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センチメンタルトーキョー

東京から瀬戸内海の島に引越してきて、1年半くらい。

誰かのSNSの中に、東京の知った場所が出てくると、東京の暮らしもいいなぁとふと思う。

でも、次の瞬間、その誰かの写真の中の現在の東京は、私が過ごしたあの東京ではないことに気づく。

東京にいたあの頃。
25から29歳、独身、自由で自由なゴールデンタイム。

はじめて自分のお給料で借りたアパート。
こじんまりとした木造の安アパート。
バランス釜の四角いお風呂。
陽当たりが良くて、窓の大きなお部屋。
隣の大家さんのお庭が見えるベランダ。
広いキッチン。

好きなものに囲まれていたくて、引越してから好きなものだけ買い集めた。
雑貨屋さんとか、古道具屋さんとか、たまにお花屋さんにも行ったり。

駅のまわりに商店街。
落ち着く喫茶店も、和菓子屋さんも、たい焼き屋さんも、パン屋さんも、焼き鳥屋さんも、バーもある。
でも、22時以降は静かな街。
ちゃんと眠る街。

自分のために時間をつかって、
自分のためにお金もつかって。
何かを探して、追い求めてた時間。

あの東京生活は二度と味わえないことを再確認すると、少しセンチメンタルな気持ちになる。

わたしも、まわりの人たちも、街も、、
全てが前に進んでいる。

何ひとつ同じものはない。

今でも、東京が大好きなのは、あの時の生活が充実していたからで、そんな時間の過ごし方をこれからもずっとしていきたいと思う。

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