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卯月妙子さんのホロスコープ~ミスティックレクタングル

ミスティックレクタングルはオポジション2本、トライン2本、セクスタイル2本で成り立つ神秘の長方形と呼ばれる複合アスペクトです。私が銀河塾というグループで占星術を学んでいた時、この長方形を持っている人たちで意見交換などをしていましたが、なかなか難解だったことが懐かしく思い出されます。私もこの長方形を持っているので、どうしても解読したかったのですが、これについての解説自体が少なくて・・・もうこれは自力で考えるしかない!と腹をくくったものです。

ミスティックレクタングル


というわけで、私の独自の解釈法になりますが、まず2本のオポジションをメインに捉えます。オポジションとは激しい葛藤や重圧を生み出しますが、それをバランス化させて統合させることが真の目的です。1本目のオポジションから見て調停の位置にあたる天体を活かそうとすると、もれなく2本目のオポジションにぶつかってしまいます。(単独では出口がない状態)



つまり、2本のオポジションの統合ができた時、この長方形がはじめて生かされるのです。(特化した能力を使えるようになります)ミスティックレクタングルは「困難から逃げず、困難を受け入れて、芸の肥やしとする」アスペクトだと思っています。困難を活かして才能や能力に繋げた時に、その意義が花開くと解釈しています。



困難が多い人生となりがちですが、トラインとセクスタイルがある分、グランドクロスやヨッドに比べると、助けてくれる人に恵まれやすくなります。星たちが求めてくる方向に進めば進むほど、ラッキーなことやサポートに恵まれるのです。不思議ですが本当です。私の体験上、これは「活かすべきもの」「そこにチャレンジするべきもの」「強い運命性が働くもの」と言えるのです。



妙子さんの場合、冥王星・火星/海王星・土星の2つのオポジションでこの長方形ができています。まず、冥王星・火星の組み合わせは尋常ではない莫大なエネルギーを持つゆえ、それをコントロールすることが難しくなります。爆発的な感情や衝動性に翻弄されますが、年齢を重ねることで、暴発的な性質をコントロールできるようになります。オポジションの場合、このマグマのようなエネルギーを社会貢献として表現することに(作品を生み出すことに)向けていくことになります。忍耐強く取り組む先に、独自の表現性や可能性、魅力と才能が開いていきます。



また、海王星・土星の組み合わせは、人生のはじめ、極度の緊張状態におかれるなど、不安や猜疑心でいてもたってもいられないような精神状態を経験することが多くなります。しかし、愛する人を得て、信頼感と安心感を獲得していく先に、物質世界での着地感がわかるようになり、大きな理想を形にしていくための強さと独自のセンスが磨かれていきます。元々持っている自己犠牲を厭わない器の大きさで、誰かの希望や勇気となるような作品やアート、あるいは独自の活動やメソッドなどを生み出していくことができるでしょう。以下、妙子さんご自身の解読の一部を添付します。


天秤座・冥王星・10ハウス
(破壊と再生。ゼロか100か。/新しいパートナーシップを作る世代。/世間体を気にせず仕事に邁進するとそれなりの結果が出せる。)
MC(果たすべき役割)

牡羊座・火星・4ハウス
(力。性的エネルギー。攻撃力。/新しいことへの挑戦。スピード感。主導権を握る。/実家から離れて暮らす。家庭が安らぎではなくエネルギーを得る場所。夫婦喧嘩。)
IC(潜在意識。根本。)

射手座・海王星・12ハウス
(無意識。直感。霊感。自己犠牲。精神病。/理想を求める。自由な発想と行動。精神的にタフ。/イマジネーションと直感に優れる。オカルトにハマる。奉仕活動に向く。)

双子座・土星・6ハウス
(制限。人生における課題。コンプレックス。/コミュニケーション不全、人の輪に入るのが苦手。/仕事を全力で全うしなくてはならないという強迫観念。)


『歩道橋からバンジーして顔面崩壊して片目、それを世間体を気にせずそのまま描いた。お父さん(ボビー)と派手な喧嘩が絶えない。統合失調症。霊とお喋りする。と、いう漫画を、コツコツ全力で描いた。』

うーん!占星術の摩訶不思議なのか、単なる偶然か?分かりませんが、4つの要素が全部収まった!!


