「雨と貧乏」episode 5

高校受験。受験用紙に名前さえ書けば入学できると言われていた高校に入学したが、入学式に出席する事はなかった。中学を卒業しバイトに明け暮れていた春先。月曜日、朝七時に警察が自宅を訪ねて来る。母は「寒いかもしれないから」と薄手のフリースを優しく手渡してくれた。

ここから先は

3,210字

¥ 100

皆さんのサポートが書く活力になります! 応援宜しくお願いします( ^ω^ )