そんなむずかしい話ではない

昨日、NHKのETV特集で
「映画監督 羽仁進の世界 〜すべては“教室の子供たち”からはじまった〜」
という番組を見た。

番組の概要は以下のとおり。

いま世界的な再評価が進んでいる映画監督・羽仁進91歳。戦後日本のドキュメンタリーに革命を起こしたと言われる『教室の子供たち』や、黒沢明の『用心棒』をおさえてキネマ旬報第一位に輝いた『不良少年』など、常識にとらわれない斬新な作品を世に送り出してきた。その試みは、日本初のヌーベルヴァーグとも言われ、多くの映像作家に影響を与えた。その一人である是枝裕和監督と共に羽仁作品の革新性をひもといていく。

ちょっとムズカシそうに書いてあるけどそんなにムズカシイ話ではない。

たまたまテレビをつけたらやっており、途中から見たけどおもしろかった。

これまで羽仁進監督のことはぜんぜん知らなかった。「多くの映像作家に影響を与えた」人だそうである。

ぼくも映画好きなどと言いつつ、知らないことがあまりに多い。

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羽仁監督も、是枝監督も、番組内で言っていることは同じ。

「劇映画でも、そのときそのときの記録という意味ではドキュメンタリーだ」ということ。

「ああ、みんな同じことを思っているんだな~」と思うとうれしい。

ぼくもそういうツイートをしたことがあるんだけど、ぼくが言っても説得力がない。

映画好きの友人にすら否定される始末である。

でも世界の是枝監督が言ってくれたら助かる。

みんなこれを見てくれ~と、布教活動をしたい気分である。

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そんなにむずかしい話ではない。

カメラで撮っているんだから、その瞬間が記録されてしまうのは当たり前のことだ。

昔のこどもたちを撮った映像の中で、短いブーツをはいた女の子がカカトだけでコココっと歩くシーンがある。

それを見ながら是枝監督が「ココがいいんですよ~。この子がカカトでコココっと歩くところ」と言う。

 ぼくも、こういう瞬間がうれしくて映画を観ている。

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