さんのオンラインサロンに入ってからの時間は瞬く間に過ぎた気がする。まず、入会後、数時間で赤羽さんご本人から、「入会ありがとうございます。初回のご挨拶と説明をしたいので本日〇時~〇時の間で空き時間を教えて下さい」というメッセージが届く。最初はそのスピードに驚いたが、その後「即断即決、即実行」を実践されている赤羽さんにとって、これは当たり前、日常のことだということを知る(一部例外はあるかもしれないが、基本的に全てのメールに対し、即返信されている)。

その後最初に始めたのがサロンメンバーによる「夜活」(アメリカ時間では「朝活」)。これはカリフォルニア在住のメンバー(Mさん)が日本時間と合わせてアメリカでも活動ができる時間帯ということで、現地時間の朝5時(夏時間では6時。ちなみにNY時間では8時&9時~)、日本時間22時にZoomで開催してくれている。そこで集まった人達で「今日(昨日)の振り返り」と「明日(本日)の計画立案」というお題で、各4項目×2のメモ書き⇒1on1でシェア⇒各々FBのグループページに投稿の上発表、という流れ。ブレイクアウトルームでの1on1や発表の時間は、毎回異業種のメンバーと交流したり、知らなかった話を聞けたりして、なかなか楽しい。私にとってはこれから始まる1日の計画、目標が立てられる貴重な時間にもなった(その後夏時間になり、業務時間と被っているため、現在は週末を中心に参加)。

ちなみに、サロンではその他赤羽さんの月2回のセッションや様々なメンバー間の勉強会、「Facebookグループ」を通じての活発な投稿や意見交換などが交わされている。私もその時々で情報のシェア、悩みなどを投稿し、赤羽さんやメンバーからのフィードバックをもらったり、可能な範囲で自分からもしている。

自分の「Room」を始める

そんなご縁で始めたサロンの「夜(朝)活」の場で、主催者のMさんが「今度赤羽さんから『Clubhouse』でアメリカの情報を伝える「Room」をやっては?と提案をいただき検討中」との話を聞いた。私自身は海を越え、SNSで「声で」発信する、なんて機会はこれまでなかったのだが、「自分一人ではないこと」、「自分が話せるテーマであったこと」もあり、とにかくこの機会に乗じて、一緒にやらせてもらうことになった。

サロン内には、いくつかのテーマ(赤羽さんが提唱されている「アクティブリスニング」や「A4 メモ書き」など)のエキスパートとして、活動をサポートしてくれるメンター制度があるのだが、「Clubhouse」についてもそのメンターの方に「Room」の開設~進行まで、手取り足取りサポートいただける機会があった。入会後1週間経った頃、やはり初心者のもう一人の方とメンターのOさんと私の3人で初めて「Room」を開き、練習させてもらったのだが、そんな場にもリスナーとして聞きに来てくれて、スピーカー席に上がってコメントをくれた方がいたのには感動した。これが私の「Clubhouse」出演デビューとなった。

自身の「Room」初回はその翌日(笑)。前日に練習の機会があったとはいえ、やはりとても緊張したのを憶えている。私達が初めてアメリカ事情を伝える「Room」を立ち上げるということで、赤羽さんやサロンのメンバーが大勢聞きに来てくれたのも有難かった。緊張しながらも、あっという間に60分が経過、終わった時は興奮状態でアドレナリンが出ていた気がする。

「Room」作りとモデレーター業

その後、毎週ではないが、「Clubhouse」で「米国駐在員の海外生活事情」というタイトルのもと、Mさんと私、あるいはそれぞれの友人、サロンメンバーとのコラボを通じ、これまで様々なテーマで12回の「Room」を開いてきた。

「Room」を立てるには「どんなニーズがあるか?」、「私達に何ができるか?」あるいは「そのために誰に協力してもらうか?」を毎回考えながら、テーマや出演者を考えている。さしずめ、テレビで言うと「プロデューサー兼広報兼司会・進行役」といったところだろうか。これまで自分はメディアは「見る側、聞く側」ばかりだったが、「Clubhouse」では自分達で何もかも行う、というところが新鮮であり、面白い。

流れとしては「Room」の設置(「Clubhouse」上でスケジューリング)⇒進行、コンテンツの計画立案⇒広報⇒当日⇒振り返り、というものだが、最近は「広報」と「振り返り」の部分をオンラインサロンに限定せず、自分の「Facebook」ページや「Instagram」を使ったり、こうしてブログを書き、少しずつだが外に向けて発信し始めた。

