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13年前じゃない育児日記 同僚が育休を取得した!

男性の育休取得の日記を書いていたのも、もう13年前にもなるのか。noteを書くようになって、いろんなことを思い出しながら13年前の育児日記を読み返している。息子は13歳。あたりまえだ。13年前に育休を取得したのだから。もうすぐ私にも背が追いつく。二つ目のドリブルで置き去りにするように(またもスラムダンク)、あっという間に追い越してほしいと思う今日この頃だ。

そんなことを思いながらnoteをつけていると、思わぬ朗報が訪れた。ある後輩からだ。

先輩、僕も育休をとろうと思います。

正直なところ驚いた。奥様もお元気な様子で、ご自分のご両親もご健在。わりと近くに住んでいて、何かあればかけつけてもくれるそう。仲も良好のようだ。新しく家を建て、そこに二世帯として住む計画もあるよう。本人も仕事はバリバリできる人物。奥様が育休を取得しており、二人のお子さんもすくすくと育っている。彼が育休を取得する差し迫った理由が見当たらなかった。
もしかしたら奥様に何かあったのかも。
もしかしたらお子さんに何かあったのかも。
多くの可能性を考えてしまった。

「すごいじゃん!でも、なぜ今とろうと思ったの?」
私にも何か力になれることがあるかもしれないと思い、その真意を尋ねてみた。彼の答えはとても明白だった。それ以上の説明もいらないし、私の心配もいらなかった。
「子どもと一緒に過ごしたいと思ったんです。」

以前私が育休をとったとき、彼はまだ20代の前半。スターをとったマリオのように、それはもう無敵な人だった。仕事、趣味、遊び、すさまじい勢いで過ごしていた。
そんな彼に「先輩はなぜ育休をとったのですか?」「育休をとってみて、正直でどうですか?」と聞かれたのは今でも覚えている。
あれから数年が経ち、彼も二児の父親となった。男性が育休をとるというのは、私が育休を取得した13年前とは環境が異なるとはいうものの、出世の道からは遠のいてしまう現実はまだある。
私は、自分が育休を取得したことに1ミリも後悔などしていない。むしろ良かったことばかりだ。だけど、現実は現実である。その部分だけは、正直に彼に伝えた。
「世界が変わるよ。(自分は)育休をとって良かったとしか思っていないよ。でも、出世はしないかもよ。」

彼の決意はもう固まっていた。
「ものすごく楽しみです。先輩の言葉が忘れられません。いろいろ考えたのですが、やっぱりとりたい気持ちの方が強いです。」

とてもすばらしい決断だ。いや、何よりあのすばらしい時間を彼は今から味わえるのかと思うと、うらやましくて仕方がない。毎日のように成長していく子どもの姿を目の当たりにできる。今はスマホですぐに撮影できるから、それもうらやましくて。
もちろん、大変なこともたくさんあるだろう。それもまた経験として彼の財産になるに違いない。私で良ければ、いつでも力になるさ。一応育休を取得した先輩なので。

昨日、メールが届いた。彼からだ。
「今日から育休に入りました!よろしくお願いします!」
子どもと過ごす彼の笑顔が、青空に浮かんだ。

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