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スーパー猫の日は陶磁器婚

2022年2月22日。やたらと2のならぶこの日は”スーパー猫の日”らしい。テレビもネットも、猫だらけだ。我が家も猫だらけ。それはいつもどおりのことなんだけど。

◆◇◆

わたしは猫を4匹飼っている。

いまの家に住みはじめてすでに7年半ほど過ぎた。引っ越して1年ちょっと経った2015年の9月、玄関先で産み落とされていた子猫をひろったのがはじまり。メスの子猫2匹を”みゅー”と”もか”と名づけて育てはじめた。ミルクから育てるという貴重な経験だった。

そして昨年の9月。保護猫譲渡会から時間差でやってきたオスの子猫兄弟”あずき”と”もみじ”。

オス同士だからなのか、それともほかのきょうだいたちと過ごした経験のせいなのか、とにかく腕白っぷりが尋常じゃないこの2匹。いまだに毎日暴れまくってくれている。先住猫たちとはまだまだ打ち解ける気配がない。

ずっとマンション暮らしだったわたしは、犬や猫などの小動物を飼ったことはなかった。いや、ナイロビに住んでいたときは番犬を5頭も飼っていたけど、それはちょっと事情がちがう。とにかく、動物慣れしていなかったし、猫はけっして身近な存在ではなかった。

いっぽう、妻はおさないころから身近に猫がいたらしく、大の猫好きだ。結婚前から、わたしは妻の実家にお邪魔しては飼い猫”こま”のスケッチをしたりしていた。

下記リンクは、一日一画の「こま」アーカイブ(結婚後に妻の実家を訪ねた際のもの)。こまは、わたしにとって初めて身近な存在として感じられた猫だ。

結婚後には「猫洞通」に住んだりもしたけど(これは偶然)、そのときはマンションの決まりでペットを飼えなかった。しかし妻の実家が近かったこともあって、ほぼ毎月”こま”に会うことができた。

わたしが住んでいたのは名古屋市千種区の猫洞通。妻は大の猫好き。偶然とはいえ、この住所に住んでいたことには不思議な縁を感じる。猫のつく地名は全国的にも珍しい。

2月20日付けの拙noteより

そう、きっと猫に縁があるのだ。

猫洞通を離れてから数年。いまの自宅を買って、その1年後にたまたま玄関先に目も開かない子猫がいたのだから。

そしてそのうちの1匹”もか”はわたしに懐いて、毎晩まとわりついてくれるのだから。おかげで”もか”の絵がどんどん増えてゆく。

・・・ここまで書いておきながら、じつは今日は猫の話を書くつもりではない。

猫の日2月22日はわたしたち夫婦の結婚記念日。昨年も、ささやかにこのことをnoteに書いた。

昨年19周年ということは、今年は20周年。区切りの年だけれど、あいにくふたりとも日常に忙殺されて、なにも特別なことを計画する余裕がなかった。

わたしはこう見えてロマンチストなので、区切りの年にはきっとスペシャルなお祝いを・・・なんて、ちょっと夢想していたりしたのだけど、なにも特別なことはない。現実とはそんなものかもしれない。仕事も育児も忙しい年代なのだから。

さいわい、令和になって天皇誕生日が2月23日なので、結婚記念日の翌日が祝日になっている。だから、せっかくなので1日遅れのお祝いにとケーキを予約した。

結婚20周年は陶磁器婚らしい。贈り物には陶磁器を、ということらしい。

そのことすら知らなかった。しかし、たまたま先月と今月、もうすぐ閉店してしまうお店で食器を買ったのを思い出した。それならばちょうどいい。2月22日の一日一画には、さいきん買ったそのお皿とボウルを選んで描くことにした。

早くも20年、いやまだまだ20年なのかも。よくわからない。わたしにとっては、自分の親よりも長く妻といっしょにいることになる。とはいえ、上述のとおり日常に忙殺されていて、いままでの20年を振り返ることもなければ、これからの20年を想像する余裕もない。きっとこれが結婚20年というものなのだろう。

世間が「スーパー猫の日」と言ってくれている。「ああ、20周年は”スーパー猫の日”なんて言ってたっけな」なんて思い返す日が来るのかもしれない。それもいまひとつ実感が湧かない。なんだかいつの間にか過ぎ去った20周年、というのがいいところか。

でも、食器を描いたので、この食器を使っていると、その日常のなかに結婚20周年を振り返る機会があるのかもしれない。そう考えると、陶磁器婚って、なかなかよく考えられたセレクションだ。

日付が変わってしまった。まぁ、いいか。せっかくなので猫ネタを集めたマガジンをつくってみた。また猫たちのアップデートを書かないと。


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