経営にも、日常にも共通の概念について触れたいと思います。

経営戦略を考える際に、外部環境分析、内部環境分析というものがあります。

・外部環境：　たとえばPEST分析など、「政治（Politics）」「経済（Economy）」「社会（Society）」「技術（Technology）」の観点でトピックスをあげ、出てきた項目を「機会（Opportunity）」と「脅威（Threat）」に振り分け、洗い出したりします。
ここで重要なのは、自社からは「コントロールできない」世の中の動向ということです。

・内部環境分析：　３C分析や５Fordces分析など詳細は割愛しますが、要は自社を身近にとりまく環境を見て、たとえば、顧客へ価値を提供すまでのプロセスにおいて競合他社と比較して相対的に、自社の「強み（Strength）」「弱み（Weakness）」を洗い出したります。
自分以外の対象との相対比較ではあるものの、重要なのは強みや弱みは自社で「コントロールできる」ものである、ということです。自社の意思や投資による強化や改善です。

SWOT分析というものは知っている方も多いかもしれません。SWOTは上で記載した「強み（Strength）」「弱み（Weakness）」「機会（Opportunity）」と「脅威（Threat）」の頭文字です。
「強み（Strength）」や「弱み（Weakness）」を使って、或いは対処して、「機会（Opportunity）」や「脅威（Threat）」にどう対応していくかということを考えます。概念はご存知かもしれませんが、本質的に理解すべきは「コントロールできる」もので、「コントロールできない」ものにどう対応していくかという考え方です。

基本、これは日常、プライベートでも同じだと思います。自分でコントロールできるのは、自分の考え方、自分の行動、です。一方でコントロールできないのは他人の考え方、他人の行動、外の環境です。
一般的に外の世界に過大な願望や不満を持ちがちで（私も気づくとそうなってたりするのですが）、他人の考え方や行動、世の中がなんとかならないか不満やストレスを抱えることはよくあることです。ただ、そうした妄想をしたところで、他人や外の環境が自分の都合の良いように自然と変わってくることはほぼありません。
なので、自分の考え方を変えたり（あきらめる、妥協して歩み寄る）、行動をしたり（嫌な人から遠ざかる、一度きれてみる（笑））します。例えば、自分が妥協して歩み寄ったら、他人の態度がが思わぬ良い方向に変わったりした経験をされた方もいらっしゃると思います。妥協した分負けた気分になるかは人それぞれですが（笑）、良い状態になったことに変わりはありません。
大事なのは、自分以外の外の環境を無理に変えに行こうとするのではなく、自分が変わる→外が変わるの順番です。

独立開業などは、まさにそれかと思います。みなさんが独立開業の行動をとるか、一歩踏み出す勇気を持つか。必ずしも踏みだす選択肢が良いわけでもありませんが、そうでなかったとしても何かしら不満などを抱えている場合にはご自身の考え方、行動を変えてみることが大事です。

ちょっと話がそれましたが、ちなみにご自身の強みも、他の人との相対的な比較で見えてきます。経営の自社、他社対比と同じです。
なお強みは今なくても作っていくことができます。仮の知識→行動→経験→本当知識の順で自分が変わっていくと思っていますが、動くと対応できることもどんどん増えていきます。
強み（Strength）が見えたら、世の中で伸びている分野（Opportunity）で活かせないか考えることが大事です。「コントロールできる」もので、「コントロールできない」ものにどう対応していくかというシンプルな法則をベースにまずは行動しましょう。行動が新たな強みに繋がります。

日常も経営もベースはシンプルですので、後はどんだけ頑張るかという点はついてくるものの、臆せず是非いろいろトライしてみてください。

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