「Clubhouse」ではこの「米国駐在員の海外生活事情」の「Room」以外にもご縁をいただき、定期・不定期でいくつかの「Room」のモデレーター(司会・進行役)をやる機会を得た(「Clubhouse」では司会・進行者のことを「モデレーター」と呼ぶ)。その中には毎日の振り返りをする「Room」、人にクローズアップをしてインタビューをする「Room」があり、いずれも良い経験をさせてもらっている。例えば前者ではメイン進行者のサポートとしてのフォロー体制やコメントに対するとっさの返し、次に話すことをストックしておく、ということを学べているし、後者については打ち合わせ~進行案の作成~進行というトータルの過程が経験できる貴重な機会になっている。

ブログ

上述の通り、最近はこれにブログも加わり始めた。もともと「Clubhouse」の開催報告的なものについて、オンラインサロンのFacebookグループページでは毎回簡単なものを投稿しており、それをブログ化することは以前より考えていた。とはいえ、長文を書くことは面倒で、なかなか重い腰が上がらなかったところ、赤羽さんご自身が開催されている「Clubhouse」の「何でも相談カフェ」で相談した際に「『Clubhouse』での発信⇒ブログ化」についてアドバイスいただいたことがきっかけで書き始めるようになった。

赤羽さんご自身も多忙な中、最近は毎日「Instagram」、「Voicy」とそれぞれの切り口でニーズのあるコンテンツを日々出されている。ご本人曰く「決して楽ではないし、時間が余っているわけではないが、自分の使命だと思ってやっている」とのこと。私もゆくゆくは「自分だから」、「自分にしかできない」何かが生み出せるようになりたい。元々子供時代からものを書くことは好きだったのだが、大人になってからは仕事以外、まとまった文章を書く機会はほとんどなくなっていた。今後少しずつ、書くことに慣れていきたい。

ボイトレ、動画配信

その後始めたのが、赤羽さんが下間都代子さんの「Clubhouse」の「耳ビジ★耳で読むビジネス書」に出演されたことで知ったトヨコさんとのボイトレや、「耳ビジ★」を通して入った「耳ビジ★サポーターズクラブ」(トヨコさん曰く「耳ビジ★」の部活動)での活動。サポーターズクラブではその週に取り上げられた本の朗読や作家さんとのやり取りを聞いての投稿(Facebookグループや「Clubhouse」上でのオープンチャットへ)、スピーカー席に上がり感想や質問をすることによるアウトプットのほか、「動画配信チャレンジチーム」での動画配信などの活動がある(あくまでも有志によるもの)。(ちなみに、本ブログタイトルの「アプリを入れただけなのに」は「耳ビジ★」でトヨコさんが紹介されていたフレーズを引用させていただきました!)

「動画配信」については、これまで自分がやることは(きっと)ない、と思っていたジャンル(笑)。「顔出し」をすることは自分としても「今さら感」というか、かなり抵抗があったが、「エイヤッ」とやってみたら案外楽しかった。まだ外でリポートできるほどの技量がないが、今後ニューヨークの街の様子なども少しずつ紹介できたら、と思っている。ボイトレについては以前ブログに書いた通りだが、人前で話す時の意識が変わった。

これまで~これから

このように、私自身は「Clubhouse」を始めたことがきっかけとなり、赤羽さんのサロン入会~発信する側に回る~番組制作、発信に関わる~トヨコさんとの出会い~ボイトレ、動画配信、ブログと繋がっている。「Clubhouse」というたった一つの「アプリを入れた(正確には『再び開いた』だが)だけなのに」、自分の生活は半年前から確実に変わっている。

昨年後半はずっと「自分に何ができるだろうか?」「何か発信したい。でも、どこで、誰に??」ということをずっとグルグルと解決策もないまま考えていた。その一環で実はブログも書き始めていたのだが、結局発信する先もアイディアがなく(「Facebook」に投稿するほどの勇気もなく)、数本書いて止めてしまっていた。そんな経緯もあったが、今回は赤羽さんにも相談したことを良い意味で「外圧」とし、「続けざるを得ない」状態を作り、今に至る。

今はまだ色々なことにチャレンジし、試行錯誤している段階でもあり、時々家族や友人からは「一体どこに向かっているの」と聞かれることもしばしば(笑)。でも、半年後、1年後には「今の自分」よりも一歩進んだところにいられるよう、日々チャレンジを続けていきたい。

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