見出し画像

大人はリモートを経験して選択肢が増えたのに子どもは学校ほぼ一択のままという謎

突然予定より早く自粛が解除され、学校が再開され始めましたね。分散登校のところが多いようです。息子の通信制高校も、再開にあたってのオリエンテーションを学年で日にちを変えて行うみたいです。

解除されてホッとしている人も多くいる一方で、よりプレッシャーに押しつぶされそうになっている人も一定数います。不登校の子どもたちです。

毎年、夏休み明けに自ら命を断ってしまう多くの子どもがいることが問題になっていますが、今回の自粛解除はそれ以上という声も。

全員が初めての経験で、ただでさえ先生も子どもも不安な状態です。しかも授業が遅れているから学校側も必死で、ちょっとピリついたムードにならざるを得ないでしょう。日本中の学校が自宅待機の間は「今はみんなも自分と同じだ」と思っていた不登校の子も、またまた登校を促される日々が戻ってくるのです。以前よりもプレッシャーを感じて当然だと思います。

中にはリセットされる不登校の子もいるみたいで、それはそれで良かったなと思います。ただ、以前と変わらず学校に行けない子どもは苦しい思いすると思うし、親も改めて焦ったりがっかりしたりするかもしれません。

でも、なんかおかしいと思うのは私だけなんですかね?

大人はこのコロナ禍にリモートワークで、「なんだ、通勤しなくても意外とできるじゃん」という経験をして新たな働き方の選択肢が増えたのに、子どもの学び方は相変わらずほとんど学校一択です。

それ以前に、大人は会社勤めだけじゃなく自らお店をやったり職人だったり農業だったりといろいろな働き方の選択肢があるのに、どうして子ども時代は学校一択という概念のままなんでしょうね?

オンライン授業という新たな試みをしている自治体も一部ではあるし、ホームスクーリングやフリースクールなんかも元々ありました。

それでも、ほとんどの人達は「学校に通って勉強するのが普通」と思ってしまう。親がそう思っているので、子どもも学校い行けない自分はダメだと思ってしまう。ともすれば親が「以前のように笑顔で登校してほしい」なんて言っちゃう。それだと、学校にも居場所がない子どもが家庭でも居場所がなくなって当然です。

子どもが苦しいのは”今”だから。「以前のように」なんて求めないで、今後どうするか、どうしたら子ども本人がストレスなく学べるかを考えたほうがいいんじゃないかなと思うのです。イヤなところに無理やり行かせても、「イヤ」が強化されるだけ。ついでに自己評価も下がります。自己評価が下がると人生に響きますよ。

学校に行かなくても大丈夫です。本人さえやる気になれば自宅学習だってできるし、地域の学習支援教室に行けば分からないところは教えてくれるし、経済的に余裕があるなら家庭教師とか頼めばいいんです。その他にも学研では無料のコンテンツがあるしトライの0円授業とか、高校生なら月々数千円でスマホでスクールサプリが見られるし…探せばいろいろありますよ。

そういうのを上手に使えば、家でも勉強できます。これは息子が言ってたんですけど、教科書をちゃんと読むだけだってかなりちゃんとできるみたいです。

それと、これも知っておいてほしいです。不登校は学校を欠席する正当な理由と認定されていることを。もちろん、ズルして行かないのはダメです。でも、何らかの理由で行けない場合は「無理に行かせなくていい」ことを文部科学省が認めています。学校外でも勉強を頑張っていることを証明できれば出席扱いにもしてもらえます。

参考:教育機会確保法(文部科学省)
参考:「教育機会確保法 不登校対策は」(NHK解説委員室)

世の中の多くの大人に学校に無理に行かなくても大丈夫だという知識が周知されていれば、苦しむ子どもも減るのにな、親も苦しまなくていいのになと思います。子どもにだっていろんな学び方の選択肢が必要でしょう。いろんな大人がいるように、子どももいろいろなんだから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?