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介護職未経験で介護事業所で実習して、単身で宝島に移住した話

2010年6月。介護経験のなかった僕は、休学してすぐに「よかあんべ」での研修が始まった。当然だけど、遊びに行っているのと、実際に働くということの大きな差を感じた。小さな会社だったけど、少数精鋭のプロ集団。そんな印象だったし、その仲間に早く入りたかった。

僕は歳も若かったし、遊びに行った時に手伝った炊き出しでは、ざっくりと指を切るような奴だったので、大変丁寧に可愛がって頂いた(笑)何しろ、社会人経験もなかった。右も左も分からない。数日は緊張して気も張りっ放しだったが、気の緩みで朝礼の時に、壁にもたれかかっていて、叱られたことも思い出の1つだ。

当時の僕は、「何かしないといけない」という気持ちが強かった。すやすやと椅子に座っている爺様がいると、退屈なのでは?と話しかけていた。婆様が洗濯物を畳もうとすると、「一緒に」というよりは、すごい勢いで畳んでいた。今思えば、頑張るところ間違えてた。けど、必死でもあった。その様子を見ていた先輩職員の方たちに、いつも助言をもらい、ハッとすることの連続だった。だから、今、宝島の事業所に視察や研修に来られる方たちの落ち着けない様子を見て、「まず、座りましょうか。」なんてニヤつきながら声をかけているから、イヤな奴に見えているかもしれない(笑)体験とその後の小さなフィードバックが気づかせてくれる。
新しいことを始めるにあたり、まずはそこのやり方に徹底的にハマってみる。それが、自分の価値観と違うことももちろんあるけど、その違和感を忘れずに、ハマってみた。少しずつ自分の中に納得のいく解答が見えて来た。介護に正解はないと言われるのは、そういうことなのだと思う。

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