見出し画像

太陽と月、そして冥王星

よく星座別・今年の運勢なるものを目にしますよね。あれは太陽星座だけで見ている(其々の太陽星座を1ハウスに持ってきて、主に木星以降の星との角度を見る)のであって、もちろん個々人のネイタルチャートを読んでいるわけではありません。でも、かなり核心を突いていることが多いのはちょっと不思議に感じませんか。



星座別の大まかな運勢占いが当たるのは、太陽という天体がいかに強いパワーを持ち、私たちの人生を動かしていくものであるのかの証明でもあります。太陽はその人そのものであり、表向きの顔であり、人生という旅そのものの象徴でもあるからです。実際、太陽のアスペクトだけを取り上げたとしても、人生の大きな傾向はわかります。(太陽は父親・夫でもあります)



太陽と対の存在として語られるのが月です。月は感情の貯蔵庫であり、内的世界・自己存在の安定度を左右する天体であり、こちらもとても重要です。いくら恵まれた環境にあっても、感情・精神状態が不安定なら、全く幸福感を感じませんし、太陽を輝かせることもできないでしょう。(月は母親・妻でもあります)



太陽と月は特別に重要なもので、これらのアスペクトはオーブ10度でも十分効力があります。場合によっては、それ以上取っても全く問題ありません。今回は、その重要な二つの天体(ライツ)が極限を意味する冥王星とアスペクトしているケースを取り上げてみます。



アスペクトの中でも、如実にその影響が強くなるのは、コンジャンクション(0度)、スクエア(90度)、オポジション(180度)です。太陽と冥王星、月と冥王星がこれらの角度に該当している場合、厳しい人生となりがちです。太陽と冥王星の場合、特に人生の前半においてはかなりハードな体験が繰り返し起こります。



また、太陽は父親でもあるので、父親がちょっと普通ではない職業に就いていたり、世間に公にできない立場であったりします。私自身も太陽・冥王星がスクエアですが、父は若い時、組織や権力と戦う立場にあり、そうそう簡単に人には言えませんでした。太陽・冥王星のアスペクトを持つ方のお父様が警察関係であったり、裁判官や刑務官であるケースも知っていますが、警察や司法関連の場合、あまり職業を公表しない(という暗黙の了解がある)そうです。冥王星的ですね。



また、配偶者(夫)によって、非常に厳しい運命を与えられた方も少なくありません。運命(冥王星)と言っても、その大半は身近な他者から与えられるものであり、太陽と冥王星の組み合わせはそれが父親や夫(あるいは自分ではどうしようもない宿命性を帯びたもの)になることが多いように思います。太陽と冥王星が強いアスペクトを取ると、どうしても自分自身(自己存在・アイデンティティ)がとことん否定され破壊されるような経験が生じてきます。



でも、その多くは人生の前半で起こり(大抵は40代半ばまで)、人生の後半は強いメンタリティと精神性、智慧を獲得することでこれが緩和され、良い影響に変わることが多いと思います。冥王星(極限体験・危機)が太陽(自分自身)をとことん鍛えてきますので、平穏無事な人生というわけにはいかないのです。



そして、月と冥王星のケースでは、感情・内的世界が危機に晒されるということが言えます。特に、月・冥王星がコンジャンクションの場合、幼い時に強い感情的危機を感じたことにより、非常に用心深く慎重な性質になると思います。この方々の幼少時代は親に手厚く庇護された(通常の)子どもたちのようにはいきません。多くの場合、「何も考えずに安穏としていたら生きていくことさえ保障されない!」「簡単に他者を信用してはとんでもないことになる!」といった激しいクライシスを経験しています。



だから、本音の本音の部分は決して見せません。月と冥王星のアスペクトを持っている人は、一見オープンマインドにも見えるのですが、実際はそうではないですw(あくまでユリシス調べ)「本当は本心を見せないのではないですか」と訊ねると、「基本、誰も信用していないです」などと返ってきます。


でも、それは悪いことではありません。簡単に本心を晒し、誰でも信用していたら大変な目に遭うぞーーという危機管理能力があるため、非常に頭のキレる有能な人になることも多いからです。それでいて、実は他者の感情も深く理解できる情の深い魅力的な人でもあります。



太陽と月が冥王星と厳しいアスペクトを持っている方は、人生の前半はアップダウンがキツいでしょう。でも、人生の後半でそれが必ず活きてきます!いきなり一番痛い場所に自分を置くことができるなら、それは冥王星からの素晴らしいギフトです。厳しさを乗り越えてきた人は逃げないで問題の核心部に入っていく凄まじい強さを持っています。恐怖や痛みのど真ん中に突っ込んでいくことができたなら、冥王星という運命は緩やかになります。



なぜなら、冥王星はハイヤーセルフのような存在であり、私たちの魂(潜在意識)が望むことを与えるからです。気づきを得た時、強さを得た時、智慧を得た時、もはや冥王星は試練を与える必要性を失うのです。その代わりにバイタリティを与えてくれます。冥王星は爆発的なガソリンのようなエネルギーでもあるのです。



今、人生が苦しくても、必ず報われる時がきます!若者たちよ、冥王星(自分自身)に負けないでと心から願います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?