ホテル、あなたの仕事場に、パソナ、企業向けに提案、稼働率改善へ16施設と。


【新しい働き方の提供】
 人材大手のパソナはホテルを仕事場に使うサービスを始める。まずはヒルトン東京(東京・新宿)など全国16ホテルと連携し、新たな働き方を模索する企業を対象に提案する。通信環境が整い除菌対策も徹底している面などをアピールする。新型コロナウイルスでホテル稼働率は低迷しており、新常態(ニューノーマル)の中で新たな需要を掘り起こす。
【高級ホテルをオフィスへ】
 サービス名称は「リモートワークプレミアム」。ヒルトン東京のほか、ホテルオークラ神戸(神戸市)やJR九州ホテル ブラッサム新宿(東京・渋谷)など計16ホテルが参加する。利用企業はパソナに部屋の種類や人数、利用日など要望を伝え、パソナ側がホテルの稼働状況も踏まえ利用プランを提示する。
 料金は半日(4時間程度)で税別6千円から、1日(約8時間)で1万円からを目安とする。企業によってシェアオフィスや貸会議室も職場の候補に入るが、パソナの中尾慎太郎社長は「宴会場などの様々な部屋や充実した設備を踏まえ、高級ホテルは働きやすい」と話す。テレワークが増えるなか、サテライトオフィスや採用面接の場としての使用を想定する。
 ホテル側の多くは訪日観光客(インバウンド)の減少も受け、宿泊者数は苦戦している。全体の稼働率を上げる一手として日中の職場利用を期待する。
 パソナは中長期的に地方を含めた多様な働き方は続くと予想。その一つとして全国のホテル活用を見込む。中尾氏は「提携ホテルのネットワークを広げつつ、3年後に年3万人のホテルの職場利用を目指す」と話す。

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