素晴らしく丁寧な考察。そのままで驚きますね。冥王星と土星のトラインが不屈の精神を、海王星と火星のトラインが独創的な表現性を、冥王星と海王星のセクスタイルが優れた霊的感受性とイマジネーションを、火星と土星のセクスタイルが不死鳥のような生命力を、ICと土星のセクスタイルが責任感を、それぞれに与えて、妙子さんを鼓舞しているのでしょう。


そして、さらに妙子さんは(一角だけオーブを緩めにとると)グランドセクスタイルをお持ちなのです。

グランドセクスタイル

3つのカイトが組み合わさってグランドトラインが2つ、ミスティックレクタングルが3つ内包されています。私自身、これを持つクライアントさん自体が少なく、実証に基づく解読がまだまだ困難です。しかし、様々な占星術師さんの解説には共通点が多いです。これは活かすことが大変難しいものであり、このエネルギーを使えるようになるには、相当の葛藤や困難を乗り越えていかねばならないでしょう。このような配置を持つ人には相応の目的と役割があるのでしょう。



決して地味に生きることはできない運命・・・けれども、自我の視点を超えて、地球的・宇宙的な大きな視点を持つ時、類まれなる能力を活かすことができると言えそうです。集合無意識を反映するような、時代を変えていくような、強いパワーがその方に働いているのだと思います。妙子さんの場合、風と火のグランドトラインですので、不屈の精神を持って、智慧と感動、勇気を与えるような作品を生み出していくことが示唆されています。



また、ミスティックレクタングルの一片である海王星・土星のオポジション、そして、自分が自分でなくなるような性質、つまり統合失調症的側面に強い影響を与えているであろう海王星・月のオポジションに対して、水瓶座金星が調停しています。これはまさに、金星意識が妙子さんの魂の求めるものであるのだろうと、私は思うのです。壮絶な体験を経て、それがそのまま妙子さんの魅力と才能になっている土台には、この宇宙的愛があるのだと思います。愛がなければ到底耐えられないほどの困難です・・・



金星は愛と喜びです。妙子さんの言葉を借りると「お父さん」(妙子さんのパートナー)の存在とこの金星が重なります。妙子さんの中にあるスケールの大きな愛とお父さんの包み込むような愛が連動して、規格外の人生を支えていると、私には思われてなりません。



以下、妙子さんが書いてくださった記事から抜粋します。
占星術師・ユリシスさんのリーディングと自分の好奇心の真面目な話し|卯月妙子|note


(中略)そんな中で、 生命は 宿った瞬間から、 死を内包している、 そこへ行き着きました。

私はこの番組を見て、「 命」 というそれもまた、 この壮大な 自然というものの一環だと、 生きて 死ぬことが、 実に ナチュラルなことだと、 それに感銘を覚えました。

人間というものもまた、大宇宙です。
私は統合失調症という病気です。

例えば脳の この部分が萎縮した時、 私はからっきしこれができなかった。
治療や 食生活、 様々な生活の工夫、脳の回復のためにあれこれと実験をします 。

萎縮した部分が 元に戻った時、 MRI を撮ると、 私の脳には くっきりと 萎縮して戻った形跡が 残っています。

脳というものは大宇宙です。
出現する 症状も、 摩訶不思議なものばかりです。

私は自分を献体に 出すつもりです。

死んでいるからその時は、 私は脳に関する 医療従事者の方々の 意見を聞くこともできないし、 それがどのように 役立つかなんて分かりません。

けれども 自分の脳みそを 見た人が どういう反応しめすのかとか、 もうそれを考えるとワクワクします。

もちろん、 生きられるだけ生きたいです。自分がどこでどんな病気で死ぬかは分かりません。

交通事故で明日死んじゃうかもしれません。

「 宇宙」 と言う広大な 世界と、「 生命」 と言う これまた広大な ひとつの宇宙。

できるなら 長生きしまくって、 宇宙 がいったいどうなっていくか、 生命というものは どこまで解明されるのか、 そして地球の行く末、 そういうものに 夢を馳せて、 知り得る限り 情報を追いかけ続けたい、 私のファンタジーはそれです。



あぁ、なんという木星意識でしょうか。自分を全体のために活かすーーそれなのです。すべてのホロスコープが告げているのは、小さな自我を手放してあなたの個性で地球を輝かせよ・・・大事なことはそれだけです。妙子さんはハードでダイナミックな星の意図の通り(魂の望む通り)生きておられるのでしょう。こんなに大きな愛を背負って・・・愛と夢が困難を超えるということを、まだまだ見せてほしい。妙子さんという人間を表現してほしい・・・勝手な私の希望です。

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