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【不妊治療記録vol.18】体外受精に向けてオンライン診療

27歳で結婚後、海外赴任、結婚式などイベントが一通り終わった31歳から妊活を始めた私と夫(35)。生理は超順調、生理痛も一切なし、婦人科検診も毎年クリア。私が不妊なわけがない!と思っていたけど実は”妊娠しない側”だった私たちの不妊治療記録。

体外受精は必要なのか

 6回目のリセットが終わり、予約していた体外受精をする予定の病院とのオンライン診療の日になった。平日のため、夫は参加できないことから事前に何を聞くのかを夫と話し合い、リストにまとめていた。聞きたいことは以下の通りだ。

  • FT後半年妊娠しなかったが、体外受精に進んだ方がいいか?それともまずは人工授精に挑戦した方がいいか?

  • もし体外受精に進むとなれば、帰国のスケジュールはどうしたらいいか

  • 帰国後はどれくらいの期間通院しないといけないのか

 やはり海外からの通院のため、飛行機代も高いし、「来週来てください」と言われても調整はしづらい。体外受精の流れはだいたい調べたが、通院頻度などはあまりイメージが湧かなかった。

突きつけられた現実

 テレビ電話越しに初めて先生とお話をした。「不安なこと、悩んでることなんでも聞いてください」と先生から言われて、自分の状況を説明した。

  • 自己流タイミング法、そしてクリニックでのタイミング法をしたが成功せず

  • その後8ヶ月前に不妊治療の専門クリニックへ行き両側卵管狭窄だった

  • 私はFT手術、夫は精索静脈瘤手術済み

  • 医師からは半年タイミング法と指示を受けたが、成功せず

  • 半年経って妊娠しなかったら人工授精した方がいいのか体外受精に進んだ方がいいのか

  • 8ヶ月前の私のAMHは2.15(31歳)

 私が話し終えると、医師からは「半年経ったということはすでに卵管はまた元通りになってるので、人工授精は妊娠しない。AMHも低いので体外受精に行くべき」とはっきり言われた。「人工授精でもいいですよ」と言われるのをほんのわずかながら期待していたが、現実はそこまで甘くないようだ。

みんな保険診療じゃないの??

 2022年から不妊治療は保険適応となっていたため、体外受精をするなら日本に帰国して保険診療すれば往復の航空代を加味してもかなり低額に抑えられると思い、保険診療を希望している旨を医師に伝えた。すると医師からは、「通常当院ではまず検査をし、患者が保険と自費どちらが向いてるのかを考えます。とりあえず保険という方針ではないけれど、希望があるなら保険でやることは可能ですが」と言われた。
 保険ってみんなに適応されるんじゃないの?自費ってもっと最後の手段じゃないの?と頭の中は疑問だらけであったが、医師からは「とりあえず生理3日目に来院してください。保険診療の場合は夫婦で計画書を作るので、双方の来院が必要です。詳しいことは看護師とメールでやり取りなさってください」と指示があったため、次の生理日少し前のフライトを取ることにした。

妊娠がゴールではない

 保険診療で続けて、妊娠しなかったら自費に切り替えるのはどうかと医師に提案したが、「妊娠はゴールではない。保険診療での治療が合わなくて、せっかく妊娠したけど途中で流産をしてしまう人もいっぱいいる。僕たちは、常に最悪のケースを想定して考えているため、妊娠を継続して無事出産に辿り着ける最短ルートでの治療方法を考えている。そのため本来であれば、まずは検査をお願いしてます」
 自然と私の中では妊娠すればあとは産むだけという考えであったことに気づく。確かにせっかく妊娠しても無事出産できなければ、意味がないのだ。
 とりあえず保険か自費かは夫が帰ってきてから相談すると伝え、そのままオンライン診療は終わった。

「自費診療ってめっちゃ高いんだろうなあ…どうしよう。まさか自分が体外受精に進むとは思ってもいなかったな。」と電話を切った後もしばらくぼーっと先生からの言葉を反芻していた。

「妊娠は、ゴールではない」


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