その後

先週、ようやく某仕事の事後処理が8割方終了した。イベントごとは終わってからも仕事が続く。報告関係や、使った物品の片付け、処分、手配した諸々の経費精算など。量が多いのでかりかりと少しずつ消化していく。
いつも残念に思うのは、苦労して準備したものもすべて処分するということだ。特殊なマニュアル類はその最たるもので、みな、書き込んだり、線を引いたり、インデックスをつけたりして読み込んだそれを、躊躇なくすべて回収し一斉に処分する。
手元には何も残しておけずその時限りにせねばならないのだが、そういう処分の作業をしていると、落葉樹になった気分になる。せっかくエネルギーをかけて葉をつけても一年で全部落葉させる。書類に限らず、たくさんの小道具も、掲示物も、余った物品も、全て。これらは衛生用品と同じで、時期がきたら潔く捨てなければならない。何千人何万人もの配慮と工夫と努力と労力、それらをふんだんに使っては捨てるイベントでもあるのだ。すべてその時限りで役目を終えて、集めて冷たい倉庫に保管され、最後には機密文書として廃棄される。刈った草や、落ち葉みたい。
気を抜くと虚しさを覚えてメンタルが急落するので、後回しにして溜め込んだ別の業務もしながら気を紛らわせている。一緒に担当した同僚と、お祭りみたいなものだから仕方がない、と言い合いながらやっている。そろそろお医者さんには怒られそうな気がする。

身の回りには犠牲もやっぱりあって、そうこうしているうちに家の花々は全て枯れた。やはり自分が切羽詰まるとほかの何かに気を配ったり面倒を見るということができなくなる。こういう状況では、世話の必要な生き物とは到底暮らせないなと改めて思う。
かたやサンセベリアは相変わらず平然としていて、水挿しにした葉からも小さな芽が出始めている。やっぱりタフで驚く。春になって落ち着いたら鉢に移そうと思う。春は春で、異動や分掌変更でまた疲れるのだろうが、サンセベリアはそれもまた持ちこたえて待っててくれそうな気がするから、いつもこうやって待たせてしまう。

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