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【詩】十七夜の月

十七夜の月は
空の高いところにぽっかりと浮かび
悲しい街を照らし出していた

深い闇の中で
夢の続きは底の見えない淵に引き込まれて
温かい涙が頬をつたった

遠くの光の街のイメージは
とっくに錆びついてぎしぎしと音を立て
骨組みを夜風に晒している

どうしてこんなことになってしまったのだろう
あと少しのところで手が届かない
あの長い髪の少女は
ひとり森の中で泣いているに違いないのに
唇の端をきっと上げて
無理に笑顔を作って見せた

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