Sick & Tired by the Cardigans

ただでさえ一年の終わりに近づくにつれ気忙しくなる11月。今月になってから急に寒くなって、体調も崩しがち。わたしは仕事で徹夜の会議が続いたりしたのもあってどうも疲れが取れない。それだけが理由ではないのだけれど、気分も乱高下してちょっと休息が必要かな、なんて思っている。

Sick and tiredってのは「もう懲り懲り」みたいなニュアンスの慣用句。なにか不愉快なことが続いて勘弁してくれぇってな気分のときと風邪をひいたりして体調が良くないときは共通した感覚だから、どちらも現実から離れた休息が必要で、それでsickとtiredは関連づけられる語なんだななんて思ったり。

1990年代に流行ったThe Cardigansはわたしもリアルタイムで聴いていて、そういえばそんなタイトルの曲があったっけなと思い出した。彼らが今も活動しているのかどうか知らないのだけど、北欧の学生バンドが荒削りな演奏とニュアンスある歌声で人気が出たのはバブル崩壊後の病んだ世相にマッチしていたんだろうかなんて考えてしまう。他の国の様子はわからないけど。

Symptoms are so deep
Something here's so wrong
Nothing is complete
Nowhere to belong

なんて聴くとやっぱり病んでるな。で、それから30年近く経った今もそんなところに共感できるのは世相と自分の状況に共通点があるからなのかもしれない。

こうして一年の疲れが溜まってくると、休み休みやり過ごしつつも、そんな経験から学んで来年以降に活かして、われわれは困難を乗り越えてきたのだし、これからもそうでなければ参っちゃうんだよな、だからしんどいときの経験からも何かを得ておく視点が必要なのだね。

そうそう、カーディガンズはLive and learnなんて曲も歌ってた。和歌でいう返歌みたいなもの?にしては毒づきすぎか。ふと気がついた。どちらも英語の慣用句だから、スウェーデンの学生グループには新鮮な外国語として学んだフレーズだったのかも。そう思うとちょっと微笑ましい。うん、疲れ果てていようがうんざりしていようが、どこかほっこりできるポイントを見つけられると良いかもしれない。

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