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【不妊治療記録vol.39】初めての移植

 31歳から妊活を始めた私と夫(35)。生理は超順調、生理痛も一切なし、婦人科検診も毎年クリア。夫の海外転勤に伴う海外生活でも引き続き不妊のため、日本に単身帰国しての体外受精(自費)へ。最初は私が不妊なわけがない!と思っていたけど実は”妊娠しない側”だった私たちの不妊治療記録。

初めての移植

 前日SEET法を行い、迎えた移植当日。13時に病院へ到着した後、保健室のようなカーテンで区切られたベッドへ通された。ここは採卵を待つ時も使用していた部屋だ。
 採卵と違ったのは麻酔をしないので事前の点滴がなかった点。何人か移植待ちの人がいたが、点滴がないので着替えた後はひたすらベットで携帯を見ながらごろごろしていた。
 大体30分程度待っていると私の順番が来たようで、看護師に連れられて内診室へと入って行った。

尿溜めっているの?

 移植する時に子宮の形をわかりやすくするためにおしっこを溜めておくのをお願いしている病院もあるが、私の通っている病院では特段指示がなかった。しかし少しでも確率を上げたいので、若干30%ほど尿を溜めておいた。もし不安な人は少し溜めてもいいと思うが、医者から指定がないなら特に気にしなくてもいいと思う。

麻酔がないのでしっかり見られる

 内診台に上がると、医者が登場。まずは私の膣の中に機械を入れてカテーテルを入れる道を確保した。これが子宮の奥まで続いてるのか、子宮にコツンと当たるような不思議な感覚がした。痛みはない。
 医者の準備が終わると、培養師が頭上のモニターで移植する受精卵を見せてくれた。内診室の横に培養室があるようで、そこからの映像を映していた。移植するのは前回凍結できた一番グレードのいい卵で、シャーレに乗っている受精卵はすでに孵化をしている途中だった。これが俗にいう”雪だるま”で、まさに雪だるまのような見た目になっていた。これが私のお腹の中に入ってくるのかと思うと不思議な気持ちだった。
 その後培養室の扉が開き、培養師が手にシャーレを持って医者のところへ運んでくる。すでにカテーテルが膣に入っており、子宮の様子もエコーで同時に見られた。よくネットでは”卵を移植した瞬間はキラッと流れ星のように見える”というのが書いてあったので、私もその瞬間を見ようと目を大きく開けていた。
 するとキラッと何か光るものが本当に見えて、”ああ、これが受精卵か”と感動していたところで医者から「では今から受精卵戻しますね」と言われた。
 え、もう戻してたんじゃないの?と驚いたが、私が見た光は何かの幻だったようだ。その後医者がカテーテルで受精卵を吸って、私の子宮に戻したが、特に何かキラッとしたものは見られなかった。

ポツリとお腹にある受精卵

 移植が終わった後の子宮を見てみると、ポツリと小さい丸が見えた。これ自体が受精卵だと思ったが、看護師によれば受精卵はエコーでは見えないくらい、髪の毛の先くらいの大きさしかないようで、このポツリと見える小さい丸は受精卵の周りにある空気だそうだ。まだエコーでは見えないくらいの大きさの受精卵が、成功すればそのまま赤ちゃんになっていくと思うととても神秘的だった。

移植後の過ごし方

 移植後は特に病院で安静にする必要もなく、着替えたら会計してくださいと言われたのでその通りにした。トイレも自由に行っていいようで、別に移植してすぐ大や小をしても特に問題ないようだ。私は大は怖かったのですぐにはしなかったが、移植後着替えたらそのまま小をした。
 麻酔をしていないので、最初から最後まで見られる初めての移植は、忘れられない経験になった。今後この子が赤ちゃんになるのかはわからないが、なんだかすでにママになったような気分になり、お腹を不思議と撫でてしまう浮かれぶりであった。
 病院を出た後はマックを食べてそのまま帰宅した。

次回は移植後の症状などをまとめてみたいと思う。

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