たまにイベントなんかで、ヘアメイクさんと一緒に組んで撮影することがあるんだけれど…そういう時に「かわいいは作れる」って、本当かもなぁって思う。

髪型、服装、メイク、小物、そして撮り方…
1つ1つはちょっとした違いでも、積み重ねていくと印象ってグッと変わる。

例えば…こちらは遺影の準備も兼ねたメモリアルフォトの撮影を、ということで来られた女性。娘さんが勧めてくださったそうで「最近は60代ぐらいからこういった写真を撮っておくそうなので…」とのことだったのだけれど。

このイベントの時はヘアメイクさんがいるだけでなく、洋服や小物も持ち寄って準備してあったので。

ヘアメイク以外にも…羽織っているカーディガンを、同じ色だけれどもう少しカッチリとした雰囲気のあるジャケットに替えていただいて。ネックレスとイヤリングをプラス。それから表情がわかりやすいように、眼鏡は外していただいた。

そうして撮ったのがこちら。

ノーカラーのジャケットに着替えたことで、身体のラインもスッキリして見えるし。アクセサリーのお陰でグッと華やかさも加わって。眼鏡があると少しきつく見える印象が、取ったことで和らいでいる。

そして撮影担当からは。
身体の向きや、光に対しての立ち位置をお願いし…現像で全体の雰囲気を作る為に、柔らかさが増すような補正を細々と入れていくと。

元々お持ちの優しげで女性らしい柔らかな雰囲気がより引き立ったと思うのだけれど、どうだろう？

雰囲気を作る、というのは面白いもので。

このうちのどれか1つを変えたくらいでは、大して印象は変化しない。
でも小さな違いを沢山積み重ねていくと、ハッキリと目に見える何かになる。

まるで、ちょっとしたシンデレラの魔法を見ているような気分だ。

ちなみに、この時にヘアメイクを担当して下さったのは
広島ヘッド sizuku のオーナー、奥田景子さん。

ヘッドスパを極める為に、30代に入ってから美容師免許を取ったという情熱家で。そのおかげでプチメイクやヘアアレンジも、お手の物。

彼女が自ら手掛けたヘアメイク＆ユルリラムの写真マジックで、彼女がビフォア＆アフターした写真がこちら。

職場で撮影した時と、イベントで撮影した時のものなんだけれど。

同じ撮り手が、同じモデルを撮っていても…細々としたセッティングやリクエストされた内容で、同じ人物でも受ける印象は違う。

前者は技術者として芯のある、女性セラピストとしての顔。サロン内での撮影なので、その照明を生かした仕上がり。
後者は彼女が元々持つ華やかさを前面に出した、女性らしさの伝わるプライベート用のプロフィール写真。

こうやってTPOにより変わる姿を見るのは、純粋に楽しい。
変身願望ならぬ、変身を見たい願望というか…光によって輝き方を変える石を眺めているような気持ちで、うっとりしてしまう。

女性はシンデレラマジックが好きだというけれど…
この感情も、そうなのかもしれない。

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