助けてくれる人がいること

土曜日。
いつもより少し遅く8時に起きる。

朝ごはんを食べて、いつもなら作らないカフェラテの苦く甘い匂いが部屋に広がる。

マグカップをテーブルの端に置いてパソコンの前に座る。

4月
なんだか、いつもと雰囲気が違うような気がする......。

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ここ数年間。
思い返してみると、苦しかった思い出しかなかない。

自分がしたかったことを目標にして頑張っては、本当にしたいのはこれであっているのかと悩む。

頑張ろう頑張ろうとするたびにうまくいかない。

ついには頑張るのを辞める。

何も楽しくない、自分のしたかったことが分からない、人間関係のトラブルが何度も起こり、仕事も成果がでないし、家族の病気があったり。

焦って、泣いて、閉じこもって、愚痴を言っては、惨めになって

生粋のネガティブ思考が加速する。

「あぁ、こんな生活するなんて思ってもなかった。」

生きることで精一杯。

唯一ハマったのはツムツムのみ
何も考えなくて済むから。

楽しそうなBGMとピカピカ光るブルーライト

わたしの思考は停止していた。

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日々の流れが少し変わったと感じたのは2021年1月。

わたしの大好きな先輩?メンター?神?のやぶなおさんに会いにいったことがキッカケ。

そのころのわたしは爆発寸前。
どうにかこの苦しみから逃げたいと数年ぶりに連絡をしました。

「これからどうすればいいのか分からなくて〜」
なんて抽象的な相談をしながら数時間。

これはうわべな事だけ伝えてもダメだと気づいて、自分の家族の問題や人間関係、お金問題の全て打ち明けました。

悩みの全てを共有したのは人生で初めて。

人に言うようなことではないと思っていたし、話が重すぎて聞かされる方は大変だと思っていたから。

悩みや不安を伝えて何かが変わったわけではない。

正直、わたしの力ではどうすることもできないと改めて知らしめられた気もした。

話すことが救いにはならない。

だけど、「苦しくなる前にいつでも相談しておいで」の一言で、心がスッと軽くなったような気がした。

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わたしは、人を頼ることが苦手だったりする。

できるなら自分でなんでもしたい

本当に人生詰んだ状況でやっと人に頼れた。
助けてくれる人がいると思えるだけで、これだけ気が楽になるなんて思ってもいなかった。

1月に相談してから3ヶ月。

少しずつだけど人を頼ることが増えてきた。

不安や苦しみの総量は変わらないけれど、わたしを支えてくれるパワーも増えてなんとか立っていられる。

生きている、生活するだけで精一杯だったこの数年間。

人に相談ができるようになってやっと感情のメモリに少量の空き容量ができるようになった。

わたしの本当にしたかったことは......
いま楽しいと思えることは......
わたしの趣味は......

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冷たくなったカフェラテを胃に流し込んで深く深呼吸する。

「よし!散歩でもいこうかな」

近所の桜は少しずつ葉桜に代わり、若葉が芽吹き始めていた。

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