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時代が求めるもの〜やっぱり重要な太陽火星・太陽天王星のアスペクト

今、生きている人は皆、共通の命題を持っています。占星術的にもっとも強い影響(衝動)を与えるものは(現時点では)冥王星であり、そのサインは如実に時代を表します。今、冥王星は水瓶座というサインに本格的に入っていこうとしています。



冥王星が位置するサインとは「そのテーマに取り組まなければならない」という意味であり、そして、さらに次のサインへと手を伸ばさなくてはなりません。私たちが生まれた時に冥王星が位置していたサインも同様です。私は冥王星天秤座世代です。(おおよそ1971年〜1984年生まれ)この世代の共通の命題とは「二極の融合・統合」です。



それはズバリ男性性と女性性、物質性と精神性の融合です。二極とはあらゆる差異のことであり、幅を統合させ中庸点に致ることです。暖かさと冷たさ、鋭さと曖昧さ、受容と拒絶、美しいと美しくない・・・人それぞれの学びの場所が異なるだけで、根底には同じテーマが存在しています。



また、天秤座とは異なる個性を持つ人間同士が「決して一つにはなれないお互いの差異が存在していることを前提にして」いかに調和的に繋がり合えるか、理解し合えるかというパートナーシップそのものを司るサインでもあります。



冥王星はハイヤーセルフのような存在ですので、自我の私たちとしては逃げたいこと、非常に痛いこと、恐ろしいことを与えてくることがあります。(いわゆる破壊と再生です)しかし、逆に言うと「私たちの魂はその体験を強く望んでいる」ということなのです。



冥王星天秤座世代は自分自身の内側にある「認められないこと、受け入れられないこと、理解したくないこと、間違っていると感じること」・・・それが実は私たちが大切にしているものーー真善美だと思うものと同じであることをわかりたい、裏表であることを悟りたい、体験から知りたいという魂の切望・衝動を持って生まれてきたのだと思います。



私自身で言うと、大人になるにつれ、お金や経済優先社会を憎むようになっていました。お金よりも大切な精神性があるだろう!お金よりも重要な見えない価値があるだろう!と、この社会や人に対して強い怒りと拒絶を感じるようになりました。しかし、それを反転させてくれたのが「お金は愛の現れ」という信念を持っている夫でした。



物質性(家と金銭)を根こそぎ失い地を這うような経験をしたことで、物質と精神は等しく尊いものだと身を持って痛感しました。夫の言っている意味が初めて理解できました。その時の稲妻に打たれたような衝撃は忘れることができません。



どんな社会構造や悪なるシステムがあれど、人々は自分自身と家族を養うために仕事をして金銭を得ているということの尊さ。そこにある多大な労力と痛み・・・恥ずかしながら、そのことにようやく思い至ったのです。お金は愛、物質とは精神。悪に塗れてでも闘うしかない男性性なるものと、反対側の視点を持つ女性性なるものが実は一つなのだと目が醒めた瞬間でした。これが私の天秤座冥王星の根源です。



※冥王星の意図+ノード軸(私たちの真我・ハイヤーセルフ)に従い、すべての天体は動いていくーーと言っても過言ではありません。どうかホロスコープの一部だけ(特定の天体や感受点)を切り取って全体像(個人の魂の意図・時代の意図)を見誤らないでほしいのです。生意気ながら、そういった解釈が散見されることが気になっています・・・



そして、冥王星は次のサインへと手を伸ばします。天秤座の次は蠍座です。二極の違いと融合を知ったからこそ、本当の一体化へと向かうことができるのです。私たちは過去20年かけて、山羊座というテーマに向き合ってきました。それはすでに、次の水瓶座を内包していました。山羊座の何たるかを体験し尽くして、それを反面教師として水瓶座の重要性を知り、いよいよ深めていく土壌を完成させてきたのです。



もっとも深い潜在意識領域から私たちを突き動かすものが冥王星であり、天体のノースノードが進むべき方向性です。現在、冥王星は水瓶座にあり、そのノースノードは蟹座に位置しています。そして、(冥王星よりさらに遠い)準惑星エリスは牡羊座を示しています。



つまり、私たち人類は今「権力やシステムによって押さえつけられてきた(山羊座)個の尊厳と感受性を取り戻すべく(蟹座)、独自性と勇気を持って自立していかねばならない、一段高い霊性と人類愛の何たるかを学んでいかなくてはならない(水瓶座)」わけですね。



そして、そのためには第一に「自分自身を表現して、たった一人の自分自身を生きなければならない」(牡羊座)のです。これが時代の大きな方向性です。冥王星水瓶時代の大前提と言ってもいいでしょう。ではこのような時代の中でもっとも大切なものは何でしょうか。



それは勇気です。自己保存欲求(月)を突破していく勇気です。破壊と再生を恐れず、孤独や批判を恐れないで自分自身であり続ける克己心・勇気なんです。この勇気とは主に火星であり天王星です。特に太陽火星、太陽天王星のセクスタイルかトラインを持っている人は「時代的ギフト」です。自分を生きるための勇気を発露しやすいからです。



これらを持っている人は「勇気の大切さを皆に示していくことで世界に恩返し」をしなくてはなりませんし、持っていない人も自分はダメだと思う必要はありません。勿論これだけが全てというわけではないですよ!(ただこれらのアスペクトは時代背景もあって、実はとても強力に作用することは確かです。)



持っている人は存分に発揮し、持っていない人は勇気を出しにくい性質を持っていることを自覚して、強い克己心を発揮すればいいのです。ハードアスペクトは勇気と決意を持った時、気づきを得た時、大きく反転するからです。そしてソフトアスペクト以上のパワーを発揮することができます。



ホロスコープの中で勇気と克己心を発揮しないと超えられないポイントがいくつかあります。月・土星、キロンはまさにそうですし、トランスサタニアンも該当するでしょう。感受点で言うと、MC・ドラゴンヘッド・ブラックムーンリリス。これらを獲得するのにも相当な勇気を必要とします。



私たちは人生で一度は家族や職場やパートナー、または世間や体勢そのものに強いNOを突きつけ、たった独りになってでも自分自身を貫かねばならない場面に遭遇するはずです。(遭遇したことがないのなら、逃げてしまったのかも、しれません・・・)



ホロスコープは一枚の立体絵画のようなものです。全体で一つです。どれか一部だけを切り取って、その地図を理解することはできません。甘く寛容な天体だけではなく、誰しもがこのような天体や感受点を持っているのですから、何よりもまず勇気と克己心(太陽・火星・天王星)を成熟させて発揮していかないことには魂の願いと目的を達成することは不可能なんです。時代に沿うことも難しいでしょう。



新しい時代は始まったばかりです。皆様、時代と体験を楽しみましょう!

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