観光農園は、テーマパークに勝るエンタメになれるのか
こんにちは、ゆるみな。(@yurumina)です。
先月からハタケトという「畑のそばの、豊かな暮らし発掘メディア」にて月1コラムやインタビュー記事を掲載させていただいています。
そのお仕事がきっかけで自分が日常の中でなんとなく考えていること、頭の中の思想を整理して言語化することの大切さを実感しました。
そこで今月からこちらのnoteで「一顧客でありマーケターである私が考える農業のあれこれ」を発信していこうと思います。
あまり長く書きすぎても読み疲れしてしまうので1500から2000文字くらいのライトな文章にしています。朝の通勤電車の中、テレビCMの間、気付いた時にさらっと読んでみてくださいね。
テーマパークに勝てる観光農園のつくりかた
先月、新婚旅行の道中で立ち寄った小田原にある「ベリーの森」といういちご農園。
その日は晴天で最高のいちご狩り日和だったので当日予約ができるか不安だったのですが、電話で連絡を入れるとまだ空きがあるということだったので旦那と一緒に行ってきました。
今年初めてのいちご狩り。毎年、2,3箇所は果物狩りに足を運ぶほどフルーツハンターな私ですが毎年行く場所は変えていて今までに訪れた果物農園は全部で30を超えました。
今回のコラムでは、多くの「観光農園」に参加した私が「一顧客」として、「マーケター」として気づいた「テーマパークに勝てる観光農園のつくりかた」をお伝えしたいと思います。
現在、観光農園がうまくいっていない人、これから始めようと思っている人の参考になったら嬉しいです。
「観光農園」の敵は「テーマパーク」である
コロナの感染が拡大する中、国内のテーマパークが2月29日〜3月15日ま臨時休業というニュースが話題になりましたね。
春休みということもありきっと全国各地の学生さんはチケットを買い、交通手段とホテルを確保して意気揚々とその日を心待ちにしていたに違いません。
それが突然の臨時休業。もし私が同じ立場ならとても残念です。
(それでも感染拡大のリスクを考えると企業側の賢明な判断ではあると思います....。)
「テーマパーク」に行けなくなった学生さん、家族連れのお子さんの多くが長期休暇のエンタメを失いました。
観光農園事業者の皆さんにとって、これは「チャンス」です。
エンタメ市場における最大の敵「テーマパーク」が休戦を申し込んできたのですから。
「リスク」を回避する、逆手にとる、そして味方につける
そうは言っても、「人が集まるという点においては観光農園も一緒なのでは..?」「その場で手で収穫して食べるという行為を考えるとテーマパーク以上に危ないのでは...?」という意見もあると思います。
では、逆にそのリスクを回避できたらどうでしょう。
「30分間食べ放題、ハウス貸切。一日10組様限定(1組10名様まで)15,000円(参考価格)」としてあくまでも団体のメンバーだけで交代制で収穫体験できるとしたら全く見ず知らずの人から感染するということも減ります。
それに貸切なので、学生さんや家族・親戚だけで好きなようにハウスを探索でき写真も他の人を気にせずに撮れます。アットホームな空気で思う存分いちご狩りを満喫できるって最高ですよね...!
また衛生問題がより注目されるからこそそれを逆手にとって「手洗いうがいをしてもらう」「消毒液をかける」「除菌シートを渡す」「ビニール手袋の着用を促す」「ハウス内の温度や湿度を快適に保つ」など徹底した衛生管理をしていることをホームページやSNS、チラシなどで広報すればお客さんも安心して訪れることができます。
このように「リスク」を嘆くのではなく「ピンチはチャンス」という言葉があるように、アイディアを生み出すきっかけとして捉えることが大切です。
価値を生み出すだけじゃダメ、届けなければならない
【観光農園は、テーマパークに勝るエンタメになれるのか】
私の答えは「アイディアとホスピタリティがあれば可能である」です。
観光農園に必要なのは、農業の専門的な知識でも、農家さんの苦労話でもありません。
そこに訪れた人が「楽しい!面白い!感動した!」と感じて笑顔になってくれる「アイディア」です。
某○ズニー○ンドでアトラクションの専門知識を語るキャストはいますか?
役割を完璧に演じるキャストさんが影で努力している話をしますか?
きっとパーク内で一言もそんな言葉を聞いたことはないと思います。
それをしない理由はただ一つ。
「お客さんの笑顔に関係のないことだから」です。
農業は「生産業」ですが観光農園は「エンタメ業」です。
価値を生み出すだけじゃダメで、届けなければなりません。
そのためには「また来たい」と思ってもらえるような新しいアイディアと心地よいホスピタリティが必要不可欠です。
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます。
事業者目線ではなく「一人の顧客」として、そして「マーケター」としての意見なので「いや、そうは言ってもなあ...」という疑問点が思い浮かんでくることもあるかもしれません。
そんな声もぜひ聞かせて欲しいので読んだらコメントとともにSNSにて拡散していただけると幸いです。
では、3月も楽しい畑ライフを!
いただいたお金は全て息子に捧げます