母乳は合理的だけど、こだわりすぎないことが良いと思う。

母乳でいくか、粉ミルクでいくか、という話は割と序盤で悩む話として挙げられそうなものだけれど、これは母体の状態によるものだ、という理解を僕はしている。

いつもお世話になっている鍼灸の横転先生から教えてもらったことでもあるけれど、結局、母乳育児を頑張ろうとしていても、母体の状態によってはそれが難しいこともあるからだ。

僕らは2年ほど、頑張ったのだけれど、実はそれでも結構母体としてはギリギリで、流石にやめないと倒れる、と言われた。

妻の状態なら、1年ちょっとくらいが限界だったらしい。

だから、母乳の方がいいか、粉ミルクの方がいいかは、状況次第だ。とはいえ、母乳の方が自然ではあるし、自然であるということは合理的であるということでもあるので、起きてくる事象も粉ミルクで起きる事象とはやはり少しずつ異なる。

粉ミルクは人工的であり、栄養という面でカバーできているかもしれないが、それ以外の部分ではどうしても片手落ちだ。

とはいえ、どちらがいいというのではなく、今の時代なら、母体の状態と、その人のライフスタイルに合わせるのが良いだろう。

ただ、事象が異なることはあらかじめ把握しておいた方が良いのも事実としてあるという意識は持った方が良いと思う。

合理的である母乳の方が、母体は安定しやすいが、やはり前提として骨休めしていることが挙げられるし、他にも条件はある。

母乳の方が、子供の体重伸び悩みは起きやすいけれど、赤子にとっては全身運動になるから、後々の身体の発達にも影響を与える。免疫系等にも確か良い影響を与えてくる。

合理的というのは、そういう人工的にカバーできない部分をカバーしてくれる、という意味においてとても大きい。

だからと言って粉ミルクが悪いわけではないし、体重増加という面でいえば、母乳よりも早く立ち上がるから、ある意味では安心かもしれない。

僕らが経験したのは、2週間後の検診で、体重増加が思ったよりも少ないから、母乳から粉ミルクに切り替えた方が、脳の発達にも影響が出なくて済む、という看護師のアドバイスをもらった。

ただ、実際にそのアドバイスは不適切だったというのが後で分かった。

それくらい母乳と粉ミルクでは、起きうる事象がちょっとずつ変わってくる。

だから、どちらを選択するのか?はライフスタイルで変えたらいいとは思うものの、その後で起きてくる事象をある程度想定しておかないと事象そのものを問題として捉え、間違ったアクションに行きがちになる、という点だ。

そういう意味で、母子手帳はとてもわかりにくい不適切な成長曲線を掲載していることには注意したい。

確かあれは、母乳育児にそのまま適応すると、どうしても問題と捉えてしまうような曲線だったはずで、そんなことをずいぶん前から議論が上がっていた気がする。

配布されるもの、専門家の声が、実際、どこまで適切なのか?は一度立ち止まって検討した方が色々間違えなくて済む、という印象を当時とても強く思った。

そう、色々育児をしていると、罠が多いことに気づく。

構造の問題かもしれないが、注意したい。


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