愛されていなかった「私」

 私は、20年間ずっと母親に嫌われていると思っていた。
 現在22歳だが、もしかしたら母親は私の事を嫌っていたわけではないのかもしれない、と思えるようになったのはつい最近のことだ。

 私が、卵アレルギーのため給食で卵料理出て白米しか食べられなかったから、「アレルギー申請をして欲しい」と母親に頼んだことがある。母親には「幼稚園の時の申請がどんだけ大変やったと思ってんの!!!!!」と見たことの無い形相でキレられた。 
 その他にも、子どもを病院に連れて行くのを極端に嫌がったり、看護師である母親は頑なに救急車を呼ばなかった(救急車を呼ぶようなことがなかったからかもしれないが……)

 これ以外にも「嫌われている」と感じるような出来事は沢山あった。

 そして今、私は親と離れて暮らしている。だから当時の事を客観的に見られるようになった。
そして「もしかしたら嫌われてはいなかったのかも?」とか「不器用なだけで、母親なりに愛そうとしてくれていたのかも?」と考えることがあったのだが、そう考えても嬉しいと思えなかった。

 ここからは私の考察のようになるのだが。。。

 もしかしたら「愛されていなかったはずだ」と思いたい「私」がいるのかもしれない。ということに気付いた。

 20年間「嫌われている」と傷つきながら生きてきた「私」を、今の私がどのようにして励まして傷ついた気持ちを認めてあげたらいいのかが分からない。
 今の私が「嫌われていなかったのかもな」「愛されていたのかもな」と考えたところで、そんな簡単に20年の傷を癒すことは当たり前だけど、難しいと感じる。(だからこそのカウンセリングなのかなとか思うけどそこは置いといて……)

 「母親にすら愛されなかった私」=「誰にも愛されない」と感じてしまう。だから友達関係にしろ恋愛関係にしろ上手くいかないことが多い。

 「私」は誰かに愛して貰えるような存在ではないから。



 
 

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